現在、押さえつけての治療が必要なお子さまの治療を中止させていただいております。
2022年5月17日
現在、押さえつけての治療が必要なお子さんの治療を中止させていただいております。
患者さま及び、保護者の方へ
いつもお世話になっております。
医療法人つぼい歯科クリニック 事務局です。
現在当院では、お子さんに対しての押さえつけての治療(抑制診療)のご予約は中止させていただいております。
笑気麻酔を使用して治療ができるお子さんは、継続して治療をさせていただいております。
理由は、担当医及びアシスタントの故障です。
当院の院長も、過去、広島大学病院勤務時代、この小児抑制診療により首のヘルニアを発症し、一時期下を向くことも、ペンや箸を持つことさえできなくなりました。
その間、診療することも、電話を取ることもできないため、それが原因で広島大学病院を退職しております。
手術・リハビリを経て、現場で成人治療を問題なくできる体調に戻すまで、半年以上かかりました。
押さえつけての診療は、賛否両論ある治療方法です。
治療を受けられるお子さんや保護者の方には、遠方の大学病院まで通わなくても良いことや、すぐ治療してもらえるというメリットがあります。
一方で、厚生労働省の示す「身体拘束に対する考え方」の中で、
身体拘束は
「本人または他者の生命または身体が危険にさらされる可能性が著しく高いこと」
「身体拘束以外に代替する方法がないこと」
が要件とされています。
歯科治療の場において、本当にこれを満たすケースがどれほどあるか、悩ましいと感じるケースが多いのも事実です。
さらに、職員への身体的負荷が非常に高く、この少子高齢化時代、持続可能な治療方法とは言えません。
オープン以来、地域の皆様からの要望もあり、葛藤しながらも抑制治療を継続してきました。
しかし、担当医やアシスタントの度々の故障の原因となっていることから、今後の継続は不可能と判断するに至りました。
当院では、泣いて暴れて治療に入れないお子さんには、tell-show-do法をまず実施します。
笑気麻酔で問題なく治療できるお子さんには、笑気を使用いたします。
治療が必要で、笑気が効かないお子さんは大学病院をご紹介します。
治療が終わり、定期管理で虫歯をこれ以上作らずに維持するためのサポートは、当院でさせていただきます。
一番良い方法としては、そもそも低年齢で虫歯は作らないようにして、お子さんを歯医者嫌いにしないことです。
歯が一本でも生えたら、歯科医院に定期管理で通院して、お子さんを歯科医院に慣れさせることをオススメします。
「歯医者さんはハミガキを教わって、フッ素を塗って、いっぱい褒めてもらえて、お土産をもらえる楽しいところ」
とお子さんが思えば、ハミガキ・仕上げ磨きがとても楽になります。
お子さんも楽しんでくれます。
お子さんの年齢に合った食習慣や、「これをやってしまうと高い確率でお子さんが虫歯になる」という点を保護者の方にお伝えすることもできます。
そうなれば、押さえつけてまでの治療をしなければいけないような虫歯を作ってしまうことには、ほとんどなりません。
よろしくお願いいたします。