こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦和則です。

虫歯予防は生涯にわたって必要なことですが、今回は特に低年齢の虫歯予防について話を進めて行ってみようと思います。
第一回の今回は、乳幼児期についてです。

年齢別虫歯の予防方法について

乳児(0歳児)期

歯みがきより食生活が大事

この時期は、歯磨きよりもフッ素や食生活管理のほうが、確かな予防効果があります
授乳、卒乳の影響も大きいとされています。
卒乳が遅いと虫歯になりやすいということが、疫学的に分かっています。

食生活管理がちゃんとできていれば、この時期に虫歯になることはあまりありません。

ですから、この時期の歯磨きは「習慣づけ」の側面が大きいと言えます。

保護者の方が、赤ちゃんの口に指を入れて、お口の中をしっかり見ることが出来るよう、慣らしてあげましょう。

「どうしても泣いてしまって難しい」と言う場合は、歯磨きシートで代用することも可能ですが、少しずつ歯磨きトレーニングは始めて行きましょう。

また、低濃度フッ素の活用も効果的です。
赤ちゃん用のフッ素スプレーやジェルもありますので、ご興味がおありの方はお試しください。

離乳食が始まると、ミルクの飲ませ方が大事になる

虫歯というのは、お口の中の細菌の作用によって、「歯が溶ける」ということです。

母乳には乳糖という、糖の一種が含まれていますが、母乳の乳糖濃度のみでは虫歯はできないと言われています。
野生の動物の赤ちゃんが、母乳で虫歯にならないのと同じですね。

ただ、離乳食が始まれば話は別です。

離乳食に含まれる糖分と母乳の糖分が合わせ技で、虫歯をつくってしまうことは、珍しくありません。

母乳はお母さんと赤ちゃんの大切なスキンシップです。
しかし、離乳食が始まったあとは「だらだら飲み」になりやすく、特に、夜間授乳は非常に虫歯のリスクを高くしてしまうことで知られています。

また、1歳半を超えての夜間授乳は、歯科医師としては
「難しいのは承知ですが、それでも、できれば避けてください」と申し上げたいところです。

遅くなれば遅くなるほど、虫歯のリスクが上がってしまいます。
そして、4歳未満で虫歯を作ってしまうと、生涯を通して虫歯リスクが(乳歯が永久歯に生えかわった後も)高いままであることが、研究で分かっています。

でも、今日からすぐに卒乳は無理ですよね。
そんな時は、「歯を強くする、虫歯ができにくい環境をつくる」ということが、重要だと思います。

具体的には2つです。

  • 赤ちゃん用のフッ素を使う
  • 食事やおやつ、飲み物からの砂糖の量に気を配ること

ぜひお試しください。

1歳半~2歳

歯みがきトレーニングをしましょう

お口の中には前歯と横の歯あわせて16本程度の乳歯が生えてくる時期になります。
1歳半~2歳にかけての虫歯は上の前歯がほとんどです。
歯磨きに慣れながら虫歯予防をすすめていきましょう。

虫歯菌は、常在菌といって、お口のなかに定着している菌のひとつです。
3歳までに80%のお子さんで虫歯菌の定着がおこってしまいます。
虫歯菌の定着は遅いほうが虫歯予防には有利なので、保護者の方とお子様が1本のスプーンを共有して、お食事されるようなことは、避けた方が良いでしょう。

参考:院長ブログ こどもの虫歯菌はどこから来るの?

この時期も、まだ歯磨き(仕上げ磨き)より飲食習慣の管理の方が重要であるとされています。
お兄ちゃん、お姉ちゃんが甘いおやつを既に食べる時期になっていて、1~2歳の下のお子様が、上のお子様のおやつを欲しがるようになり、低年齢でアイスやチョコや飴を口にし始める…というケースもありますので、要注意です。

参考:末っ子は虫歯が多い!? 兄弟がいるお子様にありがちな虫歯のできる理由

この時期に市販のお砂糖たっぷりのオヤツを食べると、あっという間に虫歯になってしまいます。
「おやつは上のお子様が、下のお子様に合わせる」ようにすると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

  • 低年齢では、歯磨きより食生活管理が大事
  • 離乳食が始まると、夜間授乳による虫歯リスクが高くなります
  • 赤ちゃんと保護者の方のスプーンは分けましょう

次回は、3歳以上のお子様の虫歯予防について、お話していく予定です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。