歯周病は骨が溶けている!?自宅でできる治療法とは
2019年3月3日
こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
前回の虫歯のはなしに続いて、今回は歯周病をテーマにお話ししていきたいと思います。
歯周病ってよく聞くけど、結局どんな病気なの?
みなさんは歯周病をご存知ですか?
「テレビの歯みがき粉のCMで聞いたことあるよ」という方もいれば、
「知らないなぁ」という方もいらっしゃるかと思います。
歯周病=骨が溶けている
歯周病って歯を支えている骨が溶けてきているってことなんです。
こう聞くと、「ちょっと怖いな」と思った方もおられるかもしれませんね。
骨は溶けていないけど、歯の周りに炎症があって、歯ぐきが腫れている状態を歯肉炎と言います。
歯磨きしてて血が出る時は、歯肉炎かもしれません。
歯周病が悪化すると歯が抜けることも…
歯の周りの骨が溶けてくると、歯がグラグラしてきたり、ひどくなると歯を抜かないとならないケースも出てきます。
歯を抜かなくてはならない原因としては、40代以上では虫歯よりも歯周病の方が多いそうです。
歯の土台が弱っていく歯周病って怖いですね。。。
歯周病の原因とは
歯周病ってなんで起こるかって言いますと、歯の周りの汚れ(プラーク)が原因なんです。
歯の周りには溝があって(歯周ポケット)、そこに汚れが溜まりやすくなります。
歯の周りの汚れは細菌の集まりです。
虫歯は細菌が口の中の糖から酸を作って、歯を溶かします。
一方、歯周病は、細菌に対して自分のカラダを守ろうとする反応として炎症が起こります。
この炎症反応により、自分の骨が溶けちゃうんです。
骨が溶けてしまうと、歯の周りの溝の深さもさらに深くなっていきます。
そして、さらに汚れも取りにくくなる…と、悪循環に陥ってしまいます。
自宅でできる歯周病の治療法とは?
歯周病で骨が溶けてしまっていて歯の周りの溝が深くても、口腔ケアをがんばって歯ぐきが引き締まっていくと、溝の深さは浅くなり、汚れも溜まりにくくなります。
汚れが溜まりにくくなった状態で、口腔ケアをがんばっていると、次第に炎症も改善してきます。
具体的には何をしたら良いの?
では歯周病の症状を改善したり、歯肉炎から歯周病に進まないようにしたりするためには、何をしたら良いのでしょうか?
①自分にあった口腔ケアグッズを選ぶ
口腔ケアグッズには歯ブラシやフロス、歯間ブラシ、歯磨き粉、フッ素入りジェル、うがい薬、タブレットなど今は非常にたくさんの種類があります。
そしてそれぞれにたくさんの種類の商品があります。
色々試してみて、ご自分に合ったものを探すというのも一つの手ですが、
「たくさんありすぎてよくわからない。」
「良い商品のように思うけど、自分に合っているかどうかわからない」
という方もいらっしゃるかと思います。
歯みがきの癖、口の中の状態、年齢、ライフスタイル、体の状態によって、ご自分に合った口腔ケアグッズは変わります。
自分に合ったものがどんなものを知るためにも、歯科医院に定期検診で受診することをおススメします。
歯科医師や歯科衛生士がお口の状態やライフスタイルをチェックして、あなたに合った口腔ケアグッズの選び方や使い方のご相談に乗ります。
②口腔ケアグッズを正しく使う
日本人の大部分の方が毎日歯みがきをしているにもかかわらず、虫歯の方も歯周病の方もとても多いです。
実は、歯みがきや口腔ケアを「ちゃんと正しく行う」ことは、とっても難しいんです。
子どもの頃から毎日していることなので、簡単に感じている人もいるかもしれませんが、もし簡単なら、多くの人がこんなに虫歯や歯周病には罹っていないはずです。
自宅で取り切れない分は歯科医院でプロケアを行うのがおススメ
歯科医院で歯石を取り除きましょう
歯の汚れ、歯垢(プラーク)は細菌の塊ですが、その細菌の死骸が硬くなったものが歯石です。
歯石になってしまうと、ご自宅の歯みがきでは取り除くことができなくなります。
また、歯石は毒素を出し、歯ぐきに炎症を起こし、骨が溶けてしまう歯周病の原因となります。歯石を除去すると、歯ぐきの炎症も改善します。
ご自宅で毎日の口腔ケアを行うとともに、定期的に歯科医院で検診を受けて、虫歯や歯周病のチェック、ご自分にあった口腔ケアの方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
- 歯周病は骨が溶けている怖い病気です。
- 歯周病を自宅で治すためには、自分に合った口腔ケアグッズと正しい使い方を知ることが大切です。
- 歯石の除去は歯科医院でしかできないので、口腔ケア方法と歯石除去のために、定期検診に受診されることをおススメします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。