こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

今回は、患者さまからよくご質問を受ける、『入れ歯のお手入れについて』をテーマにお話をしていきたいと思います。

入れ歯のお手入れ

頻度

入れ歯はお口の中に入れて使用するもの。どれほど歯磨きが上手な人の口の中にも雑菌はたくさんいるので、お口の中に長時間入れる入れ歯は、必ず毎日洗う必要があります

洗い方

① 流水で、義歯ブラシを使用して軽くこすり洗いする。

画像http://www.ci-medical.com/shop/g/g80668238/
義歯ブラシは色んなメーカーから様々な値段の物が出ていますが、品質に差はあまり感じません。
持ちやすいサイズ、お値ごろな物で大丈夫です。
大きいブラシで全体を、小さなブラシで細かいところやバネ(クラスプ)の部分をブラッシングしましょう。
普通の歯ブラシを用いて洗っても良いのですが、その場合は歯磨き用とは分けてください。
入れ歯を磨くと、歯ブラシのブラシ繊維部分がすぐに変形してしまいますので、歯を磨くのに適さなくなるからです。

おススメは、歯磨き用の歯ブラシのブラシ繊維が変形して(繊維が開いてきたら)きたら、新しい歯ブラシを歯磨き用に、使い古しを入れ歯用に使う方法です。

「毛先の変形具合を見分けて歯磨きするのが面倒だなぁ」という方は、義歯ブラシをご使用するのがおススメです。
義歯ブラシはとても丈夫につくられていますので、かなり長持ちします。

② 入れ歯洗浄剤を使う

使用方法

入れ歯洗浄剤を水に溶かしたものに、入れ歯を一定時間浸して(つけ置きをして)洗浄します。

入れ歯洗浄剤の使い分け

入れ歯洗浄剤は部分入れ歯用と総入れ歯用があります。
使い分けのポイントは「入れ歯に金属が使われているかどうか」です。

 

総入れ歯用の洗浄剤は洗浄力が強いのですが、金属を傷めてしまう成分が入っていることが多いです。

ですから、総入れ歯でも「金属床義歯(薄くて軽く、温度が感じられる入れ歯)」は部分入れ歯用の洗浄剤を使うようにしましょう。

入れ歯洗浄剤を使う頻度

「毎日」が好ましいとされています。

入れ歯洗浄剤につけておく時間

漬け置く時間は、商品によって様々ですが、40度のお湯を使えば5分つけるだけで、従来の12時間つけなければいけなかったものと同等の効果があるものも出てきました。
(詳細はパッケージを読むか、歯科医院でお尋ねください。)

短時間で義歯を洗浄するためのおススメの方法としては、入浴時にお風呂の中で入れ歯を外して、ブラシで洗浄⇒洗浄剤に漬け込み⇒水洗までやってしまうという方法です。

洗浄剤への漬け込みは、義歯ケースなどにお風呂より少し熱めのお湯(40度)と洗浄剤と入れ歯を入れて、つけ置きをしている間に入浴をすませてしまうイメージです。

毎日入浴できる方にはおススメの方法です。

 

また、歯科専売の入れ歯洗浄剤は約1時間のつけ置き時間でOKです。

昔は「週1回、一晩漬け置きしてください」という洗浄剤の使い方が多かったので、「入れ歯洗浄剤を買って帰りたい」とおっしゃる患者さまに使い方をご説明すると、
たまに「そんなに短くていいの!?」驚かれる方もいらっしゃいます。

 

最近では「泡のフォームで60秒殺菌!」という洗浄剤も登場してきていますので、どんどん便利になってきています。

ちなみに私はまだ漬け置きタイプの洗浄剤をおススメしています。

泡タイプ洗浄剤は手軽ですが、細かい所の洗浄は漬け置きタイプの洗浄剤に及ばないと思っています。

逆に、入れ歯洗浄剤には、最大どれぐらいつけておいても大丈夫なの?

もしかしたら「1時間つけ置きだとかえって忘れてしまいそう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

その場合は、5分で洗浄ができるタイプの入れ歯洗浄剤に変えるというのも一つの手ですし、それも使いにくい場合は、メーカーの推奨時間ではありませんが、一晩洗浄液に漬け置きしてもそれほど問題はないのではないかと思います。

ただし、雑菌もわきますので一晩以上は漬けっぱなしにしないようにして、朝しっかり水洗いをしてください。

 

また、一度使用した洗浄液の使いまわしはNGです。

入れ歯が口に合わなくなりますし、入れ歯洗浄剤の入った水に雑菌が繁殖します。

「最大でも一晩まで」を目安に使用してください。

③しっかり水洗する

お手入れ法としては上記①~③ですが、

『入れ歯の変形を予防する』という意味のお手入れ法として、

以下④~⑤も、ぜひ参考になさってください。

④入れ歯を乾燥させない、熱湯消毒しない

入れ歯のプラスチックは、乾燥すると縮んでしまい、変形の原因となってしまいます。

基本は洗ったあとは濡れたまま入れ歯ケースに入れる、お水に漬け置くようにしてください。

また、熱湯消毒(60度以上)も入れ歯の変形の原因になってしまいますのでNGです。

 

さらに…

⑤痛い所、当たるところがあっても自分で削らない、改造しない

たまに、痛い所を自分で削ってこられたり、入れ歯のサイズが大きいのが不快なので小さく改造されたりする患者さまがおられます。

 

「ちょっとだけだし」「予約日まで待てない」「簡単そうだし」

お気持ちは、本当によく分かるのですが…。

 

ご自分で加工されて、

結局、「上の入れ歯が落ちるようになった」「余計痛くなった」「壊れた」というパターンも少なくありません。

入れ歯の修理がすぐできれば良いのですが、日数がかかるものや作り直しになる場合もあり、よけいに時間とお金がかかる原因となってしまうことも…。

 

入れ歯が口の中で安定するには、入れ歯の縁が口の粘膜の柔らかい部分で終わる、吸盤のように空気が抜ける構造を取る、など、いくつかのお約束があります。

口の粘膜の柔らかい部分と硬い部分、動く部分と動かない部分の精査と、それを踏まえて入れ歯は調整しないといけないのです。

 

入れ歯の調子が悪いときは、ご自分で対処しようとせずに、受診されることをおススメします。

まとめ

いかがでしたか?

  • 入れ歯のお手入れは毎日行うのがおススメです
  • 入れ歯のお手入れ方法は、①ブラシを使って洗う②洗浄剤を使用する③しっかり水洗いすることです。
  • 入れ歯を60度以上の熱湯で洗浄したり、自分で改造すると変形したい、合わなくなる原因となります。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。