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したはうえに(舌は上に)!

2019年11月21日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

朝晩はもはや寒い感じになり、秋も深まってきておりますね。季節の変わり目は風邪などを引きやすく、今年はインフルエンザが早めに流行しているらしいので、注意しましょう。

 最近気になった患者さんの相談に、お口がポカンとよく空いている、前歯が噛めていないというものがありました。実際にお口をみると前歯が噛めていない状態で、舌がチロチロと見え、いわゆる開咬(かいこう)といわれるものでした。最近よく相談を受ける不正咬合の一つでもありますので、今回はその原因と対策についてお話していきます。

1)開咬(かいこう)の原因は?

 開咬の原因は大きく2つに分けられ、指、爪、ものしゃぶりなどの『モノ』を常にお口に入れることによって発生するものと、口呼吸、舌小帯(舌の下の筋)の付着が原因となって、舌が低位になることにより生ずる『舌癖(ぜつへき)』でおきるものがあります。その両方が並行して起きている場合もよくあります。

2)指しゃぶり、ものしゃぶりの場合

 指しゃぶり、ものしゃぶりは不安や緊張を和らげる心理作用があると言われ、1歳半から2歳ぐらいまではある程度しょうがないものです。ただ、3歳以上ではその後の歯並びに影響するといわれておりますので、そのあたりまでには中止できるようにしましょう。

指しゃぶり、ものしゃぶりの対策とは?

 対策としては、ある程度周囲の話が分かるようになったら話して聞かし、眠い時に指が入るのであれば、手をつないで眠るとか、手にテーピングしたり、ミトンをはめたりして、物理的に入れにくくするなどの地道な対策が有効です。ただ、心理的な面の影響も強いので、その子の性格や発達状態によっては、スムーズに中止するのが難しい場合もあります。おしゃぶりは指よりも柔らかいので、影響はやや少なめにはなりますが、お勧めはできない習慣です。

3)舌癖の場合

 上下の歯の間に舌を押し付けるような習慣を舌癖と言います。本来の正しい舌の位置は上顎の前歯の後ろから、口蓋(口の天井)に舌全体を軽く押し付けているのが正しい姿勢です(したはうえに(舌は上に)!)。その位置にないと、舌の姿勢が悪いということになります。その結果、歯並びに影響したり、発音(サ行、タ行)の発音がおかしくなる場合があります(例:サクラがさいた→タクラガタイタに聞こえる)。

舌癖の原因とは?

 原因としては、指しゃぶりなどの残存、卒乳の遅れ、舌小帯が強いこと、口呼吸などがあります。指しゃぶりは(2)で説明した通りです。母乳の摂取は舌を使って搾り取る、幼児嚥下の典型ですので、2歳以降では悪影響の面が強くなります。

 口呼吸は、舌小帯が強いことと表裏の関係です。呼吸に用いる筋肉、つまりは舌を含めた口周囲の筋肉が発達していないことによって生じます。筋肉ですので、トレーニング次第によっては発達する可能性もありますが(したはうえに(舌は上に)!)、一度も経験していないところに、舌を意識的に持っていくのは難しいと思います。

ある程度、矯正器具を用いることも必要ですし、呼吸筋のトレーニングのために、お口にテープなどを軽く張って、鼻呼吸を意識させることも効果的です。
また、舌や上唇の小帯が強そうな場合は、付着部分を少し切除し、筋トレを頑張ることが結果的には最も効果的です。

いずれにしても、お口の状態はいろいろと診査してみないとわかりません。そのうえで、メニューや矯正装置を選択しますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたか?

  • 開咬(かいこう)の原因は指しゃぶりなどの『モノ』を常にお口に入れることによって発生するものと、『舌癖(ぜつへき)』でおきるものがある。また、両方併発している場合も多い。
  • 指しゃぶりなどの場合は、3歳ぐらいまでに中止できたら、影響は少なめであると言われている。
  • 舌癖の場合は、原因を追究したうえで、その改善と舌の姿勢の改善(お口の筋トレ)の併用が重要。

具体的にお子さまの状態などが気になる、という保護者の方は、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

歯を失ってしまった場合の治療について ~その2~ブリッジ

2019年11月7日

こんにちは、つぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

前回は歯を失ってしまった場合の治療法について「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」という治療法があることをご説明しました。

特に「入れ歯」について詳しくお話しましたので、ご興味がある方は、ぜひ読んでみてくださいね。
参考 歯を失ってしまった場合の治療法について その1

今回はブリッジによる治療について、詳しくお伝えしていこうと思います。

ブリッジについて

ブリッジというのは、「被せ物」の一種で、失ってしまった歯の前後の歯に被せ物をして、失ってしまった歯の部分を補うダミーの歯と、前後の被せ物をつなげた形をしています。
前後の歯とダミーの歯で、橋のような形をしていますので、ブリッジと呼ばれます。

入れ歯が取り外しができるのに対して、ブリッジは歯に接着するので取り外しはできません。

<ブリッジの良い点>

  • 歯にしっかりと固定するので、揺れにくく、噛み心地が天然の歯に近い。
  • 出し入れしなくて済むので、入れ歯を出し入れするところを人に見られる心配がない(入れ歯を出し入れする姿を人に見られたくないと言う方、多いですよね…)。
  • 入れ歯のように、留め具や金属の棒など、邪魔になるパーツが口の中に無い。
  • 歯があったときと同じ配置でダミーの歯が配置されるので、パーツが舌に触って話しにくいということがない。
    (ただし、ダミーの歯の場所によっては息が若干もれる、ダミーの歯と歯茎のスキマが気になる、などのケースもあります)
  • お手入れ方法が歯磨き、歯間ブラシと、歯があった時と同じ方法のまま。
  • 金属のバネが見えるなど「あ、入れ歯だ」を見てわかるパーツが無い。見た目は入れ歯よりも良い。

<ブリッジの良くない点>

  • 前後の歯を大きく削る。
    すでに前後の歯が神経を取った歯であったり、すでに被せ物をしてある歯であれば、それほどのデメリットではないかもしれませんが、
    むし歯になったことのない歯であっても削らないとならないので、この場合はかなりのデメリットであると言えます。
  • 失った歯の位置や本数によって、ブリッジが選べないことがある。
    どの治療もそうなのですが、力のバランスもしっかり考えないと、土台の歯への負担が大きくなってしまいます。
    ダミーの歯の分まで、前後の歯で噛む力を負担するわけなので、無理な設計をすると歯が折れてしまうためです。

また、前後の歯を土台にするので、前後に歯がないと出来ないことも多いです。

前後に歯があっても失った歯の本数によっては土台の負担が大きすぎる構成となるため、出来ないこともあります。

無理な設計は保険治療では保険が通らないようになっていますし、自由診療でも(歯が折れてしまうリスクが高いと最初から分かっているので)お断りすることになります。

また、保険で「この設計ならブリッジにしても良いよ」と決まっている設計でも、噛む力が強い方や、歯ぎしり・食いしばりがある方、土台となる前後の歯が「神経を取ってしまった後、太い金属の土台(メタルコア)が入っている」ケースなどでは、土台の歯が折れてしまうこともあります。

参考:神経を取った歯が割れやすいって本当?

 

リスクの度合いは「土台となる歯の状態」「設計」「歯ぎしり・食いしばりなどの癖」などによりますので、詳しくは担当医にご質問くださいね。

・お手入れの難易度が部分入れ歯より難しい。

お手入れ方法は歯磨き・歯間ブラシと今までと同じなのですが、取り外して洗浄できる部分入れ歯より、難易度は高いです。特にダミーの歯と、土台の歯の被せ物がつながっている部分はお手入れが足りないと虫歯になりやすいので要注意です。

歯科医院で定期的に、虫歯ができていないか、ちゃんとお手入れできているかチェックを受けた方が良いでしょう。

 

色々デメリットもありますが、部分入れ歯と比べると噛むということに関しては、ブリッジのほうが有利かなぁと個人的には思っています。

まとめ

・個人的には、しゃべりやすさ、見た目、噛み心地の面では、入れ歯よりブリッジがおすすめです。

・ブリッジは前後の歯を大きく削ること、お手入れが不足すると前後の歯が虫歯になるなどしやすい短所もあります。

・ブリッジがそもそもできない症例も少なくありません。

 

インプラントによる治療については、また今度の機会にさせて頂ければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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