こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

寒いですね。すっかり冬になりました。

最近保護者の方からのご相談で多い、お子さんの状態で正常だけれどもそうは見えにくく、不安を思われているケースがいくつかありましたので、お話していきたいと思います。

1)前歯がすきっ歯に見えます。

 永久歯、特に上の前歯は顎の狭いところに折り重なって控えているので、乳歯と比べ、やや八の字で生えてきます。

そのため、前歯部ではすきっ歯な感じで生えてきます。

その後、2番目の前歯(側切歯)、犬歯が生える時に、前歯を押し込む方向に力が働くので、気が付けばきれいな歯並びになっていきます。

この時期は焦らず、歯が生えるのを待ってみましょう。

小児歯科ではugly dukling stage『みにくいアヒルの子の時期』と言います。

画像引用:医歯薬出版 デンタルハイジーン別冊コミュニケーションから歯科処置までを”つかむ”

いずれは白鳥になるっていう意味ですが、考えた先生は洒落がきいてますね。

 

ちなみに、アヒル、ガチョウにはすごい歯(歯ではないが髭の一部らしいです。構造学的には。)があります。

なかなか衝撃的ですので、興味がある人は動物園とかで見てみてください。


画像引用:buzzfeed

2)下の前歯がかなり奥(乳歯の後ろ)から生えてきてます

下の前歯は一番最初に揺れはじめて、最初に永久歯に生え変わりますが、ここだけ他の歯とは異なる特徴があります。

ここもやはり後継永久歯の控えるスペースがないため、永久歯は乳歯のやや後ろに位置しており、生えてくるのは乳歯のやや後ろである場合が多くあります。

これは『エスカレーター式交換』といいます。

この時期も焦らず待っておくと、生えてきた歯が舌に押されて前にいき、唇と舌の筋肉の圧が折り合うところに落ち着きます(図参照)。

両方とも、乳歯よりも1.5倍程度も大きな永久歯が、出生前後の小さな頭蓋骨の時期に形作られるために体が作った巧妙な仕組みです。

最初の乳歯の生え変わり時期に起こることなので、心配になりますが、状態をよく見ながら経過を観察してください。

うまくいかない場合もまれにあり、その場合は抜歯や矯正等必要になる場合があります。

まとめ

いかがでしたか?

  • 生え変わりの時期(特に初期)には、正常であっても歯並びが心配に見える時期があります。
  • 上の前歯ではすきっ歯に見える時期があり、下の前歯では乳歯の後ろから生えて歯並びが悪く見えるのが典型的です。
  • 経過観察してるとよくなることが多いですが、本当に歯列不正の場合もあり、抜歯や矯正が必要になる場合があります。

「うちの子は大丈夫かな?」とご心配の方は、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。