こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

春ですね。春といえば花粉症です。前回も書きましたが、今年は大変です。ついつい口呼吸になっちゃいますね。

最近小児歯科学会のホームページを見ていると、お子さんの鼻の発達が悪くなってきた、口呼吸が増えたことが問題視されています。
背景に、マスクの使用があると言われています。
マスクを着用すると、どうしても口呼吸になってしまう方が増えてしまうんです。

口呼吸になってしまった結果、食べる時にくちゃくちゃ音が出る子が増えています。

「くちゃくちゃ」と唇を閉じずに食事する癖がついてしまうと、大人になってからマナー的な面で会食時に困ったり、コンプレックスになったりしてしまうかもしれません。

コロナ禍の現在、感染予防対策の面からも問題なので(口呼吸は免疫力低下の原因にもなってしまいます)学会としても注意喚起ポスターを配ったりしています。

今回は、口呼吸の原因と対策をまとめてみました。

口呼吸の原因と対策

1)歯並びが良くない

歯並びのバランスが良くないと、食事をする際に噛みやすい部分に歯を自然とずらしてしまうことになります。
また、かみ合わせた時に隙間があると食べ物を捕らえ辛く、同じように噛み合わせを自然にずらす際に口を開ける必要があり、音が出やすくなると思われます。

特に上顎前突と開咬でよく音が出やすいようです。
対策はやはり矯正することですが、併せて口周囲の筋肉を鍛えることが重要です。

上顎前突 

開咬

 2)鼻づまりによる口呼吸

口呼吸が主だと、ご飯を食べる時に大忙しです。

呼吸をしながら、咀嚼し、嚥下する。
実は、どれも同時にはできない構造になっています。

試しに、口で呼吸しながら唾を飲み込もうとしてみてください。

絶対に、できないんです。飲み込むその瞬間は、呼吸が止まります。

 

鼻が詰まった状態で食事をしようとすると、すべてが中途半端になり、結果的に音がたくさん発生します。
空気を飲み込む量も多い様です。

鼻呼吸が自然にできない人は、鼻、咽頭、喉や首、舌、唇の筋肉も弱い傾向にあります。
口呼吸を獲得するためには、鼻炎を治す治療をした上で、鼻で呼吸をするトレーニングも大事です。

有名な「あいうべ体操」や、夜間に鼻呼吸で睡眠するように口を軽くテープで止める方法などがあります。

参考リンク
あいうべ体操
https://tsuboidental.com/2019/04/20/incho-61/#i-6

3)ご飯に集中していない、食べる音をわざと立てて楽しんでいる

これは難しい問題を含んでいますが、ご飯の孤食も原因にあるようです。

子供はご飯の食べ方などは、周りの兄弟や大人を見ることで、適切な時期に「見て覚え」ます。
コロナも相まって、孤食が多い場合は、ご飯の食べ方が下手な子が多いようです。
具体的には、一口量が多い、スプーンやフォークなどの持ち方が正しくない、など。
また、食卓にご飯以外にテレビやスマホなどがあると、当然集中できておらず、「正しい食べ方を学習する」機会を失ってしまう原因になります。

一度、苦手意識ができるとわざと音を立てる子も出てくるため、悪循環が起きてしまいます。
基本的には昔ながらのやり方、つまり食卓のご家族で囲んで、家庭でのルール、マナーを再確認することが重要です。

学会からも、口呼吸や不正咬合などの個人の状態の問題と、孤食をしない、テレビを見ながら食べないなど、家族・家庭での問題を分けて考えるべきとされています。

まとめ

いかがでしたか?

  • ご飯を食べる時にくちゃくちゃ音が出る子には、鼻が詰まって口呼吸が多い場合や、歯並びが悪い場合など、口及び口周囲の機能に問題がある場合があります。必要であれば矯正も考えます。
  • 口の周囲の筋力の問題もあるので、鼻呼吸を獲得するための筋トレとして「あいうべ体操」がおススメです。
  • 適切な時期に摂食が上手くならなかったことにより、ご飯の食べ方に苦手意識がある子もいます。家庭での食事時の状態を、生活の面からも見直すことも重要です。

歯科医院として治療が必要であれば支援していきますので、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。