こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。
今日は古くなって悪くなった歯の被せ物についてのお話です。

皆さんは、歯科医院で「被せ(かぶせ)のラインと歯茎が合わなくなってますね」と言われたことはありませんか?

不良補綴物のせいで、歯ぐきが腫れている写真

写真は本人の許可をいただいた上で掲載しています。

この写真は、何年も前に治療した前歯の様子です。

歯茎のラインと被せ物のラインが一致しておらず、黒いラインが見えています。

この被せ物は保険の「硬質レジン前装冠(こうしつれじんぜんそうかん)」といい、金属の裏打ちの上に白いプラスチックで覆っているものです。

こちらの患者さんはとても丁寧に歯をお手入れされていらっしゃるので、歯茎は全体的に綺麗なピンク色ですが、不良補綴物のあたりだけ歯茎が少し腫れぼったく、赤黒くなっています。

歯茎と冠の境目の部分がへこんでいて、そこに汚れが溜まりやすくなった結果、合っていない冠の部分だけ歯茎が炎症を起こしています。

不良補綴物をやりかえた後の歯ぐきが引き締まっている写真

写真は本人の許可を得た上で掲載しています

2枚目の写真は、同じ患者さんに新しい被せ物を入れた後にとったものです。

被せ物と歯茎のラインが調和していて、歯茎も健康的なピンク色になり、キュッと引き締まってるのがお分かりになりますか?

(被せ物:セラミック焼き付けジルコニア冠)

どうして被せ物が合わなくなるの?

歯茎に炎症が起きて歯周病になれば歯茎が下がってしまいますし、歯茎が下がって冠と歯茎の間にできた帯状の隙間(歯の根が露出している状態)が虫歯になってしまう場合もあります。

歯の汚れやすく、お手入れが難しいところは全部で4つ

  • 噛み合わせの溝
  • 歯と歯の間
  • 歯と歯茎の境目
  • 歯と詰め物の境目

「被せ物と歯茎の境目」は、「歯と歯茎の境目」と「歯と詰め物の境目」の両方であるので、ただでさえお手入れが難しく虫歯や歯周病の原因となる歯垢が残りやすいのです。

 

被せ物・詰め物を入れたらその歯の虫歯治療は終わりですが、被せ物と歯と歯茎のメンテナンスの始まりでもあるのです。

詰め物の場合、噛み合わせの面が「合わなくなっている」ことも多い

次は、詰め物の場合を見てみましょう。

こちらの患者様は咬む(かむ)力の強い男性。
金属の古い詰め物は、2つとも歯と詰め物の境目に隙間ができてしまっています(黄色矢印)。

古い詰め物が合わなくなり隙間が虫歯になっている写真とやりかえた後の写真

写真は本人の許可を得て掲載しています。

この方は隙間から虫歯菌が入り込んで、詰め物の下に虫歯を作っていましたので、詰め物のやり替えになりました。

ご本人の希望により白い詰め物になっていますが、虫歯による詰め物のやり替えは保険でもできます。before 左:メタルインレーとFMC(フルメタルクラウン)、aftere 右:E-maxインレーとセラミック焼き付けジルコニア冠

やっぱりMI(ミニマル インターベーション)!歯を守る取り組みを始めましょう

以前、MIのお話をさせて頂きました。

なるべく削らない、抜かない治療を目指して①
なるべく削らない、抜かない治療を目指して②

MIとは、なるべく削らない、できるだけ歯を残すよう努力する治療であり、当院の理念の一つでもあります。

具体的には

  • なるべく削る量が少ない治療法を選ぶ
  • 初期虫歯が削って治さねばならない程の虫歯に進行しないよう管理する
  • そもそも虫歯を作らない
  • 一度治した歯をもう一度虫歯にしない

という考え方です。

定期的な歯科受診やご家庭でのフッ素の使用、長持ちする詰め物・被せ物を選ぶなど、出来る範囲での歯を守る取り組みを始めることをオススメします♪

まとめ

  • 不良補綴物(合わなくなった被せ物や詰め物)をそのままにしておくと、虫歯や歯周病になりやすくなる。
  • やっぱりMI!歯を守る取り組みをオススメします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。