こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

先日、とあるイベントに子供と参加した際に、イベントの一環として、獣医さんの最近の気になる疾患について聞く機会がありました。

それが偶然にも犬の歯周病に関するものでした。

犬も高齢化や食事内容の変化から、歯肉炎から歯周病に移行することが多いそうです。
犬の歯周病は処置も大変で、大きな問題となる場合がありるそうです。

「犬の歯周病の予防にも、ブラッシングと動物病院での本格的な掃除が重要である」という話でした。

考えたら、あり得る話ですが、知らなかったなあ。個人的には興味深かったです。

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最近受けたご相談に、「歯茎からの出血が心配です。」というのがありました。

人間でも壮年期を過ぎた場合の歯ぐきからの出血の原因のほとんどが歯周病です。
お子さんの場合は、歯茎からの出血はいくつかのパターンがありますので、解説していこうと思います。

子どもの歯ぐきからの出血の原因

歯肉炎

最も多いのが、歯磨きの不足による歯肉炎です。

歯と歯の間の歯肉は本来三角なのですが、炎症があるとその先端が丸く発赤し、簡単に出血します。

適切な歯磨きにより改善します。
また、プラーク(歯垢)を取り除く時の軽度の出血は気にしなくて大丈夫です。
適切な歯みがきがわからない時は、歯科医院に指導を受けにいらしてくださいね。

ヘルペス性歯肉炎

その次によくあるのがヘルペス性の歯肉炎です。

口腔内症状の出る2-3日前に、38-39度ぐらいのやや高熱が出て、かなり歯肉の発赤があり、お口全体が真っ赤という雰囲気になります。

また、口唇、舌に小水疱ができることもあります。

歯科ではなく、小児科での治療となります。

 

手足口病はこの夏にも大流行しましたが、原因となるウイルスは異なり、典型的な症状は口腔内や手足の水疱です。

けれども、歯肉の発赤や口内炎を伴う事も多く、ヘルペスと似たような症状になることがあります。

つまりは夏風邪の口腔内症状を伴うイメージですね。

萌出性(ほうしゅつせい)歯肉炎

歯磨きをしていても生ずるものに、歯の萌出に伴う萌出性歯肉炎があります。

これは萌出してきた歯と歯肉の間が不潔となり、炎症が起きることによっておこります。

乳臼歯の萌出時、大臼歯の萌出時におきます。
永久歯萌出時の方が痛みを伴う事が多く、体質によっては結構腫れて、膿が出る場合もあります。

その場合には少し外科的に切り取ってしまいます。

上記以外

本当にめったにありませんが、血液・造血器疾患つまりは白血病などの重篤な疾患の症状で歯肉の出血がみられることがあります。

夏風邪の歯肉の炎症がいつまでも治らない感じです。

 

歯肉の出血は、ほとんどが歯みがきが十分にできていない、仕上げ磨きが足りない、などの不潔性のものです。
しかし、それ以外にも子どもの全身状態を示すサインでもあります。

想定外の病気の症状であることもありますので、よく注意してください。

夏風邪の場合は、他のお子さまへの感染リスクが大きいので、小児科から受診していただけると嬉しいです。

まとめ

いかがでしたか?

  • お子さんの歯肉からの出血の多くは不潔性の歯肉炎です。
  • 歯磨きの指導と実践により、ほとんどの場合改善します。
  • ヘルペス性の歯肉炎では、かなり広範囲の歯肉炎となる場合があります。
  • 萌出性の歯肉炎は体質によって程度が異なりますが、一か月ぐらい頑張って歯磨きすれば収まります。
  • それ以外にも想定外の大きな病気の症状である場合があります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。