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お口ポカンの影響と直し方について

2024年6月21日

お口ポカンの影響と直し方について

こんにちは!岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 小児歯科専門医の吉村剛です。

今回はMFT(マイオファンクショナルセラピー:口腔筋機能訓練)の第4回で、一番よくある症状である口唇閉鎖、つまりお口ぽかんについてお話しします。

 

あなたはお口ポカン(口唇閉鎖不全)について、聞いたことがあるでしょうか?

 

口唇閉鎖不全とは、日常的に口が開いている状態を指します。

2021年の調査では、3歳から12歳の子どもの約30.7%がこの状態でした。

近年非常に増加していて、社会問題になっています。

 

口唇閉鎖不全は口呼吸につながりやすいですが、必ずしも口唇閉鎖不全、イコール、口呼吸を意味するわけではありません。

今回は、口唇閉鎖不全の原因と改善方法についてお話しします。

お口ポカンはなぜ悪い?

口唇閉鎖不全(お口ポカン)とは、日常的に口が開いている状態を指します。

これが口呼吸に繋がることがあります。

口唇閉鎖不全の子ども

お口ポカンの原因

・鼻呼吸ができていない・・・鼻閉やアデノイド肥大などの原因がある場合。

・お口周囲の筋肉の発達が十分でない

・嚥下や発音、呼吸に関連する筋肉の発達が十分でない場合。

 

以上より、お口ポカンを改善するには、下記の対策をしていくことになります。

口唇閉鎖不全(お口ポカン)を改善するには

・鼻呼吸ができているか確認する。

・鼻閉やアデノイド肥大などがあれば、耳鼻科での治療を受ける。

・お口周囲の筋肉を鍛えるためのトレーニング(MFT:口腔筋機能訓練)を行う。

 

お口ポカンに対して何もしなければどうなる?

もしこの問題を放置すると、成長期にさまざまな領域に悪影響を与える可能性があります。

 

例えば、歯並びが悪くなったり、口呼吸になり集中力が維持できなくなったり、スポーツを行う時にその子の本来のポテンシャルが発揮できなくなったり、睡眠障害が起こる原因となります。

 

眠そうな女の子

 

よって、早期の対応が大切です。

 

以上のような対策を講じることで、口唇閉鎖不全を改善し、健康な発育を促すことができます。

何かご不明点があれば、いつでもご相談ください。

 

まとめ

いかがでしたか?

1 口唇閉鎖不全(お口ぽかん)は小児の約30%に見られ、鼻閉や筋肉の弱さが原因で起こります。

2 鼻閉やアデノイド肥大が原因の場合は耳鼻科での治療が必要です。

3 筋機能トレーニング(MFT)で口唇閉鎖不全の改善が可能で、早期対応が重要です

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

MFT(口腔筋機能訓練)特集その3 お口の機能発達は10歳までが勝負!

2024年4月25日

 

MFT(口腔筋機能訓練)特集その3

お口の機能発達は10歳までが勝負!

 

 

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 小児歯科専門医の吉村です。

MFT(マイオ ファンクショナル セラピー:筋機能訓練)の第3回です。

今回は「筋機能訓練は何歳までに始めたら良いの?また、何歳までがリミットなの?」というテーマのお話です。

 

小児歯科、MFT、筋機能訓練

 

1)筋機能訓練(MFT)は10歳までに終えたい

保険診療の小児口腔機能発達不全症は、18歳未満が対象です。

が、実際は10歳までが勝負と言われています。

筋機能訓練を10歳までに行わないと、効果が激減してしまうワケ

人間の咀嚼、嚥下、発音、呼吸などの口腔機能は、成長発育期に日常生活の中で学習して自然に獲得するものです。

口腔機能にとっての成長発育期が、10歳までなんです。

5,6歳から取り組んで(遅くとも8歳から始めて)、10歳までに終わるのが理想です。

 

2)筋機能訓練(MFT)では、何を訓練で改善するの?

MFTで改善するのは、呼吸と嚥下(えんげ)の機能です。

歯並びを悪くする原因でもある「呼吸」「嚥下」のうち、ここでは「嚥下」に焦点をあてて解説しますね。

 

「嚥下」がうまくできない状態(摂食嚥下障害)では、どんなことがおこっているのでしょうか。

嚥下とは、食べる・飲み込むという一連の動作です。

食べ物が実際にある体の「場所」と、食べ物をどう処理するかの「体の働き」がうまく嚙み合っていないと、嚥下はうまくできません。

 

 

詳しく説明していきます。

咀嚼嚥下(そしゃくえんげ:かんで飲み込むこと)は2つのとらえ方があります。

2-1)食べ物がどこにあるかで分ける「相(そう)」

相は「口腔相」「咽頭相」「食道相」に分けられますが、これは食べ物が体のどこにあるか、という分け方です。

 

2-2)認識や筋肉の動きで分ける「期(き)」

期は神経目線の考え方です。

「認知期」「準備期」「口腔期」「咽頭期」「食道期」という流れです。

認知期・・・「食べよう」と思うことにより無意識に食べる心構えをする段階

準備期・・・噛む段階

口腔期・・・飲み込む直前の段階

咽頭期(いんとうき)、食道期・・・食べ物がその場所に来たときに、体が無意識に、オートマチックに動く段階

 

2-3)咀嚼嚥下障害は、相と期が上手くかみ合っていない状態で発生する

MFTの訓練は「期」の中でのそれぞれの改善点をトレーニングする方法とされています。

舌の位置、動き、持久力、可動域、機能

口唇の動き、閉鎖力、可動域、機能

舌や口唇が正しい機能を発揮しやすくする姿勢

など、多岐にわたり、様々なトレーニング方法があります。

 

3)機能は一度獲得出来たら、後戻りはしない

通常、人間は食事するとき、舌の位置とか深く考えずにほぼ無意識に行います。

ですが、「食べよう」「食べ物を口に入れよう」「噛もう」というのは、意識して行います。

この「意識する部分」の訓練を繰り返せば、神経筋機能が刺激、発達して改善できる。これがMFTを行う理論的根拠とされています。

 

また、習得するのは難しいのですが、習得したら無意識レベルまでいくので、後戻りはしないとされる根拠でもあります。

 

4)どうして10歳までに終えたいの?

この記事の冒頭で、筋機能訓練は5,6歳から開始して、10歳までには終えるのが理想的だとお伝えしました。

 

10歳ごろまでは

・乳歯が生える/抜ける、永久歯が生えるなど変化が大きい時期

・顎の成長や口腔のボリューム(容積)の変化が大きい時期

・神経機能が発達しやすい時期

ということもあり、体が「変化を受け入れやすい」「機能獲得に有利な時期」なのです。

 

特に、脳をはじめとした神経系の成長は、10歳前後までに成人の95.6%にまで達します。

この時期は、さまざまな神経回路が形成されます。

よって、神経系の働きを高めるような運動や動作を行うと、発達を促す効果が高いんです。

 

それ以上の年齢では改善しないわけではありません。

しかし、癖を治すのに強い意志が必要となり、発達もゆっくりとなるので、大きなストレスを感じる人も多いです。

 

5)MFTで歯並びが綺麗になるって本当!?

5-1)口腔の機能発達不全が歯並びを悪くする

口呼吸や低位舌(ていいぜつ)、舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)などの口腔機能の発達不全は、出っ歯や歯のガタガタ、受け口の原因になることが知られています。

そのため、歯列矯正と併用して行うケースも多いです。

 

矯正治療で歯並び治療をする時に、歯並びを悪くする癖があれば治療効果が低下します。

そして、せっかく歯並びを治療しても、歯並びを悪くする癖があれば、またすぐに歯並びは悪く戻ってしまうことも多いです。

 

5-2)MFTをすれば全員歯並びが良くなるわけではない

歯並びの悪さの原因が、何かによります。

口腔機能の発達不全が歯並びを悪くしている原因の場合、口腔機能が改善したら歯並びが良くなることもあります。

ただ、それは神経筋機構が改善した結果です。MFTによって、歯並びが直接改善するわけではありません。

 

年齢や歯並びや骨の状態によっては、MFTだけでは歯並びを改善できないこともあります。

その場合は、矯正治療との併用してMFTを行うことも多いです。

 

6)10歳までに機能獲得をするために、8歳までにMFTを始めたい

MFTは2年間くらいトレーニングを行います。

獲得しなければいけない機能不全が、どの程度かによって、期間は前後します。

10歳未満の方であれば、2年のMFT期間で、ほとんどの場合大幅な機能改善が期待できます。

 

MFT期間の目安は2年間ですが、

  • ・症例の重度・軽度
  • ・どのくらいご自宅でトレーニング時間を作れるか
  • ・トレーニングのための通院頻度

などによっても必要とされる期間は変わります。

 

絶対に8歳までに始めなければいけない、ということではありません。

しかし、8歳くらいまでに始めると、「安心」ではあります。

 

7)まとめ

いかがでしたか?

 

  • ・MFTの訓練は「期」の中でのそれぞれの改善点をトレーニングする方法とされ、様々なステップに分けられています。
  • ・口腔機能をMFTによって習得するのは難しいのですが、習得したら一生抜けない技術です。
  • ・ただし、受け入れやすい年齢は上限が決まっており(10歳)、その後では強い意志が必要となります。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

インビザラインのアライナー(マウスピース)の交換頻度は「7日」が基本

2024年3月5日

インビザラインのアライナー(マウスピース)の交換頻度は「7日」が基本

~4日・5日・7日・10日のバリエーションと、その理由~

 

岩国市 マウスピース矯正 歯医者

 

インビザライン(Invisalign)は、歯列矯正を行う際に用いられる透明なマウスピース型の装置です。

従来の矯正装置であるブラケットやワイヤーと比べて目立たず、日常生活に支障をきたしにくいという利点があります。

 

インビザライン矯正の特徴については、こちらの記事もぜひお読みください。

 

参考リンク:マウスピース型矯正とワイヤー矯正の違いとは?

参考リンク:インビザライン矯正の魅力 便宜抜歯を回避できる

 

アライナー(マウスピース)を使用した矯正治療は、患者さんにとって利便性が高いため、とても人気です。

 

アライナーを効果的に使用するためには、適切な頻度でアライナーを交換することが重要です。

今回は、インビザライン矯正に関する「よくある疑問」として、アライナーの交換頻度について解説します。

 

1)アライナー(マウスピース)の交換頻度の基本は7日

 

一般的に、アライナーの交換頻度は7日間を基準としています。

7日交換の場合、4日間使用して歯を動かし、その後3日間は装着したまま歯を安定させるための期間として機能します。このサイクルを繰り返すことで、徐々に歯並びを整えていきます。

 

2)加速装置を用いて4~5日交換にできることも!

 

矯正加速装置は、アライナーを使用する際に歯をより速く動かすための装置です。

症例によっては、この装置を用いて4~5日で交換できることもあります。

 

矯正加速装置は元はインプラントが顎骨と早く結合させるために開発された機械で、骨のリモデリング(吸収と再生)を特殊な光や振動で活性化させます。

 

この装置を用いて4日交換で40代の方の矯正治療ができたという症例報告もあります。

ただし、若年者と比べて、30代以上の方はやはり歯が動く速度が遅くなる傾向があり、当院では30歳以上の方にはあまりおススメしておりません。

 

*30歳以上の方でも、7日交換で使用していただくことは良くあります。

*4日交換できなくても、加速装置を用いることでアライナーの浮き上がりなどが減った結果、トータルの治療期間が短くなることは多いです。

 

3)症例によっては10日交換となることもある

 

症例によっては歯をゆっくりと動かした方が良い場合もあります。

そのような場合は、アライナーの交換頻度を10日間に1回に設定することもあります。

 

以下は、10日交換となる可能性が高い症例の特徴です。

 

3-1)大きな歯の移動が必要な場合

歯並びを大幅に変える必要がある場合、ゆっくりとした動きが歯を過度に負担から守る必要があることがあります。

 

3-2)歯の傾きや回転が多い場合

特に、歯肉退縮しやすい症例(前歯をわずかに唇側に拡大しなければならない症例など)で、歯の元の傾きが大きい場合はゆっくり歯を動かす必要があることがあります。

 

3-3)歯茎や歯槽骨の健康状態が悪い場合

歯茎や歯槽骨の状態が良くない場合、ゆっくりとした動きをすることで、歯を健康に保ちながら歯列を改善することがあります。

 

これはあくまで当院の話ではありますが、10代~30代の方で10日交換をすることはほぼありません。

 

)それ以外に交換頻度が変わることはある?

 

インビザラインなどのアライナー矯正では、IPR(歯と歯の間をわずかにトリミングすること)を行うタイミングが決まっています。

 

また、アタッチメントという、歯と同じ色の装置を歯に接着して歯を動かすのですが、何枚目でこのアタッチメントを新たに付ける、というタイミングも最初から決まっています。

 

この「タイミング」は「アライナー●枚目に交換する前」というタイミングです。

*何枚目でIPRやアタッチメント装着するかは、症例により異なります。

 

ただ、そのタイミングきっちりに歯医者さんに受診できるかというと…

・通院できるのは土曜だけ

・平日は18時以降しか通院できない

となると、IPRやアタッチメント装着のタイミングの前でアライナー交換が出来ずに、結果として交換頻度が下がってしまうことがあります。

 

ただ、アライナー矯正は始めた日から全日程が決まっている治療でもあります。

数回先の予定を確認して、複数回の予約をとったり、受診予定日のスケジュール管理をしっかりすることで、7日交換を維持することが出来ます。

 

IPRの頻度が多い症例の場合、こうした「受診スケジュールの管理」が治療期間を大きく左右することもあるんです。

アライナー矯正は「スケジュール管理」で結果的に治療期間を短くすることができるんです。

 

5)まとめ

いかがでしたか?

 

・アライナーの交換頻度は7日が基本です。

・加速装置を用いることで4~5日交換に出来ることもあります。

・症例によっては10日交換となることもあります。

・スケジュール管理をしっかり行うことで、矯正治療を早く終えることができます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

インビザライン矯正のよくある「後悔」と、そのリカバー法

2024年2月20日

インビザライン矯正のよくある「後悔」と、そのリカバー法

 

こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。

今日は「インビザライン矯正をやってみて後悔したこと」をご紹介しようと思います。

 

よくある後悔と、それに対する対策もありますから、ぜひ最後までお読みくださいね!

 

 

1)インビザライン(Invisalign)矯正の特徴

 

透明なプラスチック製のマウスピース(アライナー)を使って歯並びを調整する方法です。

従来の矯正治療と異なり、歯に金属のワイヤーや複雑な形態の装置が付かない、

食事と歯磨きの際はマウスピースを外せることが特徴です。

 

インビザラインの利点(長所)

・治療中の見た目が良い

・矯正していることを気づかれないことも多い

・装置が外れたなどで急患受診しなければいけないことが少ない

・マウスピースを外して歯磨きできるので、衛生的

・マウスピースを外して食事ができるので、食事制限が無い

・奥歯を動かすので、抜歯を回避できることも多い

 

マウスピース矯正とワイヤー矯正の違いについては

こちらでも解説しています。

マウスピース型矯正とワイヤー矯正の違いとは?

ぜひお読みくださいね✨

 

しかし、インビザラインがすべての面でワイヤー矯正より優れているというわけではありません。

マウスピース矯正特有の、課題・短所もあります。

 

以下では、よくある後悔について詳しく説明します。

2)インビザライン矯正の「よくある後悔」

岩国 歯医者 後悔

2-1) マウスピースの使用時間が長い

インビザライン矯正において、マウスピースの使用時間は「1日20~22時間」

使用時間が長いというより、食事と歯磨き中だけ外せるって感じです。

使っていない時間は、歯が動かない時間ではなく「歯が後戻りする時間」です。

 

それもそのはず、従来のワイヤー矯正は「そもそも自分では外せない」のですから、

外せない、装置が付いている状態が「矯正中の標準の状態」なんです。

 

それを「食事中と歯磨き中だけは外せるようになった、画期的な矯正法」がインビザラインです。

 

食事中と歯磨きの時に外せる=「装置が取れにくい」「食事制限が無い」「歯磨きがしやすい」

ですから、矯正中の不快感は非常に少なくなりますし、

装置が外れたことによって急患来院しなくてはいけない回数もかなり減らすことができました。

 

一方で「装置をサボることが出来てしまう」という欠点も生まれました。

 

「寝る時だけつけてれば良いんでしょ?」

「1日の半分以上使っていれば十分長い時間頑張ってると思う」

みたいな感じで使ってしまうと、歯は動きません。

 

インビザラインのよくある失敗談に「装着時間が足りない」というパターンがあります。

お仕事でお料理の味見や、会食の機会が多い方に、この失敗パターンが多い印象があります。

当院でも、料理人の方にはワイヤー矯正の方をおススメしたりしています。

 

★対処方法

 

・お仕事で味見などが多い職種の場合は、最初からワイヤー矯正にする。

・外食や会食の機会が多い場合も、何時間もだらだら食事せずに、出来る範囲で食べる時間をコンパクトにする。

・矯正加速装置を併用することで、治療期間そのものを短くする。

 

★矯正加速装置とは?

歯に振動や光を与えることで、歯の周囲の骨のリモデリング(骨の吸収と再生)を活発化させる装置です。

元はインプラントが骨に結合するのを加速させる目的で開発されました。

若年者の場合は、7日交換のマウスピースを、4日交換にできるほど、矯正が加速されます。

この装置を使えば、1日のマウスピースの使用時間が短くなるわけではありません。

しかし、治療期間を短くすることができますから、「この期間だけは頑張ろう」と予定を立てやすくなります。

 

2-2) 前歯が思うほど下がらなかった

インビザライン矯正は、前歯を傾斜移動させることで歯並びを整えるため、前歯を後ろに引っ込める量には限界があります。

 

とはいえ、4㎜程度(条件があえばもっと)は前歯を下げることが可能です。

また、下顎のかみ合わせを前に動かすことで、上下の前歯の差を減らすことで、7~8㎜前歯が引っ込んだように見えます。

 

ただ、それでもワイヤー矯正よりは歯の移動の自由度が低いというのも事実です。

 

ですから、インビザライン矯正を行う場合は事前に前歯を引っ込める量をシュミレーションで確認していただいてから、治療を開始することとなります。

当院でもシミュレーションを見た上で「もっと、前歯が下がりませんか?」とおっしゃる患者さんには、便宜抜歯(矯正治療のために歯を抜く)をしたり、より自由度が高いワイヤー矯正に切り替えたりして、患者さんが最終的に目指したいゴールへ到達できる治療方法を選択していただいています。

 

しかし、PCでシミュレーションを見たときは「こんなに前歯が引っ込むなんて、素敵!」と思ったのに、いざ、治療が進むと「もうちょっと前歯を下げたかった」と後悔してしまう方も稀にいます。

 

「シュミレーションを見たときは、このくらい治るなら、見た目の悪いワイヤー矯正より目立たないマウスピースが良いと思ったけれど、やっぱり、もっと前歯が下がるプランにしておけばよかった」

 

せっかく頑張ってきたのだから、後悔は無いようにしたいですよね。

大丈夫です。

対処方法はありますので安心してください。

 

★対処方法

・ワイヤー矯正(便宜抜歯あり)に切り替える

 

当院ではこうした場合、目指したいゴール(前歯をどれだけ下げたいか、など)について改めて相談の場を設け、ご希望があれば便宜抜歯(横の歯を間引いく)ありのワイヤー矯正への切り替えをさせていただいております。

 

 

3)まとめ

 

いかがでしたか?

 

インビザラインは沢山の長所がありますが、

・マウスピース装着時間が長い(20~22時間)こと

・前歯を引っ込めることができる量が、ワイヤー矯正と比べると小さい

という側面があります。

 

十分な説明やシミュレーションを見て検討した上で治療開始しても

「もっと●●なハズだった」という後悔してしまうことも、無いとは言い切れません。

 

最初から後悔が無い選択をすることが最も大事ではありますが、

もし「思っていたのと違う」と感じた場合は、当院ではワイヤー矯正への切り替えをおススメしています。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

MFT 筋肉量を増やして小児口腔機能発達不全症を治そう

2024年1月25日

MFT特集その1

筋肉量を増やして小児口腔機能発達不全症を治そう

 

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

 

今回から、歯科界でこの数年話題の、MFT(マイオ ファンクショナル セラピー:口腔筋機能訓練)について、何回かで解説していこうと思います。

 

MFTをお子さんの歯並びや口呼吸を改善するためのトレーニングとして、歯科医院で説明を受けたことがあるという人もおられるかもしれません。

また、ここ2~3年は、MFTをお子さんだけでなく、高齢の方や睡眠障害のある方にもオススメしている歯科医院も少しずつ増えてきています。

 

MFTとは「お口の筋トレ」

全身においても筋力量の維持は、健康のために大変重要と考えられています。

一定以上の筋肉が存在することが骨、内臓、その他血液を含め、肉体を守る鎧となるんです。

口腔も同じで、筋肉量があることや、筋肉を正しく動かすこと(口腔の機能を獲得すること)が重要と言われています。

 

サルコペニアとフレイル(高齢者の筋肉量減少による機能低下)

高齢者において、筋肉量が減り身体機能が低下した状態をサルコペニアと言います。

サルコペニアが進行して、要介護一歩手前になってしまった状態がフレイル(虚弱状態)です。

このフレイルは、要介護状態の前段階ではあるものの、「トレーニングによって回復可能な状態」とされています。

フレイルの状態がさらに進行してしまうと・・・

・身体の維持が難しくなる

・歩行困難になる

・寝たきり

・食べ物が嚥下できない

といった「要介護状態」になってしまうんですね。

 

では、「トレーニングによって回復可能な状態」であるフレイルの初発症状はどこにでるでしょうか?

フレイルの初発症状は口に出る「オーラルフレイル」

高齢になって筋肉量が衰えてくると、口腔機能低下症(オーラルフレイル)といって、もともと持っていた口の機能を十分に使うことが出来なくなってしまう状態になることが多いです。

そして、この「オーラルフレイル(口の虚弱状態)」は「全身のフレイル(虚弱状態)」に先駆けて現れることが多いです。

 

高齢者の口腔機能低下については、こちらの記事で解説していますので、ぜひお読みくださいね。

 

参考リンク:老いは口から始まる。歯医者が教える要介護にならないためのポイント!

 

オーラルフレイルの最初の症状

・滑舌が悪くなる

・食べこぼしやわずかなむせがでやすい

・噛めない食品の増加する

 

この3つは口腔顔面の筋機能に問題がある幼児の、食生活での問題点と完全に一致します。

子どもの発音、嚥下機能の発達がうまくいっていない状態を「小児口腔機能発達不全症」と言います。

小児口腔機能発達不全症と

口腔機能低下症

高齢者が、若いころはもっていた口腔機能が低下した状態が「口腔機能低下症」で

小児が、本来もつべき口腔機能を獲得できていない状態が「小児口腔発達不全症」です。

この2つは、対になる概念です。

 

乳幼児期・学齢期に口腔機能の獲得をしっかりできていれば、高齢になってからのフレイルはゆるやかに始まります。

一方で、小児期に十分な口腔機能を獲得できなかった場合は、フレイルがより若い段階で、急激に始まります。

 

逆に言えば、小児期に筋機能をしっかり獲得しておけば、発音や嚥下の問題点はあらかた解消します。

そしてその後も筋力量をある程度維持できれば、老年期のお口の衰えも予防することができる、ということを意味しています。

高齢になってからのオーラルフレイルが進行するとどうなる?

・嚥下が難しくなる。とろみ食や介護食でないと食べられなくなる。

・誤嚥しやすくなる。

・誤嚥のため、誤嚥性肺炎を起こしやすくなる

・食の問題からタンパク質が不足し、全身のフレイルへと進行する

 

高齢期のオーラルフレイルを、子供のうちからしっかりと予防したいですね。

口腔機能の獲得をしやすい年齢は10歳まで

お口の機能と筋力量の獲得を目的として行うトレーニングがMFTです。

口腔機能の獲得は、10歳以降はなかなか難易度が高いという特徴があります。

もちろん、何歳からはじめても意味はあるのですが、できれば効果が高い10歳までに獲得しておきたいものです。

 

当院でも小児口腔機能発達不全症のスクリーニング(保険適応)や、ご自宅で今日からできるトレーニング、口腔機能を伸ばす遊びの指導や、習い事としてのMFTスクールなども行っております。

気になる方は、一度ご相談ください。

 

まとめ

いかがでしたか?

・MFTとはマイオ ファンクショナル セラピーの略で、口腔機能訓練でお口に関する筋のトレーニングを意味します。

・口腔の機能と筋肉量をつけることができれば、嚥下・発音などの問題点を解消できるようになります。

・小児の口腔機能発達不全症を治療できなかった場合、高齢期にフレイルになりやすくなります。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

インビザライン矯正の魅力 便宜抜歯を回避できる

2024年1月4日

インビザライン矯正の魅力:便宜抜歯なしで歯並びが綺麗になる矯正治療

 

岩国 歯医者 矯正歯科

 

こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。

最近、歯並びの改善に興味を持っている方や矯正治療を検討している方にとって、歯を抜かずに歯並びを整える方法が注目されています。

 

その中でも、インビザラインに代表されるマウスピース矯正は便宜抜歯をしなくて済むことが多いという特徴があります。

 

 

岩国市 歯医者 矯正

インビザライン矯正で治っていく様子

写真はすべて、患者さまの同意と許可をいただいて使用しております。

 

上は、当院のインビザライン症例です。歯を抜かずに歯並びが綺麗になっていることが分かると思います。


これ、旧来のワイヤー矯正ですと
抜歯して治す症例に該当します。

 

インビザラインでは、どうして従来では抜歯して治療する必要がある歯並びを、抜歯せずに治せるのでしょうか?

 

今回は、その理由について詳しくご説明します。

 

目次

1.インビザライン矯正とは?

2. 矯正治療のために抜歯する(便宜抜歯)場合

3.インビザライン矯正で便宜抜歯を回避できる理由

4.インビザラインで便宜抜歯する場合

5.まとめ

 

1.インビザライン矯正とは?

まず初めに、インビザライン矯正について簡単に説明します。

これは透明なマウスピースを用いて歯を移動させ、歯並びを整える方法です。

 

従来の矯正装置とは異なり、金属製のブラケットやワイヤーがなく、

目立たず快適に治療を進めることができるのが特徴です。

 

詳しく解説した記事があるので、こちらもご覧ください。

 

マウスピース矯正の種類(マウスピース矯正に値段の差があるのはどうして?)

マウスピース型矯正とワイヤー矯正の違いとは?

マウスピース型矯正の治療期間と回数の目安

 

 

2. 矯正治療のために抜歯する(便宜抜歯)場合

 

「便宜抜歯」は、健康な歯だけれども矯正治療を行うにあたり、必要があって歯を抜くことを指します。

 

 

岩国 歯医者 便宜抜歯

 

歯並びがガタガタになったり、出っ歯になったりするには理由があります。

歯が並ぶことができるスペースに対して歯の幅が大きいと、スペース不足となります。

そうすると、歯が全体的に前にあふれると出っ歯に、重なって並ぶことでガタガタの歯並びになります。

 

そこで便宜抜歯で歯の数を減らすことで、歯が綺麗に並ぶことができるスペースを作るわけです。

 

しかし、多くの人は

「歯並びを綺麗にするために必要なら仕方ないけど

できれば便宜抜歯せずに歯並びが綺麗になったら嬉しい」

が本音だと思います。

 

 

3.インビザライン矯正で便宜抜歯を回避できる理由

 

ではなぜ、インビザライン矯正は便宜抜歯を回避することができるのでしょうか。

それは、以下の3つの方法でスペースを作るからです。

 

A. IPR(ディスキング)

*ワイヤー矯正でも行うことがあります

IPRは、ディスキングとも呼ばれ、歯と歯の間にわずかなスペースを作るための方法です。

専用器具を用いて0.2~0.6mm程度のスキマを歯と歯の間をトリミングします。

 

歯は通常、点接触で隣の歯と接触しているため、0.2~0.6㎜程度のトリミングでは、しみるようになったり歯周病になりやすくなったりはしないと言われています。

 

B. 歯の移動や回転

*ワイヤー矯正でも行うことがあります

奥歯(特に第一大臼歯)を少し回転させたり、

横の歯を外側に少し傾けたり、

前歯を内側に傾けたりすることで、

スペースをつくったり出っ歯を改善したりします。

 

C.奥歯を、奥の方に移動させる

*インビザラインが特に得意とする特徴です

 

インビザラインは奥歯をより奥に移動させてスペースを作ることが得意です。

もう一度、治療過程の動画をご覧ください。

奥歯が、奥に移動していることが分かると思います。

 

 

岩国市 歯医者 矯正

インビザライン矯正で治っていく様子

写真はすべて患者さまの同意と許可をいただいております。

 

通常のワイヤー矯正でも、アンカーインプラントを併用するなどすれば出来ないこともないのですが、難易度は高い方法になります。

(十代女性の場合はアンカーインプラントが安定しないことも多いです)

 

インビザラインでは、奥歯をより奥に移動させることが得意なので、歯を抜かずに歯並びを改善することができます。

 

 

4.インビザラインで便宜抜歯する場合

 

では、インビザラインでは抜歯は一切しないのかと言うとそうでもありません。

 

・親知らずは事前に抜歯することが多い

 

奥歯をより奥に移動させることでスペースを作る場合、親知らずが治療の邪魔になることがあります。

その場合は親知らずは先に抜歯を済ませます。

 

・歯の移動量がとても大きい場合は便宜抜歯することもある

 

奥歯を奥に移動させるだけでは歯並びを整えるだけのスペースを作れない場合は、便宜抜歯を行うこともあります。

 

 

5.まとめ

 

いかがでしたか?

 

1.インビザライン矯正は、マウスピースで歯を動かす矯正治療です。

2. インビザライン矯正では便宜抜歯をせずに済むことが多いです。

3.親知らずは事前に抜歯することが多いです。

4.歯の移動量が多い場合はインビザラインでも便宜抜歯をすることもあります。

 

インビザラインで便宜抜歯を行う場合については、また別の機会に詳しく解説します。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

マウスピース矯正の治療手順

2023年11月1日

こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。

 

インビザライン(Invisalign)に代表されるマウスピース矯正は、
金属ワイヤーを使用しない透明なマウスピースを使った治療です。

 

 

前回は、治療期間と回数について解説しました。

 

参考リンク
マウスピース型矯正の治療期間と回数の目安

 

今回は具体的な治療手順について解説したいと思います。

 

 

 

岩国市 歯医者 マウスピース矯正

 

 

インビザライン治療の手順

 

1)初診とカウンセリング

 

インビザライン治療を受ける前に、

自分の歯の状態や治療の必要性について

相談しましょう。

 

気になっているポイントや、

矯正には抜歯が必要なのか

非抜歯で治療可能か、

治療期間や費用はどのくらいになるか。

 

しっかりお時間をとって

相談していただくために、

矯正相談はぜひご予約をお取りください。

 

2)虫歯治療や抜歯

 

虫歯が見つかったら、

矯正治療前に治しておくことを

おススメします。

 

また、奥歯をより奥に動かして

歯並びを綺麗にする治療法を使う場合は

親知らずの抜歯が必要となることがあります。

 

3)矯正資料の記録

 

矯正治療の方針を決めるため、

矯正器具(マウスピース)を作成するため、

矯正資料を記録していきます。

 

レントゲン検査(3枚)、

歯科用3Dスキャナーによる

口腔内のスキャニング、

口腔内写真や顔貌写真の記録などを

おこないます。

 

4)治療計画の立案(クリンチェックの作成)

取得した3Dデータをもとに、

コンピュータープログラムを使って

治療計画が作られます。

2~3週間程度お時間をいただきます。

計画立案が出来次第、お電話にてご連絡させていただきます。

 

5)アライナーの製造
治療計画ができたら、あなた専用の

特別な透明なマウスピースが作られます。

外国の工場で製作されたマウスピースは

空輸で医院に届けられます。

 

6)治療初回
いよいよマウスピースを口に入れての生活が始まります!

マウスピースは透明で、取り外しできますから、

普段の生活に支障をきたしません。

初回では注意事項の説明と、

マウスピースの着脱練習をします。

 

7)治療2回目(アタッチメントの装着)

マウスピースが歯をより動かしやすくするための

アタッチメントという、

歯と同じ色の小さな装置を装着します。

アタッチメント装着個数にもよりますが

この2回目だけは少しお時間がかかります。

(60分~80分)

 

8)マウスピースを交換しながらの生活
治療が進むにつれて、通常は1週ごとに

新しいマウスピースに交換します。

新しいマウスピースは、

前のものより少しずつ違う形をしていて

歯を移動させていきます。

 

加速装置を用いる場合は、

7日交換ではなく4日交換にできる

場合があります。

その場合は、治療期間をぐっと

短縮できます。

 

矯正中の受診頻度は治療計画に基づくので

症例によってまちまちです。
受診ごとに歯がきちんと

移動しているかどうかを確認し、

必要なら調整を行います。

 

9)治療完了
治療が終了したら、アタッチメントを除去し

後戻りを防止するためのを装置(リテーナー)の

型をとります。

リテーナーは夜に使うことが多いです。

 

10)アフターケア
治療が終わった後も、歯をきれいに保つために

定期的に歯医者さんに行くことが大切です。

また、リテーナーを使って

歯が後戻りしないように気をつけていただきます。

 

 

症例によりますが

・全体矯正(インビザライン フル)で1年半~2年

・部分矯正(インビザライン GO)で半年~10か月

程度の期間で、上記1)~9)の治療を行うことになります。

 

まとめ

・インビザライン治療は、カウンセリング→資料→治療と進んでいきます。

・治療2回目は、60~80分お時間がかかります。

・具体的な治療計画は、あなたの歯の状態に合わせて決まりますので、

詳しくは個別にご相談ください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

マウスピース型矯正の治療期間と回数の目安

2023年9月24日

マウスピース型矯正の治療期間と回数の目安について

 

こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。

 

当院でも大人気のマウスピース矯正ですが、

患者さんから「治療期間」「通院回数」について、

よくご質問を受けます。

患者さんごとに個人差は大きいのですが、

今回は、おおまかな期間・回数と治療の流れについて、解説していきます。

 

岩国市 歯医者 インビザライン

 

 

1)マウスピース型矯正とは?

 

インビザライン®に代表される、歯をきれいに並べるための治療方法の一つです。

透明なプラスチック製マウスピースを使います。

歯の並びやかみ合わせの問題は、人それぞれ違います。
よって、治療にかかる時間や通院の回数も人によって異なります。

 

 

2)マウスピース矯正の治療期間の目安

 

2-1)前歯~横の歯までの部分矯正(インビザラインGo)

3か月~10か月(中央値:6か月)

通院回数 3~8回程度が多いですが、個人差があります。

 

2-2)全体矯正(インビザライン)

1年半~2年半(中央値:1年半)

通院回数 8~20回程度が多いですが、個人差が大きいです。

 

 

3)マウスピース矯正の治療期間に影響を与えるもの

一般的に、次のようなことが治療の期間に影響を与えます。

 

3-1)歯並びの状態

歯並びのガタガタが軽度の方

(1本だけ反対に噛んでいる、など)は

部分矯正で済むことも多いです。

最短で4~6か月で治療が終わることも。

 

一方、かみ合わせが悪い方

(骨格的に受け口・出っ歯型の方)や、

抜歯して治療しなければならないケース、

奥歯を奥側に移動させなければならないケースなどは、

全体矯正となります。

こうした「多めに歯を動かすケース」では

1年半~2年程度の治療期間となることが多いです。

 

3-2)体の反応

マウスピースを新しいものに交換する頻度や

歯を動かす速さにも、個人差があります。

 

・標準

一般的にマウスピースは7日ごとに交換していきますが、

特に年齢によって、交換期間に差がでることがあります。

 

・10代~20代前半の方の場合

通常はアライナーは7日交換ですが、

矯正加速装置を用いることで加速することも可能です。

この場合、4日交換となり、治療期間が半分近く短くて済みます。

加速装置にご興味がある方は、

当院は取り扱いがありますのでスタッフにお尋ねください。
現在他院にかかられている方は、

取り扱いがあるかや別途かかる費用等を

担当医に確認されてみてもよいかと思います。

 

・40代後半~の方の場合

基本的には7日交換ですが、

難しい歯並びの場合、稀に10日交換となることもあります。

この場合は治療期間が長めにかかってしまいます。

 

 

3-3)患者さんの協力度

 

・マウスピースをサボる・装着時間が足りない

マウスピースは取り外しできるけど、

逆に言えば「サボることが可能」。

当然、サボってしまえば歯は動きません。

 

・マウスピースの使用方法を独断でアレンジする

本来の使用方法と異なる使い方をされた場合、

当然、歯の動きは悪くなります。

 

・歯磨きをサボる(治療中に虫歯を作ってしまう)

マウスピースを使用すると、

最強の虫歯予防薬である唾液が歯に触れにくくなります。

ですから毎食後、しっかり歯磨きをすることが

マウスピース矯正では重要になります。

 

この歯磨きをサボってしまい、虫歯を作ってしまうと…

虫歯治療によって治療が中断したり、

必要に応じて追加アライナーといって

「矯正治療の仕切り直し」が必要となることもあります。

その結果、治療期間が予定よりも長くなってしまいます。

 

まとめ
実はいろんな要素が組み合わさって、
治療期間が短くなったり長くなったりしてしまうんです。

・前歯~横の歯までの部分矯正の治療期間は3か月~10か月が多いです。

・全体矯正は1年半~2年半が多いです。

・治療期間を短くするために、矯正加速装置を用いることができる場合もあります。
・矯正の治療期間は、さまざまな要因で決まります。

当院では、インビザライン治療を始める患者さんに
特徴をまとめた冊子や
注意事項を漫画で読める冊子などをお渡しして、
できるだけスムーズな治療になるよう目指しています。

気になる方は、お気軽にお尋ねください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

成長を利用して治す小児矯正で「非抜歯矯正」!

2023年9月1日

成長を利用して治す小児矯正で「非抜歯矯正」!
~小児矯正は顎を育てることで、
抜歯せずに歯並びを改善することができる~

 

こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。

歯並びを子どものうちに治した方が良いのか、大人になってから治すのでも良いのか、迷われる保護者の方はとても多いです。

今回は、小児矯正と成人矯正の違いを、メリットとデメリットを含めて解説します。

 

1. 小児矯正の一番の特徴は、成長を利用できること!

小児矯正

– 対象年齢は3歳から12歳くらいまでが多いです。

– 乳歯が交換される前の段階で行われることが一般的です。
– 顎の成長を利用して、小さな顎を大きく育てます。

歯が並ぶスペースを大きくして歯並びを改善します。

– 装置はマウスピース型や、固定式の拡大装置など様々なものがあります。

 

メリット:
– 成長段階を活かした矯正なので、歯を抜かずに歯並びを改善できるケースもあります。

– スペース不足が大きい重症な歯並びを、顎を育てることで軽症~中等度症例に変えてから成人治療に入ることができます。そうすることで、後戻りリスクが少なく、仕上がりも綺麗になることが多いです。

– 歯並びを悪くするクセ・口腔悪習癖(こうくうあくしゅうへき)がある場合、その改善も同時に行うことができます。

*口腔悪習癖を成人してから治すことは、はほぼ不可能と言われています。

 

デメリット:

・小児矯正だけで治療が完結しない場合は、永久歯になってから成人治療を必要となることがあります。

・スペースをどの程度確保できるかや、乳歯がどのくらいの大きさの永久歯に生え変わるかなど、不確定な要素があります。そのため、治療を行う段階では、将来的な成人矯正が必要かどうかを正確に判断することは難しいです。

 

 

2. 何歳になっていても成人矯正は可能!

 

成人矯正
– 対象年齢は15歳以上です。60代から始める人もいます。
– 成長が終了しているため、小児とは異なり、骨の成長を利用した治療は行われません。
– 主に固定装置(ブラケットやワイヤー)やマウスピースを使用します。

 

メリット:
– 永久歯なので、いつからでも治療がスタートできます。

 

デメリット:
– 小児矯正と比べて、抜歯するケースが多いです。
– 30代以降は、歯の移動速度がやや遅くなる傾向があります。
– 舌突出癖などの口腔悪習癖がある場合、後戻りしやすい場合があります。

 

 

3.矯正は小児からが良いの?成人からで良いの?

 


小児矯正だけで治りそうな極軽症か、

抜歯が必要になりそうな中等度~重症例、

口腔悪習癖を持っている場合は小児矯正から始めるのがおススメ。


軽症かつ口腔悪習癖がない場合は、15歳以降に成人矯正で治してしまった方が早い!

 

小児矯正から始めた方がメリットが大きいのはこんなケース

 

極軽症=1本だけ反対に噛んでいる、前歯だけ反対に噛んでいるなど。

歯が並ぶスペースはそこそこあって「小児矯正だけで治りそう」という場合。

費用も治療期間も、成人になってから治すより、かなり少なくてすみます。

 

中等度~重症の歯が並ぶスペースが無くてガタガタに歯が並んでいる、出っ歯になっている場合。

抜歯が回避できたり、抜歯は避けられなくても仕上がりが綺麗になったりと、利点が多いです。

 

舌突出癖(舌を前に出してしまう癖)や、口呼吸といった「悪い歯並びの原因」となる口腔悪習癖(こうくうあくしゅうへき)を持つ場合。

 

口腔悪習癖は10歳までに治療開始しないと、なかなか治せないと言われています。

「悪い歯並びの原因」となる悪習癖がある場合、一度矯正治療しても、後戻りのリスクが高くなってしまいます。

 

こうした悪習癖は、中年以降に睡眠時無呼吸症候群や、高齢になってからのオーラルフレイルの原因になりやすいです。小児矯正で一緒に治療してしまうことがおススメです。

 

成人矯正だけで良いケース

 

逆に、小児矯正だけでは治りにくそう、しかし成人矯正から治しても治療結果に差が出なさそう…という場合で、口腔悪習癖が無いケースは最初から成人矯正で良いでしょう。

 

 

4.小児矯正はいつまで出来るの?

乳犬歯が揺れ始めている場合は、生え変わりを待って成人矯正からスタート!

 

小児矯正は、乳犬歯が揺れはじめてからは乳歯の生え変わりのために難しくなります。

この場合は生え変わりを待って成人矯正からスタートすることが多いです。

 

 

まとめ:
・小児矯正は成長段階を活かすことで、抜歯を回避して歯並びを整えることができるケースが多いです。

・口腔悪習癖は成人になってからでは治療困難です。小児のうちに治しましょう。

・何歳になっても、矯正治療は可能です。

・乳犬歯が揺れ始めたら小児矯正はできなくなることが多いです。

 

 

歯並びについては個別に判断しなくてはいけないことも多いです。

「結局、うちの子は小児矯正した方が良いの?いらないの?」と迷われた場合は、お気軽にお尋ねくださいね。

 

また、休日無料矯正相談会(要予約)も行っておりますので、こちらもお気軽にご利用ください。

無料矯正相談会

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

マウスピース型矯正とワイヤー矯正の違いとは?

2023年8月4日

こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニック

おとなこども矯正歯科 院長の坪井です。

 

今日は、当院でも大人気の

マウスピース型矯正と、ワイヤー矯正の違いについて

解説したいと思います。

岩国市 歯医者 矯正歯科

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その1

マウスピース型矯正は

抜歯を回避できることが多い

 

そもそも、どうして歯並びが悪くなるのかと言うと

「顎が小さいのに歯は小さく無いので、

歯が並ぶスペースが不足している」からです。

 

参考リンク

歯並びが悪いのは遺伝ですか?その2

スペースがないのに、歯が並ぼうとすると

前にあふれるか、ガタガタに並ぶかしか

ありません。

 

矯正治療で歯並びを改善しようとすると

歯が並ぶスペースをつくらなければ

ならないのです。

 

ワイヤー矯正では一般に

横の歯(前から4番目が多いのです)を抜歯して

歯が並ぶスペースを作ります。

 

小さいベンチに、ぎゅうぎゅうに

座っている歯の数を減らして

できたスペースを用いて

歯のガタガタを取る作戦です。

ガタガタの歯並び

一方、マウスピース矯正では

奥歯をさらに奥に移動させて

歯が並ぶスペースを大きくすることが

得意です。

歯が生えるスペースを大きくする

もちろん、マウスピース矯正でも歯を抜いて

スペースを作る方も出来るのですが

奥歯(大臼歯)をさらに奥に移動させる方法を

使えば、抜歯そのものを回避することが

出来ることが増えるんです。

 

とはいえ、「奥歯をさらに奥に移動させる」には

・親知らずが無いこと(あれば親知らずを抜歯する)

・奥歯がちゃんと歯磨き出来ていること

という条件が必要です。さらに、

・奥歯を奥に移動させる上限は3㎜程度まで

ですので、もっとスペースが足りない場合は

抜歯や、歯のトリミングなどが必要と

なることもあります。

 

ただ、歯を抜かずに矯正できることが

多いというのは、マウスピース矯正の

大きなメリットです。

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その2

マウスピース型矯正は

急患で来院しなければいけない頻度が少ない

 

ワイヤー矯正の装置と、マウスピース矯正の装置を

見比べてみましょう。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の装置の違い

上がワイヤー矯正、下がマウスピース矯正です。

 

マウスピース矯正の装置はどこについているでしょうか?

目立たない装置

赤丸がマウスピース矯正の装置です。

 

ワイヤー矯正の装置は大きく、複雑で、

マウスピース矯正の装置はシンプルで小さいのが

分かります。

 

やっぱり、大きくて複雑な装置の方が

取れやすいんです。

 

また、ワイヤー矯正は歯のガタガタが

治っていくとき、奥歯の部分にワイヤーが

飛び出ていく構造であるため、

治療序盤は頬にワイヤーがチクチクと

当たりやすいという特徴があります。

 

こういった事情から、

どうしてもワイヤー矯正は

「痛い」「装置が取れた」と

急患来院しなければいけないことが

少なくありません。

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その3

マウスピース型矯正は痛みが少ない

 

その2でも書きました通り、

「装置が外れた」

(装置が外れるとワイヤーが頬に当たることが多いです)

「治療が進んで余ったワイヤーが刺さる」

などのことがないマウスピース矯正は

痛みが少ないです。

 

また、矯正治療は

「矯正加速装置」を用いると痛みを感じにくくなります。

マウスピース矯正は加速装置を気楽に

使えるという側面から、より痛みを感じにくく

することができます。

 

矯正加速装置については、次の項目で

詳しくご説明しますね。

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その4

マウスピース型矯正は加速装置を気楽に使える

 

代表的な矯正加速装置には

「オルソパルス」と「ぶるぶる」があります。

加速装置ぶるぶる

 

当院でも両方の装置を取り扱っております。

 

「オルソパルス」は歯の移動を早くする振動に加え

波長850nmの赤外線を歯に照射することで

歯がより早く動くようになり、矯正治療の治療期間も

短くすることができます。

 

「ぶるぶる」は赤外線照射はできませんが

振動による歯の移動の加速は可能です。

 

そしてどちらも、歯の移動を加速させるだけでなく

矯正による歯の痛みを小さくする働きがあります。

 

ただ、ワイヤー矯正の場合は、この加速装置と

ワイヤー矯正の器具がぶつかることで

どうしても装置が外れやすくなってしまいます。

装置が外れてしまうと、かえって矯正の速度は

遅くなってしまうので、

「使えないことはないけれど、

ワイヤー矯正ではあんまり使って欲しくない」

というのが矯正担当医の本音です。

 

一方でマウスピース矯正の装置は小さく、

加速装置を使っても、めったに取れることはありません。

マウスピース矯正において、加速装置を用いて

痛みをより小さく、矯正治療の期間を短くできる

というのは大きなメリットです。

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その5

ワイヤー矯正の方がより広い症例に適応できる

 

インビザラインでは、ほぼワイヤー矯正と同じように

矯正できるとは言われていますが、

「極端に歯の移動量が大きい症例では

ワイヤー矯正の方が確実」と思っています。

 

マウスピース矯正でもワイヤー矯正でも

かみ合わせを作るために上顎の歯と下顎の歯を

ゴムでコントロールするという手法を

良く使いますが、抜歯を伴うマウスピース矯正では

このゴムを何本も使うことが少なくありません。

 

顎間ゴム(エラスチック)

 

マウスピースにゴムをかけると

マウスピースを歯から浮き上がらせる力が

かかるため、治療速度が遅くなることがあります。

 

そういった理由もあり、大きく歯を動かす症例では

ワイヤーの方が確実という側面があります。

 

(どうしてもワイヤー矯正は嫌です、という

場合は、追加アライナーでリカバーするなどで

マウスピース矯正で対応することも可能です。)

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その6

ワイヤー矯正は「歯磨きをサボると虫歯になる」

マウスピース矯正は「装置をサボると歯が動かない」

 

装置を見ていただくと分かりますが、

ワイヤー矯正は歯磨きが難しくなります。

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の装置の違い

上:ワイヤー矯正では、歯磨きをサボると虫歯になります。下:マウスピース矯正の装置は歯磨きがしやすいです。

 

一方で、マウスピース矯正はマウスピースを

使っていただかないと歯は動きません。

 

 

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い その7

マウスピース矯正には食事制限がない

ワイヤー矯正は一部食べることができないものがある

 

マウスピース矯正は、食事の時はマウスピースを

外しますので、食事制限は特にありません。

 

一方でワイヤー矯正は、以下の

「避けていただきたい食べ物」があります。

 

1)お餅(特に焼いたものがNG)、ガム、キャラメルなどの歯に引っ付く食べ物

挟まり込んで取れなくなると、気持ち悪いですよ。

 

2)骨付きチキン、固めのお肉、おせんべい、焼きとうもろこしなど、前歯で噛むタイプの食べ物

装置が壊れてしまいますので、ナイフとフォークで切り分けて食べる、おせんべいは手で割ってアラレサイズにしてから食べる、などの工夫が必要です。

 

3)カレー、コーヒー

装置を固定しているゴムが黄色(茶色)に染まってしまい、装置が目立つようになってしまいます。

食べるなら矯正での受診前日の夜にしましょう。

 

 

今回は、かつてない長さの文章になってしまいましたので

要点をまとめますね↓

 

まとめ

・マウスピース矯正の方が、抜歯を回避できる可能性が高いです

・マウスピース矯正の方が、急患来院しなくてはいけない頻度が低いです

・マウスピース矯正の方が、痛みが少ないです

・マウスピース矯正は「加速装置」を気軽に使えます

・ワイヤー矯正の方が、より重症の歯列不正に用いられます

・ワイヤー矯正では歯磨きをサボると虫歯になり、ワイヤー矯正では装置をサボると歯が動きません。

・マウスピース矯正には食事制限がありませんが、ワイヤー矯正には一部食べられないものがあります。

 

ご自身にはマウスピース矯正かワイヤー矯正か

どちらが最適か良く分からない…という場合は、

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ご予約の上、手ぶらでお越しくださいね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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