受け口はインビザラインで治せる?適応条件を解説
2026年2月21日
骨格性反対咬合と、そうでない場合との違いを解説

こんにちは、岩国市の医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
「受け口が気になるけれど、手術が必要になることがあると聞いた」
「手術せずに、受け口の矯正をしたい」
「マウスピース矯正で受け口が治るのか知りたい」
こうしたご相談が年々増えています。
受け口(下顎前突:かがくぜんとつ・反対咬合:はんたいこうごう)は、歯科の専門家でなくても「あ、受け口だ」と一目で気づいてしまうことが多い不正咬合です。
また、反対咬合は「8020達成率(80歳で20本以上の歯が残っている)」が特に低いことでも知られています。
こうした背景もあり、治療を希望される方が増えている印象です。
結論として、骨格の大きなズレがない”歯槽性(歯並びタイプ)”の受け口であれば、インビザラインで改善できる可能性があります。
一方で、骨の成長に原因がある”骨格性下顎前突”では、外科的治療が必要になる場合があります。
本記事では、受け口のセルフチェック、医学的な分類、治療の適応範囲、開始時期の考え方まで体系的に解説します。
1)受け口(下顎前突:かがくぜんとつ)とは?
下顎前突は、下あごや下の前歯が、上あごより前に位置している状態を指します。
専門的には「反対咬合(はんたいこうごう)」と呼ばれます。

見た目の問題だけでなく、
- ・前歯で物が噛みにくい
- ・発音が不明瞭になりやすい
- ・口が閉じにくく、口呼吸になりやすい
といった機能面の問題につながることもあります。
2)受け口セルフチェック
ご自宅で確認できるポイントを整理します。
✅ 横顔の確認
- ・下あごが前に突き出して見える
- ・口を閉じたときに下唇が前に出る
✅ 前歯の噛み合わせ

✅ 第一大臼歯(6番)の位置関係
- ・前から6番目の歯(大きな奥歯のうち、手前の歯)同士の噛み合わせで、上の歯よりも下の歯の方が前に位置している
第一大臼歯の位置関係は、噛み合わせ分類の重要な基準です。
奥歯の位置が前方にズレている場合、骨格的なズレを伴っている可能性もあります。

✅ 家族歴

ただし、セルフチェックだけで骨格性か歯槽性かを正確に判断することはできません。
精密検査が必要です。
当院では無料矯正相談会も実施しています。
▶ 無料矯正相談はこちら
https://tsuboikyousei.com/soudankai/
「まだ治療するか決めていない」段階でも大丈夫です。
現状を知ることが第一歩です。
また、治療方法や費用について詳しく知りたい方は、当院の矯正ページもご覧ください。
▶ 当院の矯正治療について
https://tsuboidental.com/kyousei/
3)医学的な違い|骨格性と歯槽性
3-1)骨格性下顎前突
骨の成長バランスに原因があります。
- ・下あごの骨が過成長している
- ・上あごの成長が不足している
- ・横顔で明らかな突出がある
- ・第一大臼歯の位置関係が大きくズレている
このタイプでは歯だけを動かしても限界があります。
ごく軽度の場合は、歯だけを動かして治療することもありますが、中等度以上では骨格の改善(外科的手術療法)を併用した方が良い場合が多いです。
3-2)歯槽性(歯並びタイプ)
骨格自体は大きな問題がなく、
- ・下の前歯が前に傾いている
- ・上の前歯が内側に倒れている
- ・奥歯のズレが比較的軽度
といった歯の位置異常が原因です。
この場合、歯を適切な位置に移動させることで改善できる可能性があります。
4)インビザラインで治療できる範囲
インビザラインは透明なマウスピース型矯正装置です。

✔ 適応となるケース
- ・骨格的ズレが軽度
- ・主な原因が歯の傾き
- ・第一大臼歯のズレが比較的小さい
歯の移動で噛み合わせを整えられる場合に有効です。
✖ 難しいケース
- ・下あごが明らかに大きい
- ・横顔で骨格突出が強い
- ・第一大臼歯のズレが大きい
- ・噛み合わせ全体が前方にシフトしている
こうした場合、マウスピース単独では根本改善が困難です。
5)インビザラインで治療できない場合はどうする?
骨格性が強い場合は、外科的矯正治療を検討します。
顎矯正手術(骨切り手術)+ワイヤー矯正
流れは以下の通りです。
- 術前矯正
- 顎の骨切り手術
- 術後矯正
骨格から根本的に改善する治療法です。
骨切り手術と聞くと、「怖い」「嫌だな」と感じる方も多いですが、悪いことばかりではありません。
横顔の大幅な改善ができる上に、更生医療機関という特別な医療機関では保険適用で治療が可能です。
医療費の自己負担は3割になります。
さらに、高額療養費制度により、同じ月(1日〜月末)に支払った自己負担額が一定の上限(自己負担限度額)を超えた場合、超えた分があとで戻ってきます。
これは世界に類を見ない手厚い給付だと言われています。
※美容目的ではなく「骨変形症」と病名が付いた場合のみ

6)治療開始時期の考え方
家族に下顎前突の方がいる場合、思春期に下あごが大きく成長する可能性があります。
6-1)原則
思春期成長が完全に終了してから最終治療方針を決定することが重要です。
成長途中で治療を開始すると、後から骨がさらに成長し、再び受け口傾向になる可能性があります。
6-2)治療開始までにすること:身長の定期測定
可能であれば毎月、身長の伸びを記録しましょう。
数ミリでも身長が継続的に伸びているうちは、治療開始は待った方が確実です。
成長の停止を確認したうえで、本格治療を検討します。

7)よくある質問(FAQ)
Q1. 第一大臼歯のズレは重要ですか?
はい。奥歯の位置関係は骨格性かどうかを判断する重要な指標です。
Q2. 軽度ならインビザラインで治せますか?
歯槽性であれば可能な場合がありますが、精密検査が必要です。
Q3. 骨格性は必ず手術ですか?
重度の場合は外科的治療が根本的改善になります。
Q4. 子どもはいつ相談すべき?
気づいた時点で相談し、成長を経過観察することが重要です。
3〜8歳の場合は、いったん治療を完了させる(思春期成長で後戻りするリスクはあるものの、いったんは反対咬合を治癒させる)ことも多いです。
この場合、インビザラインではなく小児矯正治療の対象になります。
特に低年齢のお子さんの場合は、骨格的な不正がまだ出ていないことが多く、スムーズな治療が期待できます。
参考リンク:低年齢の受け口治療 〜目立たない装置で、短期間で改善する〜
参考リンク:ムーシールドで反対咬合を治療 Before After
8)まとめ
- ・受け口には骨格性と歯槽性があり、歯槽性のものならマウスピース矯正で治療可能なこともあります。
- ・中等度以上の骨格性反対咬合の場合は外科矯正がおすすめです。
- ・ご親族に反対咬合の方がいる場合は、成長終了後に矯正しましょう。
- ・低年齢の反対咬合は、骨格的な不正がまだ出ていないことが多く、スムーズな治療が期待できます。
受け口治療は「歯」だけでなく「骨格」「成長」を含めて総合的に判断することが大切です。
正確な診断のもと、最適な治療法を選択してください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
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歯並びでお悩みの方は、お気軽にご連絡ください。
上顎前突とは?出っ歯の基準・セルフチェック方法を解説
2026年2月15日

「前歯が出ている気がする」
「横顔が気になって写真を撮るのが苦手」
「子どもの前歯が目立ってきたけれど、治療が必要なの?」
「娘は自分の口元が出っ歯だととても気にしているけれど、親の目からはそこまでに感じられない」
「どこからが出っ歯なの?基準はあるの?」
このように悩んで、歯並び相談に来院される方は少なくありません。

こんにちは、医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
この記事では、上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは何か、出っ歯の基準、セルフチェック方法、治療の目安について、わかりやすく解説します。
1)上顎前突とは?
上顎前突とは、上の前歯、または上あご自体が前に出ている噛み合わせの状態をいいます。
一般的には「出っ歯」と呼ばれています。

上顎前突には主に2つのタイプがあります。
① 歯が前に傾いているタイプ
上あごの骨は正常でも、前歯が前方に傾いている状態です。

② 上顎が骨格ごと前に出ている/下顎が後退しているタイプ
奥歯のかみ合わせからして、上顎が前に出ている「骨格的歯列不正」の一種です。

もっとも簡単な「前に出ているかどうかのチェック法」に、横顔のEラインによる判定があります。
2)横顔の目安ライン=Eライン(エステティックライン)
『Eライン(エステティックライン)』とは、横顔を見たときに鼻の先とあごの先をまっすぐ結んだ線のことです。
この線に対して、上唇・下唇がどの位置にあるかを見ることで、横顔のバランスを確認します。

2-1)どんな状態が「きれい」なの?
一般的な目安では、
- ・唇がEラインに軽く触れる
- ・あるいは少し内側にある
と、横顔がすっきり見えやすいと言われます。

逆に、
- ・唇が線より大きく前に出ている → 口元が出て見える
- ・唇が大きく内側に入っている → 口元が引っ込んで見える
という印象になります。

2-2)自分でチェックする方法
- 1. 鏡の前で横を向く
- 2. 定規やペンを鼻先とあご先に当てる
- 3. 唇の位置を確認する
これで大まかなチェックができます。

2-3)Eラインは「目安の一つ」
とても大切なポイントですが、
によって理想的な位置は変わります。
そのため、「Eラインに入っていない=悪い」ということではありません。
あくまで目安の一つです。
3)そのほかの「自宅でできるセルフチェック方法」
「治療が必要なのか分からない」という方のために、Eライン以外にも簡単なチェック項目をご紹介します。
☑ 口を閉じるとあごにシワができる
無理に閉じている可能性があります。

☑ 口を閉じても上の前歯の端の部分が見える
前歯の先端が唇よりも前に出てしまっている可能性があります

☑ 子どもの場合、口呼吸になっている
出っ歯と口呼吸は関連することがあります。
歯並びが気になる、出っ歯かもしれないと思っている方で、一つでもあてはまる場合は、専門的な診断を受けることをおすすめします。
4)出っ歯の医学的な基準とは?
歯科では「オーバージェット(上の前歯と下の前歯の前後差)」という指標で判断します。
正常な範囲
2~3mm程度
上顎前突とされる目安
4mm以上
明かな上顎前突
6mm以上

5)上顎前突を放置するとどうなる?
見た目の問題だけではありません
- ・口が閉じにくく、乾燥しやすい
- ・虫歯や歯周病のリスクが上がる
- ・前歯の破折リスク
- ・発音への影響
- ・コンプレックスにつながることも
特に思春期の中学生は、見た目への意識が高まる時期です。
「からかわれた」「写真が嫌い」といった心理的影響も少なくありません。
6)子どもの上顎前突はいつ相談すべき?

一般的に、
- ・前歯が永久歯に生え変わる頃(7~9歳)
- ・前歯が明らかに大きく前に出ている
- ・転倒で前歯をぶつけたことがある
このような場合は早めの相談が安心です。
成長期であれば、骨格のコントロールが可能なケースもあります。
大人になってからよりも、治療の選択肢が広がることがあります。
7)大人の出っ歯は治せる?
もちろん可能です。

現在は
など複数の方法があります。

骨格が大きく関与している場合は、抜歯が必要になるケースもありますが、軽度であれば非抜歯で改善できることもあります。
大人の場合は、見た目のバランス(Eライン)を重視した治療計画が重要になります。
8)治療が必要かどうかの判断基準
迷っている方にお伝えしたいのは、
「出ているかどうか」よりも
「機能と将来リスクがあるかどうか」
が大切だということです。
- ✔ 口が閉じにくい
- ✔ 外傷リスクが高い
- ✔ 心理的な負担になっている
これらがある場合は、治療によって生活の質が上がる可能性があります。

10)よくあるご質問(FAQ)
Q1. 出っ歯治療のベストタイミングはいつ?中学生からでも遅くない?
A1)遅くありません。むしろ永久歯がそろう時期は治療しやすいタイミングです。
Q2. 大人は抜歯しないと治らない?
A2)症例によります。精密検査が必要です。
Q3. 出っ歯は遺伝ですか?
A3)骨格は遺伝の影響を受けます。ただし、指しゃぶりや口呼吸などの生活習慣が関与することもあります。遺伝だけが原因とは限りません。
Q4. 放っておくと自然に治りますか?
A4)永久歯が生えそろった後に自然に改善することはほとんどありません。むしろ成長に伴い目立つようになるケースもあります。
Q5. 出っ歯だと転倒したときに前歯が折れやすいって本当ですか?
A5)はい。上顎前突の子どもは、前歯の外傷リスクが高いと報告されています。スポーツ時は特に注意が必要です。特にバスケ、野球などの球技や、剣道、空手、柔道などの武道では要注意です。
Q6. 治療期間はどのくらいかかりますか?
A6)全体矯正の場合、1年半~2年半程度が目安です。症例によって前後します。
Q7. 痛みはありますか?
A7)装置調整後に数日間、歯が浮くような違和感が出ることがありますが、強い痛みが長期間続くことは通常ありません。
11)まとめ
いかがでしたか?
- ・上顎前突は、前歯や上あごが前方に出ている噛み合わせの状態です
- ・出っ歯の目安はオーバージェット4mm以上が一つの基準です
- ・口が閉じにくい、あごにシワが出る場合は注意が必要です
- ・子どもは成長期に相談することで治療の選択肢が広がります
- ・迷ったら自己判断せず、まず精密検査で現状を確認しましょう

上顎前突は単なる「見た目の問題」ではありません。
噛み合わせ・口呼吸・将来的な歯の健康にも関わります。
一方で、すべてが治療必須というわけでもありません。
大切なのは、正しい診断を受けてから判断すること。
「うちの子、治した方がいいのかな?」
「自分も今から間に合うのかな?」
そう感じたら、まずは相談だけでもしてみてください。
不安を抱えたまま数年過ごすより、今の状態を知ることが安心につながります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
八重歯はマウスピース矯正で治せる?適応条件・費用・期間をワイヤー矯正と比較
2026年2月14日

お子さまの歯並びを見て、あるいはご自身の歯並びを見て
- ・「この八重歯、マウスピースで治せる?」
- ・「ワイヤーじゃないと無理?」
- ・「抜歯は必要?」
と迷われる方は少なくありません。
マウスピース矯正の方が矯正治療中は見た目も綺麗で楽そうだけれど
- ・ワイヤー矯正の方が有利と聞いたことがある
- ・抜歯は嫌だけれど抜歯した方が良いと言われたことがある
といったことがあり、「ワイヤー矯正の方が良いのかな~?」「抜歯は要るのかな~?」と迷う、よくあることです。
こんにちは、岩国市の医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井文です。
この記事では、『八重歯はマウスピース矯正で治せるのか?』という疑問に、結論からわかりやすく解説します。

1)結論|ほとんどの八重歯はマウスピース矯正で治療可能です
中等度までの八重歯(犬歯の唇側転位)の多くは、非抜歯・ワイヤーなしのマウスピース矯正で治療可能です。
ただし、
- ・犬歯が遠心傾斜している場合は、短期間ワイヤー矯正を併用することがあります。
- ・重度の上顎前突を伴う場合は、便宜抜歯が必要となることがあります。
現在のマウスピース矯正は、歯の回転や位置移動を高精度でコントロールできます。
そのため、以前よりも対応できる症例の幅が広がっています。
詳しい治療方法については、当院の矯正ページもご覧ください。
👉 https://tsuboidental.com/kyousei/
2)八重歯とは?なぜ起こるのか
八重歯は、歯が並ぶスペースが不足し、犬歯が外側に飛び出した状態です。
医学的には「叢生(そうせい)」の一種です。
原因は、
- ・顎が小さく歯のサイズが大きいなど、顎と歯のサイズの不調和
- ・永久歯の萌出スペース不足
などが関係しています。
3)マウスピース矯正が向いている八重歯の条件
次のようなケースは、マウスピース単独で治療できる可能性が高いです。
- ・犬歯が外側にあるが、大きく倒れていない
- ・重度の骨格不正がない
- ・スペース不足が中等度まで
- ・奥歯の咬み合わせが安定している
Before

After

上の症例は、非抜歯+マウスピース矯正での治療例です。
- 主訴:
- 歯のガタガタを綺麗にしたい
- 治療期間:
- 9カ月
- 治療回数:
- 17回
- 治療費用:
- 88万円(税込)
- リスク・副作用:
-
- ・マウスピースを使用する時間が不足した場合は治療が長期化する可能性がある
- ・適切な口腔衛生管理ができないと虫歯のリスクがある
- ・歯茎部の歯肉のラインは左右対称にできないことがある
- 治療内容:
- マウスピース矯正(インビザライン)による歯列・咬合治療
4)マウスピース単独では難しいケース/マウスピース単独だが抜歯を伴うケース
犬歯が後方へ強く傾いている(遠心傾斜)場合は、歯根のコントロールが難しくなります。
このようなケースでは、
- 初期にワイヤー矯正で犬歯を整える
- その後マウスピースへ切り替える
という方法を取ることもあります。
最初から全顎ワイヤーで行うよりも、ワイヤー期間を短縮できるのがメリットです。
また、顎のサイズが小さく、患者様のご年齢が40代以降など「顎の犬歯部分の横幅を広げる」治療が難しい/時間がかかる場合は、抜歯して矯正することもあります。
通常、矯正治療のための便宜抜歯は4番目の歯(第一小臼歯)を行うことが一般的ですが、インビザラインの場合「犬歯のリセッションリスクが大きい場合は犬歯が抜歯対象となる」こともあります。
Before

After

上の症例は、抜歯+マウスピース矯正単独での治療例です。
- 主訴:
- 歯のガタガタを綺麗にしたい
- 治療期間:
- 9カ月
- 治療回数:
- 10回
- 治療費用:
- 88万円(税込)
- リスク・副作用:
-
- ・マウスピースを使用する時間が不足した場合は治療が長期化する可能性がある
- ・適切な口腔衛生管理ができないと虫歯のリスクがある
- ・歯茎部の歯肉のラインは左右対称にできないことがある
- ・補綴のやり替えが必要
- 治療内容:
- マウスピース矯正(インビザライン)による歯列・咬合治療
5)費用の考え方
費用は医院によって異なります。
当院では、
- ・マウスピース単独で完結するケース
- ・ワイヤーとマウスピース矯正を併用するケース
- ・ワイヤー矯正単独で完結するケース
いずれも症例に応じてご提案しています。
ワイヤー矯正+マウスピース矯正の併用は、
- ・無料で対応できる場合
- ・切り替え時に要する追加材料費のみ実費をお願いする場合(2~5万円程度)
があります。
まずは無料矯正相談で、適応かどうかをご確認ください。
👉 https://tsuboikyousei.com/soudankai/
6)よくある質問(FAQ)
Q1. 八重歯はマウスピース矯正だけで本当に治せますか?
A1)中等度までの八重歯であれば、多くはマウスピース単独で治療可能です。ただし犬歯が強く傾いている場合は、短期間ワイヤーを併用することもあります。
Q2. 八重歯は抜歯しないと治りませんか?
A2)必ずしも抜歯が必要とは限りません。歯列の拡大やIPRで対応できるケースも多くあります。スペース不足の程度によって判断します。
Q3. マウスピースとワイヤー、どちらが早く治りますか?
A3)症例によります。軽度〜中等度の八重歯であれば、治療期間は大きく変わらないことが多いです。重度症例ではワイヤーが有利な場合があります。

Q4. 中学生でもマウスピース矯正はできますか?
A4)永久歯が生えそろっていれば可能です。成長段階を考慮しながら治療計画を立てます。

Q5. 治療期間はどのくらいかかりますか?
A5)
個人差があります。
Q6. 費用はどのくらいかかりますか?
A6)ほとんどはインビザラインコンプリヘンシブパッケージ(税込み88万円)で対応可能です。
治療方法や難易度によって異なります。正確な費用は診断後にお伝えします。
7)まとめ
- ・ほとんどの八重歯はマウスピース矯正で治療可能
- ・犬歯の遠心傾斜がある場合は短期ワイヤー併用
- ・非抜歯で治療できるケースも多い
- ・費用と期間は症例ごとに異なる
- ・まずは専門的な診断が大切
八重歯の治療は「ワイヤーしかない」時代ではありません。
まずは一度、無料矯正相談会で個別にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました
インビザライン治療の料金が複数ある理由
2026年2月4日
― コンプリヘンシブ/モデレート/ライトのパッケージの違いを歯科医が解説 ―

こんにちは、岩国市の医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
「インビザライン矯正って、医院によって値段が違いすぎませんか?」
「同じ医院なのに、40万円〜80万円と幅があるのはなぜ?」
カウンセリングの現場で、患者さんから非常に多くいただく質問です。
今回はインビザライン矯正の種類と治療費用に関する内容をご説明します。

インビザラインは、アメリカのアライン・テクノロジー社が提供する、世界的に標準化されたマウスピース矯正システムです。そのため「どこの歯科医院でやっても同じ治療なのでは?」と思われがちですが、実は”選択する治療パッケージ”によって、中身もコストも大きく変わります。
この記事を読むことで、以下の内容を理解することができます。
- なぜインビザライン治療の費用に幅があるのか
- 費用の異なるインビザライン治療パッケージの具体的な違い
- どのパッケージがどんな人に向いているのか
1) インビザラインは「治療パッケージ」を選ぶシステム
まず大前提として知っておいていただきたいのは、
インビザラインというのは、1種類の治療ではないという点です。
インビザラインには複数の「治療オプション(パッケージ)」があり、
- 使用できるアライナー(マウスピース)の枚数
- 追加アライナー(作り直し)の回数
- 治療期間の上限
- 使用できる診断・計画ツール
がパッケージごとに明確に決められています。
つまり、
40万円のインビザラインと80万円のインビザラインは、そもそも”同じ内容の治療ではない”
ということです。

2) インビザライン矯正の最高峰:コンプリヘンシブパッケージ
~インビザラインで最も自由度が高く、完成度を追求できる安心のプラン~
コンプリヘンシブパッケージは、インビザラインの中で最上位の治療オプションです。
特徴
- アライナー枚数:制限なし
- 5年間、追加アライナーの回数制限なし
- CTデータとの重ね合わせが可能
- 複雑な歯の移動・仕上げの微調整まで対応可能
- 費用はワイヤーの全顎矯正と同程度(当院の場合は80万円+税)
特に重要なのが、CTとの重ね合わせができる点です。
歯は「歯ぐきの中の骨(歯槽骨)」の範囲内でしか安全に動かせません。
CTを用いて歯根と骨の位置関係を確認しながら治療計画を立てることで、
- 前歯を大きく下げる
- 抜歯後のスペースをしっかり閉じる
- 歯肉退縮(リセッション)のリスクを最小限に抑える
といった、安全性と完成度を両立した矯正が可能になります。
また、治療期間の5年間は追加アライナーを作成できるので、出産や受験などで「もしかすると治療の中断が必要になるかもしれないケース」でも安心です。
こんな方に向いています
- 抜歯を伴う矯正治療
- 前歯をしっかり引っ込めたい人
- 噛み合わせまで含めて長期的に整えたい人
- 歯列のガタガタが大き目の人
- 受験や部活、出産など「もしかしたら中断するかもしれない」可能性がある人



3) 軽度の歯列不正の場合に選べることも:モデレートパッケージ
~ 軽度の歯並び改善に向いた現実的な選択肢~
モデレートパッケージは「軽度の歯列不正の方限定」ではありますが、非常にコストパフォーマンスの良いプランです。
特徴
- アライナーは26枚以内
- 3年間、追加アライナーは2回まで
- CTとの重ね合わせは不可
- 軽度歯列不正の方に向け
- コストパフォーマンスが良い(当院の場合は60万円+税)
歯並びのガタつきが「26枚以内でも十分に改善できるケース」に限定されます。
どのような歯並びの人でも選択できるわけではありませんが、適応症例の方にはおススメです。
中等度~重度の歯列不正を無理にモデレートパッケージで治療しようとすると
CTを重ねた精密な歯根・骨評価ができないため、歯肉退縮したり、
歯をフレアアウトさせて並べるためにガタガタは取れたけれども、前歯がかえって出っ歯になったりなど、
「思った治療と違った…」ということになることも。
運が良く、インビザライン担当医から「あなたはモデレートでもOKですよ」と言われた場合のみ、可能なプランという位置づけです。
こんな方に向いています
- 軽度叢生(ガタガタ)
- 抜歯をしない矯正
- 前歯を「少し整えたい」ケース
- 費用と治療内容のバランスを重視したい方


4) 軽度の部分矯正専用プラン:ライトパッケージ/インビザラインGo
~名称は違いますが、ほぼ同じ「軽度部分矯正プラン」~
ライトパッケージ/インビザラインGoは、適応範囲がかなり限定されます。
特徴
- アライナーは14枚以内
- 2年間、追加アライナーは1回まで
- CTとの重ね合わせ不可
- 微調整の余地が少ない
- 奥歯の矯正には不向き
- 3~6か月で終わる
- 動かす歯が少ないため費用はお手頃(当院の場合は40万円+税)
アライナー14枚というのは、歯の移動量としてはごくわずかです。
アライナーが1枚1週間で交換する場合、14週間(3か月半)で1セットが終了する、終了できる範囲の矯正治療ということになります。
そのため、顎全体の治療ではなく、気になる部分のワンポイント矯正に限定されます。
こんな方に向いています
- 後戻りの軽微な修正
- 前歯の隙間を閉じたい/1歯のねじれを治したい など
- 見た目の微調整が目的の方


5) 同じインビザラインでも料金が違う本当の理由
ここまで読むと分かる通り、料金差の背景には
- メーカーに支払うパッケージ費用が違う
- 使えるアライナー枚数・期間・再製作回数が違う
- 治療期間・受診回数が違う
- 安全性(CT評価)と完成度が違う
- 動かせる歯の本数や移動量が違う
これらの違いが、そのまま治療費に反映されています。
「コストや治療期間については考えず、医学的にベストなプラン」
「コストや治療期間と仕上がりについてバランスをとった患者さん本人にとってベターなプラン」
などを、しっかりと検討する必要があります。
インビザライン矯正は、治療前にシュミレーションで「このように治す予定です」という3D画像を確認していただくことができる矯正治療です。
<!–ここにYoutube動画を入れる
www.youtube.com/embed/D6Dzp_zh_m4
–>
当院でも、こうした3D画像を確認していただき、患者さんのイメージと最終的な矯正の仕上がりイメージのすり合わせを行ってから、治療に入るようにしています。
ただ、このような歯並びのシュミレーションを見ていただいていても、実際に治療が進んでくると
「あれ?もっと前歯引っ込まないのかな?」
「3Dイメージを見た時は、十分だと思ったけど、今はもっとこうしたい」
という希望が出てくる場合もあります。
矯正を始める前よりも、毎日矯正治療に取りくむことで、歯並びの審美眼がレベルアップして、元々は「ここだけ治れば良いや」と思っていた気持ちが変わってしまう、ということはよくあります。
当院にも、他院でインビザライン モデレートパッケージで治療を受けているけれども
- 治療が進むにつれ口が閉じにくくなって不安
- かえって上の前歯が目立つようになったと感じている
というご相談を受けることもあります。
おそらくはコンプリヘンシブ・パッケージで抜歯により前歯を引っ込める矯正治療をした方が、口元がスッキリしただろうという症例を、コスト重視でモデレートで治療した結果、前歯がフレアアウト(外側に動いてしまった)したのではないかな?と思われます。

矯正治療にコスパを求めてしまうお気持ちは本当によく分かるのですが、
「自分の症例にあったパッケージを選択する」ことが、結果的に満足度の高い矯正治療につながります。
6) 価格ではなく「自分の歯並びに合った選択」をすることが、治療の満足につながる
インビザライン矯正は、
- どのパッケージを選ぶか
- そのパッケージが自分の歯並びに適しているか
で、結果の満足度が大きく変わる治療です。
「一番安いからライト」
「とりあえずモデレート」
「いくら以内に収めたい」
「とにかく安い医院で治療したい」
ではなく、
その歯並びを、安全に・確実に治すには、どの選択肢が最適かを歯科医と一緒に考えることが、後悔しない矯正治療につながると考えます。
今は多くの歯科医院で矯正相談を受けられると思うので、治療を決められる前に、複数の歯科医院で実際に相談してみるのも良いと思います。

当院では無料矯正相談会も実施しています。
▶ 無料矯正相談はこちら
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「まだ治療するか決めていない」段階でも大丈夫です。
現状を知ることが第一歩です。
また、治療方法や費用について詳しく知りたい方は、当院の矯正ページもご覧ください。
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7) よくある質問(FAQ)
最後に矯正相談でよくいただく質問をまとめます。
Q1. 安いパッケージから始めて、途中で変更できますか?
インビザラインの場合、途中でパッケージ変更はできません。
インビザラインは治療開始時点で、メーカー(アライン・テクノロジー社)にどのパッケージで契約するかを確定させます。
そのため、
「最初はライトで、ダメならコンプリヘンシブに」
という使い方はできません。
Q2. モデレートやライトでも、きれいに並びますか?
症例を正しく選べば、きれいに並びます。
ただし、
- 歯を大きく動かす必要がある
- 前歯をしっかり下げたい
- 噛み合わせの調整が重要
といったケースでは、
パッケージの制限が仕上がりの限界になることがあります。
Q3. CTを使わないと、そんなに危険なのですか?
必ず危険、というわけではありません。
しかし、
- 前歯の後方移動量が大きい
- 歯槽骨の厚みがもともと薄い
といった条件がある場合、CT評価なしでの矯正は歯肉退縮リスクが高まることが分かっています。
そのため当院では、リスクが高いと判断した症例に対してCTが使えないパッケージを無理に勧めることはありません。
Q4. 他院で「40万円でできます」と言われましたが、同じですか?
同じ「マウスピース矯正」という言葉でも、
- インビザライン・ライト
- 別メーカーのアライナー矯正
- 追加調整が有料のシステム
など、中身はまったく異なることがあります。
金額だけで比較せず、
- アライナー枚数
- 追加調整の可否
- 治療期間
- 適応範囲
を必ず確認することをおすすめします。
Q5. どのパッケージが自分に合っているか分かりません
それが普通です。
インビザライン治療は
「患者さんがパッケージを選ぶ治療」ではなく、
「歯並びに合ったパッケージを提案される治療」です。
矯正相談では、
- 歯並びの状態
- 骨・歯根の条件
- どこまで改善したいか
を踏まえて、
無理のない、後悔しにくい選択肢をご説明します。

Q6 ライトパッケージで治療して、思った仕上がりにならなかった場合、どうすれば良いですか?
そのような「イメージ違い」にならないよう、事前にシュミレーションをしっかり確認していただくことが最も重要です。
ただし、その上で「矯正治療のゴールを変更したい(前歯をもっと下げたい)」などのご要望があった場合、当院ではワイヤー矯正への切り替えであれば追加料金で申し受けております。インビザラインのパッケージ変更はアライン社の仕様上、お引き受けすることができません(最初からの費用負担となってしまいます)。
8) まとめ

いかがでしたか?
- インビザライン矯正には、複数のパッケージが存在します
- 価格が違う場合、提供される治療の内容もことなることがあります
- 最終的な治療終了のイメージをしっかりと歯科医師と擦り合わせることが重要です
- 安さだけを比較せず、治療内容を確認し、ご自身にとってのベストな治療プランを考えることがおすすめです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
セラミック矯正で後悔しないために:メリット・デメリット徹底解説
2025年8月25日
セラミック矯正で後悔しないために:メリット・デメリット徹底解説
こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
「短期間で歯並びや白さをきれいに整えたい!」──と思っている人に好評のセラミック矯正。
歯科医師は、「審美補綴治療(しんびほてつちりょう)」と呼んでいます。
正確に言えば、矯正ではなく、セラミックで矯正したかのように「被せ物で歯のガタガタを整える治療」のことです。
当院でも、
「半年おきに転勤の可能性があるため、歯列矯正ではなく治療期間の短い治療で歯並びを治したい」
「既に前歯には被せ物が入っているので、被せ物のやり替えで治したい」
「歯にプラスチックの大きな詰め物が入って変色してしまっているので、歯並びと一緒に色も綺麗にしたい」
といった理由で選ばれることがあります。

一方で、健康な歯を削ってしまうデメリットや若い人にとっては神経の治療になるリスクがあるといった注意点も無視できません。
今回はそんなセラミック矯正(審美補綴治療)を徹底解説したいと思います。
1. セラミック矯正とは?
歯を削ってオールセラミッククラウンやラミネートベニアを被せることで、歯の形・色・並びを同時に整える審美治療です。
矯正のように歯並びが綺麗になりますよ、というニュアンスで最近になって使用されるようになった言葉で、歯列矯正ではなく、被せ物で見た目を改善する「審美補綴治療」のことを指します。

1~4本程度の歯ならば、2~4回程度の通院(1~2カ月)で治療が完了します。
6本(上の前歯全部)、12本(上下の前歯全部)といった本数になると、もう少し回数がかかります。
普通の矯正(ワイヤー・インビザライン)との大きな違い
- 治療期間…ワイヤー/マウスピース:18〜24か月 / セラミック:1〜2か月
- 歯を削る量…ワイヤー/マウスピース:0~0.5㎜ / セラミック:1.5〜2.0㎜
- 適応範囲…ワイヤー/マウスピース:ほぼ全歯列 / セラミック:主に前歯6本
2. セラミック矯正のメリット
- 短期間:イベント・転勤などタイムリミットがある人でも間に合う
- 歯の形・色を変えることができる:歯の大きさ・形の左右非対称なども改善できる

- むし歯・補綴物の同時改善:既にかぶせ物が入っている歯なら、差し替えで審美性アップ
- 仮歯でシュミレーション可能:最終補綴を入れる前に、試作の仮歯で最終的な仕上がりを確認しながら治療を進めることが可能
- 矯正が向かない人でもできる:歯の根っこが短い、埋伏過剰歯があるなどの事情がある人でも可能です
- 少数歯ならば歯列矯正よりは費用が安く済むことも多い
3. セラミック矯正のデメリット
- 天然歯を削ってしまう:これが最大のデメリットです

天然歯を削って、セラミックを貼り付ける治療(ラミネートべニア)

歯を削らなければならないことが最大の欠点
- 歯髄損傷のリスク:削る量が大きい場合、神経を取る可能性がある
- マージンの経年変化:オールセラミックでも、加齢や歯肉退縮で境目が多少見えるようになることも
- 根っこの位置は変わらない:歯の位置が異なる場合、完全な左右対称は困難なこともある
歯医者の本音としては、
まずは、(健康な)歯を削る量が少ない歯列矯正を検討いただく。
そして、治療期間や費用などが条件に合わなくて難しい場合のみ、セラミック矯正も視野に入れる。
という順番でお考えいただけると嬉しいです。
やはり、天然の歯は、削らないで済むならば、削らない方が良いからです。
ブラケット矯正やマウスピース矯正の方が、健康な歯にはやさしい治療です。
ただし、既に前歯に被せ物が入っていて、既存の被せ物のやり替えだけで済む場合は、セラミック矯正がおススメです。
4. セラミック矯正が向いている人・向いていない人
向いている人
- 短期完了が最優先:転勤族・海外赴任・結婚式などタイムリミットがある
- すでに被せ物が入っている:差し替えだけで審美性と歯並びを同時に改善できる
- すでに歯が大きく擦り減っている・欠けているなどしている:被せ物で歯の形も同時に改善できる
- 軽度の歯列不正:ねじれ・すきっ歯・前突が前歯だけに限局している
- ホワイトニングが効きにくい歯:テトラサイクリン変色や失活歯の色調不良
- 気になる歯は1~2本で、費用を抑えたい方:少数歯の場合は通常の矯正治療より費用が少なくて済みます。
向いていない人
- 20代前半以下:歯頚部ラインや歯肉の位置がまだ変化するため、将来マージン(被せ物の縁)が露出しやすい
- 噛みしめ・歯ぎしりがある:セラミックが割れやすい
- 広範囲の不正咬合:骨格性出っ歯・開咬・受け口などの場合は根本的矯正が必要
- 歯を削るのに抵抗がある人:通常の矯正治療の方がおススメです
当院で審美補綴(セラミック矯正)を選ぶことが多いのはこんな人
・すでに前歯には全て冠が入っている
・2~3年で転勤がある職場勤務のために、矯正治療が難しい
・歯の色が(ホワイトニングではどうにもならないレベルで)変色している
ブラケット矯正しか矯正治療の選択肢がなかった昔は、40代以上の方は「矯正器具をつけて仕事ができない」とセラミック矯正を選ばれることが多かったですが、今はずいぶん減りました。
透明マウスピース矯正(インビザラインなど)ならば、会社員でも矯正しやすいためでしょう。

5. 噛みしめ・歯ぎしりがあるけれどセラミック矯正で綺麗になりたい場合の対策
噛みしめや歯ぎしりがあれば、セラミック補綴やラミネートべニアにはダメージが蓄積しやすくなります。
そのため、噛みしめや歯ぎしりがある人は、セラミックが割れたりはずれたりしやすいです。
しかし、噛みしめや歯ぎしりがあっても、歯の色や形をセラミックできれいにしたい、という場合はどうすればよいでしょうか?
よく使用される方法としては、マウスピースを装着して歯やセラミックの保護したり、ボツリヌス毒素注射を行って、咬筋の活動を低下させ、噛みしめる力をゆるやかにする方法があります。
マウスピース(ナイトガード)を使用する
- 就寝中に使用する:違和感、口腔乾燥などにより苦手と感じる方もいる
- プラスチック製マウスピースが削れることで歯とセラミックを守る:マウスピースはだんだん劣化する
- マウスピースは割れたら交換が必要:半年~1年で交換になることが多い
ボツリヌストキシン治療を受ける
- 咬筋の活動性を下げることで歯とセラミックを守る:歯科では美容目的のボトックスはやっていないので、あくまで咬筋の活動性を下げる目的。
- いわゆるエラボトックスと同部位・同薬剤:結果的にエラの張りも改善することがある
- 半年~1年で効果が減衰する:1回で終了はしない。半年おきくらいの定期的な注射が数回必要となるケースが多い。
- 繰り返し注射することで咬筋の活性が低下し、注射不要になることもある
- 妊娠中・授乳中はNG

6. よくある質問(FAQ)
- Q. 痛みはありますか?
A.麻酔下で行うため施術中の痛みはほぼありません。通常の虫歯治療と同じです。
- Q. 抜歯は必要ですか?
A.矯正治療とことなり、歯の位置は動かさないので抜歯しないケースがほとんどです。2本の歯が完全に重なっている場合などは抜歯することもあります。
- Q. セラミックが欠けた場合は?
A.それぞれの歯科医院で契約前にご確認ください。歯科医院ごとで条件が異なります。
- 当院の場合は、保証期間内(5年)なら無償で再治療しております。
保証期間が過ぎた後も、当院に3~4か月おきに定期管理での通院を継続されている場合は、当院規定の再治療の割引制度があります。
7. まとめ
いかがでしたか?
・セラミック矯正は「短期間」「美しい見た目」をかなえる一方で、「(健康な)歯を削る」というデメリットがあります。
・長期的なお口の健康を守るには、通常の歯列矯正(ブラケット矯正やマウスピース矯正)との比較を十分に行ったうえで選択することが大切です。
当院では、無料カウンセリングにてワイヤー矯正・マウスピース矯正・セラミック矯正の3つの選択肢を比較しながら、患者さま一人ひとりに最適な治療計画をご提案しています。
「2か月後のイベントに間に合わせたい」「前歯だけやり直したい」など、お悩みがあればお気軽にご相談ください。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
最近使われるようになった歯科材料(白い材料編)
2025年5月20日
こんにちは、医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 副院長の吉村です。
今回も歯科材料分野のお話(第4回)です。
歯科材料についての過去の記事はこちら
第1回 詰め物を歯にひっつける「接着」と、なるべく削らない歯科治療:MI(ミニマルインターベンション)
https://tsuboidental.com/blogs/archives/7032
第2回 歯科治療と接着性レジンセメントに求められる性質
https://tsuboidental.com/blogs/archives/7106
第3回 最近使われるようになった歯科材料と消えていった歯科材料(金属編)
https://tsuboidental.com/blogs/archives/7180
1)歯が白いと若く見える!?
歯が白いと何が違うのでしょうか。
白い歯は相手に、『若さ』や『清潔感』といった印象を与えると言われています。
イギリスの大衆紙 Daily Mail が行った調査では、歯が白い人は平均で実年齢より 5歳 若く見えたそうです。

元記事のタイトル:
Bad teeth age us by 12 YEARS: Experts say stained smiles can add more than a decade to your face – but would you try this alternative to whitening?
調査の概要(要約)
・英国マンチェスター Carisbrook Dental の Dr. Tariq Idrees らが 1,000 人の一般ボランティアに写真を提示。
・同一人物の歯を ①真っ白 ②軽度着色 ③重度着色 の3種類に加工し、見た目年齢を推定してもらった。
・軽い着色でも女性は+6歳、男性は+4歳老けて見えた。
・歯の色は、肌のシワより年齢判断に影響する可能性がある。

歯が白いと、光の反射の影響で歯のデコボコが目立たなくなります。
そのため、歯並びまで整って見える効果があります。
第一印象の半分は視覚情報といわれていますから、白い歯がおよぼす好感度は大きいと言えるでしょう。
2)歯科材料を取り巻く3つの潮流
今使われる歯科材料には大きな流れが3つあります。
・JIS規格(日本工業規格)からISO(国際規格)への流れ
・デジタル技術の普及
・新素材の開発と改良

従来の規格・技法・材料も、まだまだ現役ではありますが、主流となっている規格・技法・素材は、既に移り変わっている印象です。
3)改良・開発が著しい「白い材料」
3-1) CR(コンポジットレジン)〈保険〉
プラスチックにセラミック粒子を混ぜた材料。
レジン単独では強度が小さいところ、セラミックス粒子を配合することで硬さや白さ、美しさを出します。
接着力が高く、歯を削る量を小さくできる利点を持ちますが、劣化しやすい欠点も併せもっています。
劣化しやすい欠点はまだ改善できていませんが、歯の土台向けに弾力強化タイプや、色馴染みがより良いタイプなど、色んなタイプが開発されてきています。
3-2) CAD/CAM用ハイブリッドセラミック 〈保険/自費〉
コンポジットレジンと同じく、プラスチックにセラミック粒子を混ぜた材料。
こちらの方がセラミック粒子の配合率が高く、工場で徹底的に硬化されるため変色や摩耗が少なめ。
ただし金属やジルコニア、ファインセラミックほどの強度はありません。
3-3) CAD/CAM用 PEEK〈保険〉
PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)は軽くてしなやか、アレルギーの心配がほぼない新素材。
ただし色調が不透明な「粘土色」「真っ白」の2種しかなく、擦り減りやすい点、接着がやや不安定な点が課題です。
5年を超える長期症例が無いことから、まだ過渡期の材料と言えるかもしれません。
3-4)e-maxとジルコニア(セラミックス)〈自費〉
白い素材で最も有名なのはセラミックスです。
昔はフレーム構造という土台が必要でしたが現在はコンピューター制御の進化と共にオールセラミックでの技工が容易になりました。
そして、これを接着性レジンで歯と強固に接着させる術式が現在一般的です。
現在よく使われているのがe-maxとジルコニアです。

e-maxはニケイ酸リチウムを鋳型に押し出して作るタイプと、ブロックを削り出して焼成するタイプがあります。
精度は鋳型を使用するタイプの方が圧倒的に高いため、当院では鋳型タイプを使用しています。
強度と美しさが両立しており、また歯と硬さが近いこともあって、特に詰め物の材料として人気です。
一方のジルコニアは、二酸化ジルコニウムのブロックを削り出して焼成します。
強度、弾性ともに非常に優れた材料ですが、審美性に関しては、e-maxの方がより透明感があり美しいと言われています。
ただ、ジルコニアも結晶化技術の改善により、透明感が出せるように開発が進んでいます。
4)新技術・新材料の利点と欠点、欠点に対する対策
新技術や新材料の進化と共に、より美しい詰め物・被せ物を利用することができるようになりました。

新しい材料の利点は何といっても
・生体親和性が高い(安全)
・白く自然な見た目 *PEEKを除く
ですが、利点ばかりではありません。
白い新材料の弱点は
・習慣性の歯ぎしりや喰いしばりがある場合は、割れてしまうことがあり得る
という点でしょう。
割れやすいことが治療前から予測される場合は、
・神経を既に取った症例では、詰め物・被せ物が割れない厚さになるように削る
・使用材料としてセラミックを避ける
・マウスピースで歯と詰め物を保護する
・咬筋ボトックスなどで食いしばりを防ぐ
などの対策を行うことがあります。
5)最高の「歯の詰め物・被せ物の材料とは?」
金は虫歯再発防止という点では最高で、目立つと言う点では残念。
e-maxは美しいという点では最高で、強度という点では惜しい。
ジルコニアは強度と白さという点では素晴らしいけれど、e-maxと比べて透明感が物足りない…。
コンポジットレジンは安くて治療も早く終わると言う点では最高で、劣化が早いという点では残念。
では、真の最高の材料とは、何でしょうか?
最も安く、安全で、一番良い材料は自分の自前の歯です!(2回目)

まとめ
いかがでしたか?
・歯の白いと顔の印象が若く見えると言われています。
・今使われる歯科材料には大きな流れが3つあります。
日本規格から国際規格への流れ、デジタル技術の応用促進、新素材の開発です。
・最も安全で良く、なおかつ安価なのは自前の歯です!(2回目)
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
インビザライン矯正、抜歯する?抜歯しない?
2025年5月10日
こんにちは、医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
今日は、インビザラインの抜歯症例と、非抜歯症例の違いについてのお話です。
1.そもそもどうして矯正治療で抜歯が必要になるの?
口腔内にスペースがないことが原因で、歯並びがガタガタになったり、出っ歯になったりします。
顎骨が成長中のお子さんの場合は、小さい顎を大きく成長させるという手段を使うことができます(小児矯正)。
しかし顎の成長が終わっている成人の場合は、顎を大きくすることは困難です。
すると、歯並びが綺麗に並ぶためのスペースをつくる必要があるのです。
特に、前歯が突出している場合や、顎の大きさに対して歯のサイズが大きい場合(7~8mmのスペース不足がある場合)に抜歯が選ばれることが多くなります。

(治療前)顎のサイズが、横方向に特に小さく、歯のサイズが大きい症例です。
このくらいのスペース不足になると、抜歯して治療する他ありません。

(治療後)前から4番目の歯を抜歯して、歯並びを治療しました。
*******
主訴:歯のガタガタを綺麗にしたい
治療期間:1年半
治療回数:14回
治療費用:88万円(税込)
リスク・副作用:
・マウスピースを使用する時間が不足した場合は治療が長期化する可能性がある
・適切な口腔衛生管理ができないと虫歯のリスクがある
・歯茎部の歯肉のラインは左右対称にできないことがある
治療内容:マウスピース矯正(インビザライン)による歯列・咬合治療
********
2.抜歯せずに治療する場合とは?
歯並びを綺麗に整えるために必要なスペースが7~8mm以下の場合は、抜歯せずに治療することが多いです。
インビザラインは奥歯を、より奥に移動させることができます。
この移動量は、2mm程度までが確実であると言われています。
左右の奥歯を後ろに移動させれば、4mmのスペースを獲得できます。
また、インビザラインではIPR(Inter Proximal Reduction)という、歯と歯の間にあるエナメル質を少し削る処置を行うことが多いです。
隣接する歯の側面を0.1mmから0.5mm程度削ることで、歯が並ぶためのスペースを確保するのです。
歯は片方の顎で合計14本ありますから、IPRの最大量は0.5mm×13か所=6.5mmとなります。
奥歯を後ろに移動させて得る4mmと、IPRで得る6.5mmの合計で10.5mmが、非抜歯で得られるスペースの最大量となります。
しかし、実際は正中を合わせたり、歯根が顎骨からはみ出ない範囲での移動に抑えたりなどの制限がかかります。
以上により当院では、スペース不足が7~8mm以下で、前歯をひっこめる量が4mm以下の症例を非抜歯で治療することが多いです。

(治療前)前歯のガタガタが大きいですが、上の歯だけが前に突出しているわけではなく、糸切り歯(前から3番目の歯)付近の顎の横幅が狭いことが分かります。

(治療後)糸切り歯と、小臼歯(前から4~5番目の歯)を少し傾斜させることで歯並びの横幅を大きくし、さらにIPRと奥歯の移動を合わせて、抜歯せずに歯並びを整えました。
*******
主訴:反対に噛んでいる前歯を治したい。
歯のガタガタを治したい。
治療期間:1年
治療回数:17回
治療費用:88万円(税込)
リスク・副作用:
・マウスピースを使用する時間が不足した場合は治療が長期化する可能性がある
・適切なこう口腔衛生管理ができないと虫歯のリスクがある
・歯茎部の歯肉のラインは左右対称にできないことがある
治療内容:マウスピース矯正(インビザライン)による歯列・咬合治療
********
3.抜歯症例と非抜歯症例で、治療期間に差はあるの?
抜歯か非抜歯かで治療期間が変わるというより、歯の移動量によって治療期間が変わります。
「歯が並ぶスペースが10mm不足しているので抜歯が必要」という場合でも、
「抜歯で歯並びのガタガタを取る」場合、歯の移動量はさほど大きくなりません(左写真)。
一方で「抜歯で前歯をひっこめる」場合は、歯の移動量は大きくなることが多いです(右写真)。

他にも、非抜歯であっても上下の歯の正中を合わせる場合や、奥歯が手前に倒れ込んでいる場合、八重歯の移動量が大きい場合など、時間がかかることが多いケースはたくさんあります。
一般的に、インビザライン治療は約1年から2年程度かかりますが、歯並びの治療プランによって差があるため、抜歯だから長い、非抜歯だから短いということにはなりません。
治療計画ができあがった段階で、個別に担当医にご確認いただくのが一番確実です。
当院では無料矯正相談会も実施しています。
▶ 無料矯正相談はこちら
https://tsuboikyousei.com/soudankai/
「まだ治療するか決めていない」段階でも大丈夫です。
現状を知ることが第一歩です。
また、治療方法や費用について詳しく知りたい方は、当院の矯正ページもご覧ください。
▶ 当院の矯正治療について
https://tsuboidental.com/kyousei/
4.抜歯か非抜歯かで、治療費用は変わるの?
矯正治療のための抜歯は、保険が効きません。
当院は抜歯矯正の場合の抜歯料金は無料(当院での矯正治療のみ。
他院で矯正治療される場合は、便宜抜歯費用を申し受けております)。
ですが、医院によっては別途料金が発生する場合があります。
また、矯正で歯を動かす量が小さい症例(前歯の小さな隙間を閉じたい、前歯の小さなガタガタを取りたい、など)の場合はインビザラインGOなどの少ないアライナー枚数で治療する代わりに費用を抑えたプランを選べることがあります。
インビザラインGOでの治療例(治療前)

インビザラインGOでの治療例(治療後)

このように、歯を動かす量が小さい症例では、治療期間が短くなるだけでなく、費用も安くなります。
*******
主訴:前歯のスキマを閉じたい
治療期間:半年
治療回数:6回
治療費用:44万円(税込)
リスク・副作用:
・マウスピースを使用する時間が不足した場合は治療が長期化する可能性がある。
・アライン社の規定により追加アライナーは1セットに限定されるため、アライナーの使用時間が不足した場合は、最終仕上げがブラケットになることがある。
・適切なこう口腔衛生管理ができないと虫歯のリスクがある。
・歯茎部の歯肉のラインは左右対称にできないことがある。
治療内容:マウスピース矯正(インビザライン)による歯列・咬合治療
********
5.まとめ
いかがでしたか?
・矯正において、顎のスペースが足りない量が大きい場合に抜歯が選択されます。
・7~8mm以下のスペース不足の場合は、非抜歯で治療することが多いです。
・治療期間は、抜歯か非抜歯かよりも、歯の移動量で決まります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
最近使われるようになった歯科材料と消えていった歯科材料(金属編)
2025年4月21日
こんにちは。岩国のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 副院長の吉村です。
今回も歯科材料分野のブログ(第3回)です。
歯科材料についての過去の記事はこちら
第1回 詰め物を歯にひっつける「接着」と、なるべく削らない歯科治療:MI(ミニマルインターベンション)
https://tsuboidental.com/blogs/archives/7032
第2回 歯科治療と接着性レジンセメントに求められる性質
https://tsuboidental.com/blogs/archives/7106
これまでのブログで書いてきましたが、歯科材料の進化と、それに伴って消えていく材料というのがあります。
20年前、僕の学生時代に、研究室で眺めたり、話に聞いていた材料が現実の臨床で使われる時代になりました。
最近の歯科材料は『体にやさしい』がキーワードのように思います。
その流れの中で、新たに出現した材料もあれば、消えていった材料があります。
今回はその視点で歯科材料を見ていこうと思います。
今回は金属材料編、次回はその他の材料(主には白い材料)にしようと思います。
1.「保険の銀」の特徴
口腔内は極めて過酷な環境です。
口の中では熱いもの、冷たいものが通過し、また酸性のもの、たまにアルカリ性のものが行きかいます。
また、細菌は多い人であれば1兆個(10の12乗)もいます。
環境が悪いと細菌はメチルカプタンなどの硫化水素化合物を出します。
これは口臭の原因でもある、きわめて酸化力が高い毒ガスです。
噴火口の匂いのあれです。
口の中では、金属は錆びます。
歯科治療でいわゆる「保険の銀歯」と言われる、「金銀パラジウム合金(金パラ)」は、金12%、銀50%、パラジウム20%、銅17%で構成されており、その他にもスズや亜鉛、インジウム、アルミニウムなども含まれています。
金銀パラジウム合金という名前ですが、銀が50%なので、要は銀合金です。
銀は加工性が良く、パラジウムは強度を高める効果があります。
金は耐食性を高めるために配合されていますが、口腔内で合金が科学的に安定するのには金やプラチナの合計が全体の75%以上を占める必要があるので、科学的に少し不安定というデメリットがあります。
銀のカトラリーや、銀のアクセサリーが黒くくすんでしまう現象を見たことがある人は多いかもしれません。
銀は硫化水素やメチルメルカプタンといった硫黄系のガスと結合して真っ黒な硫化銀を作る性質があります。

金銀パラジウム合金は、銀の性質(加工性は良いが科学的に不安定)のために金属イオンを放出しやすく、金属アレルギーの原因になったり、メタルタトゥーといって金属イオンが歯茎や歯に入り込むことで周囲の組織に入れ墨のような変色を起こしたりします。
一方で、加工性が良く、強度があるという優れた特徴も持っているため、詰め物や被せ物、ブリッジ、入れ歯などさまざまな形で使用されています。
2.「保険の銀」金銀パラジウム合金の歴史
金銀パラジウム合金の登場
戦後すぐ(1945~1955)には、日本には国民皆保険制度はありませんでした。
食糧難の中、虫歯になる人もほとんどいません。
しかし戦後の復興期(1955~1960)に国民の砂糖使用量が急増、虫歯も同時に爆発的に増えて「国民病」と言われるようになりました。
歯科治療において、安定した品質で安価に供給できる金属が求められました。
そこで1950年代後半に保険収載金属として登場したのが、金銀パラジウム合金でした。
金に比べると科学的安定性は大幅に劣るものの、当時の銀合金や銅合金に比べるとずっと安定していて、「国民病」となった虫歯の安価な詰め物として普及していきました。
金と比べて科学的に不安定という点については、登場当初から慎重な意見は多くありました。
金銀パラジウム合金の健康に対する慎重な意見と海外での使用状況
例えば『補綴歯科』誌(日本補綴歯科学会発行)1950〜60年代の号において、金パラの腐食性や生体適合性について慎重な意見が記載されています。
当時の補綴学者や材料学者の間では、パラジウムの生体への影響や銀の腐食性を懸念する声が、学術論文や座談会、討論記録の中での発言として多く見られます。
特に1959〜1965年ごろの文献に、「金銀パラジウムはコスト優先であり、理想的な補綴金属とは言い難い」とする記述もあります。
少し遅くに日本で開発された接着レジンは、現在では世界中で使用されています。
しかし、同じく日本で開発された金銀パラジウム合金は、日本以外ではほとんど使われていません。
特にパラジウムの使用については、法規制されている国(スウェーデン、ノルウェーなど)や慎重に検討せよとする国(ドイツなど)もあります。

3. 日本でも「保険の銀」金銀パラジウム合金の歯科での消費量は減少している
では、金銀パラジウム合金の日本国内での使用量はどう変わってきたでしょうか?

※ 上記はあくまで歯科用合金としての使用量の推定値です。
※2024年の推定消費量は10トンと言われています。
参考資料:
厚生労働省「歯科用貴金属材料の使用実態調査」
日本歯科材料工業協同組合 年次報告書
貴金属流通統計(田中貴金属、三井金属など)
金銀パラジウム合金はこの5~6年で6割も消費量が減っています。
他の材料の登場や、金属価格の高騰、虫歯の減少など、さまざまな背景によるものです。
まだまだ現役だけれども、使用量を減らし続けている材料だと言えるでしょう。
4. 消えた材料、水銀化合物「アマルガム」
消えていった材料としてはアマルガムがあります。
アマルガムは水銀化合物という意味で、水銀と銀、銅、スズといった金属の化合物です。
金属なのに常温での取り扱いが可能で(鋳造が不要)、固まってしまえば物理的に安定すると「されていた」ため、昔はよく使われました。

現在使われていない理由はデメリットの多さです。
アマルガムのデメリット
・作業時に有毒な水銀が気化してしまう
・科学的に不安定で着色、金属アレルギーの原因になること
・物理的にも強度が弱く、亀裂や破折が頻繁に起こること
・水銀を使用するため環境負荷が高いこと
・2019年の「水俣条約」施行のため水銀使用に対する法的規制が強化されたこと
・保険収載からも外されたこと
などから、現在では新規治療の際の選択肢としては完全に消えました。
5. 新たに登場した金属「チタン冠」
最近日本で保険算定されるようになった金属には、純チタン冠があります。
チタンは酸化すると科学的に安定する材料で、生体親和性が高く、アレルギーを起こしにくいといった特徴があります。
またとても硬い材料です。
5-1)純チタン冠のメリット・デメリット
メリット
・生体親和性が高く、アレルギーが起きにくい
・腐食に強く、口腔内でも安定
・比較的低コストで保険適用が可能
デメリット
・加工に特殊設備が必要で、鋳造や溶接に技術を要する
・見た目が審美的に劣る(銀色)
・複雑な加工が困難であるため単冠にしか使用できない(インレーや連結冠、ブリッジはNG)
科学的に安定している点は金銀パラジウム合金より優れていて、高精度の加工が困難という点は金銀パラジウム合金より劣っています。
5-2)純チタン冠の日本における使用状況

2004年に保険収載されました。
2020年のロシア・ウクライナ戦争でパラジウムの価格が高騰したため(ロシアは主要なパラジウムの生産国です)金銀パラジウム合金の価格が高騰し、保険での使用が困難になった時期に「金銀パラジウム合金の代替金属」として一気に普及しました。

※ 歯科用チタンインプラントとは別の統計です。
5-3)純チタン冠の世界的な使用は非常に少ない
結論から言うと、「純チタン冠を一般的に、しかも積極的に使用している国は非常に少ない」です。
ほとんどの国では、「インプラント体や義歯フレーム、インフラ構造物(コーピング)」にはチタンが使用されますが、単独クラウン(チタンクラウン)としての使用は限定的です。
ただこれは、「有害だから」ではなく
「加工に難があるのに、わざわざ純チタンを導入する必要ないよね」
「設備投資して作るのが銀色のチタン冠?白いジルコニアで十分だよね」
という感じです。
背景に、「日本は保険で使用する金銀パラジウム合金の代替金属がどうしても必要」という事情があり、
日本以外の国には金銀パラジウム合金は普及しておらず、最初からセラミックやジルコニアが普及していた、という事情があります。

6. 世界最古の歯科用金属で現在も王者、ゴールド
「錆びない。体に優しい。柔らかさもあって扱いも楽。壊れない。そんな材料は存在するのか?」と言われたら、存在します。金です。
昔から使われており、安定性も高く、とても良い材料です。
6-1)歯科用金属としての金の歴史

世界最古にして、現在も最高の歯科用金属、それが金です。
6-2)歯科用金属としての金の特徴
加工性: 非常に高く、鋳造・研磨・適合性に優れる
耐久性: 長期的に安定し、破損・腐食しにくい
生体親和性: アレルギーリスクが低く、安全性が高い
虫歯の再発: 全ての歯科材料の中で最も起こしにくい
審美性: 目立つ
コスト: 高い
非常によい歯科材料ではありますが、「目立つ+高額」という大きな欠点があります。
特に価格面については、政情不安になって為替への信頼性が下がると、金相場は必ず上がってしまいます。

近年のあまりの相場の上昇に、ゴールドを選択する患者さんが「財テクの一種と思うわ」と冗談を仰るほどです。
7.現在の歯科用材料は「体に優しい」がキーワード
かつて歯科用材料として盛んに使用され、現在では使用量が減った材料の特徴の共通点は
以下の通りです。
長所:操作性、加工性が良い(歯医者が扱いやすい)
短所:科学的に安定性が低い(錆びやすさ、アレルギーの原因になる)
現在では「手間暇よりも、少しでも患者さんの体に良いものを」という価値観が、患者さんにとっても歯科医師にとっても、主流の考えになってきたと思います。
もう一つ言うと、
最も安く、安全で、一番良い材料は自分の自前の歯ですよ!
ぜひ、大事にメンテナンスしてくださいね♪
まとめ
いかがでしたか?
・現在の歯科材料は『体に優しい』が重視されるようになりました。
・金は最古の歯科用金属でありながら、現在でも最も高品質な歯科用金属です。
・最も安全で安価で高性能なのは自前の歯です!
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
歯科レーザー治療のメリットと注意点とは?
2025年4月5日
こんにちは、つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科の歯科医師 藤東です。
今日は、歯科におけるレーザー治療についてお話しします。
レーザー治療は、虫歯や歯周病の治療、外科処置など、さまざまな場面で活用されている治療法です。
この記事では、レーザー治療の特徴やメリット、注意点 について詳しくご紹介します。

1. 歯科におけるレーザー治療とは?
レーザー治療は、特定の波長の光を利用して、組織を切開・蒸散・凝固する技術 です。
医科の分野では、皮膚科や眼科などでも使用されており、歯科でもさまざまな治療に応用されています。
主に以下のような治療に使われます。
✅ むし歯の治療(小さな虫歯を痛みなく削る)
✅ 歯周病の治療(歯ぐきの炎症を抑え、殺菌する)
✅ 口内炎の治療(痛みを和らげ、治りを早くする)
✅ 知覚過敏の緩和(歯がしみるのを抑える)
✅ 歯ぐきの黒ずみ除去(メラニン色素を除去し、ピンク色の歯ぐきにする)
✅ 根の治療の際の洗浄(蒸散作用を利用して泡の力で洗浄)
*ここでは当院で使用されているエルビウムヤグレーザーについて解説します。

2. レーザー治療のメリット
エルビウムヤグレーザーには、従来の治療方法と比べていくつかのメリットがあります。
2-1)痛みが少ない
レーザーは組織の水分を瞬時に蒸発させながら処置を行うため、神経を刺激しにくく、痛みが軽減されます。
麻酔が必要ない場合もあり、特に歯を削る音や振動が苦手な方に適した治療です。
2-2) 出血が少なく、治りが早い
・止血作用により出血を最小限に抑えられる
・殺菌効果により治療後の感染リスクが低い
・温熱効果によって傷の治りが早い
2-3) 知覚過敏の症状を抑えられる
軽度な知覚過敏に対しては、レーザーを当てることでしみる症状を抑えられる 可能性があります。
ただし、むし歯でしみる場合は削る治療が必要になるため、従来の削って詰める治療が必要です。
2-4) 歯ぐきの黒ずみを改善できる
メラニン色素が沈着して黒ずんだ歯ぐきに対して、レーザーを使用することでピンク色の健康的な歯ぐきを取り戻すことができます。

3. レーザー治療の注意点
レーザー治療には多くのメリットがありますが、すべての症例に適用できるわけではありません。
3-1)深いむし歯には適用できない
レーザーは初期のむし歯や小さな虫歯には有効ですが、象牙質に達したむし歯や神経に近い虫歯には従来の治療が必要になることもあります。
3-2) 保険適用外の治療もある
虫歯や口内炎、歯周病治療など、大半の場合には保険が適用されますが、歯ぐきの黒ずみ除去などは、自由診療(自費診療)となります。
3-3) 金属や詰め物には使用できない
レーザーの種類によっては、金属の詰め物や被せ物に影響を与える可能性 があるため、適用できないケースがあります。
治療前に歯科医師と相談しましょう。
3-4)時間がかかる
レーザーは照射範囲(レーザーの当たる部分)がとても小さく、従来のドリルのような器具に比べて削る力がとても弱いです。
小さな面積で光を当てていくため治療に時間がかかってしまいます。
虫歯治療でレーザーがあまり用いられない最大の理由です。
そのため、お子さんの治療にはあまり向きません(長時間、口を開けて我慢できないことが多いため)。

まとめ
いかがでしたか?
・歯科におけるレーザー治療は、痛みが少なく、出血や感染リスクを抑えられるなど、多くのメリットがあります。
・歯ぐきの治療、知覚過敏の緩和には特に有効です。
・多くの処置にレーザー治療は保険適応で使用できます。
・歯肉の黒ずみ除去は保険適応外になります。
つぼい歯科クリニックではレーザー治療を受けることが可能です。
レーザー治療が気になる方は、お気軽にお尋ねください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
歯科治療と接着性レジンセメントに求められる性質
2025年3月24日
こんにちは!岩国市のつぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 吉村剛です。
今回も歯科材料分野のブログ 第二弾、歯の被せ物の材料と接着セメントについてのお話です。
まだご覧になっていない人はこちらの記事もどうぞ
第一弾 詰め物を歯にひっつける「接着」と、なるべく削らない歯科治療:MI(ミニマルインターベンション)
https://tsuboidental.com/blogs/archives/7032
1. 歴史的な歯の美意識の変化
時と共に、歯の美意識も変わってきました。
大昔、日本の既婚女性の歯はお歯黒というもので黒く染められていました。
この黒は鉄成分で虫歯予防効果や、虫歯を目立たせない効果がありました。

40年ぐらい前になると時代はバブルです。
わざわざ歯を金に置き換えて闇にキラッと光る歯が、お金持ちの象徴とされました。
昔のミュージシャンの動画とか見ると、金歯よく見ます。
平成時代に入ると、時代は真っ白な歯です。
スポーツ選手や芸能人の歯は紙のような白さの歯をめざし、1995年には「芸能人は歯が命」というキャッチコピーが、流行語大賞にも選ばれました。
一本だけ白くしても逆に目立つので、全体のトーンを合わせることが一般的になりました。
令和の現在はそこから変わって、ナチュラルな歯の色が一般的です。
ただし、昔と比べ明らかに全体的に明るい色が好まれるようになり、特に全体のトーン、バランスがとれていることが求められるようになりました。
歯のホワイトニングをする人も、かなり増えました。
ということで、現在の歯の被せ物の材料は、透明感がありながらも、天然の歯の色調を表現できることが重要になりました。
2.現代の歯の詰め物・被せ物の材質

左:ジルコニア冠(クラウン) 右:エステティックジルコニア冠(クラウン)
上の写真はどちらもジルコニアという、見た目が綺麗な被せ物の材料でできています。
左右の画像を見比べてみてください。
右の方は歯の尖端に半透明の部分があります。
天然の歯も、一番外側は半透明なので、より天然の歯に近い見た目になっています。
現代の「審美補綴物(しんびほてつぶつ)」見た目が綺麗とされる材料は多種あるのですが、代表的なものが上の写真のジルコニアを含めたセラミックです。
このセラミックにも、いろいろな種類がありますし、なんならメーカーごと、製品ごとに違いがあります。
基本的にセラミックはお皿などの陶材から進化した材料です。
硬く、白く綺麗で、歯に近い透明感があり、患者さんからはもっとも人気が高い素材の一つです。
代表的な材料と天然の歯、保険の銀との物性の比較は下記の通りです。

弾性率:大きいほど柔軟性がある
曲げ強さ:大きいほど丈夫
圧縮強さ:大きいほど丈夫
モース硬度:大きいほど硬く耐摩耗性がある
破壊靭性:大きいほど亀裂が出来たときに割れにくい
実はセラミックは天然の歯より、柔軟で丈夫で摩耗に強いのです。
ジルコニアは陶器のような見た目なのに金属より柔軟性があり、耐摩耗性が高いため、しっかり鏡面研磨すればジルコニア冠もお向かいの天然の歯も、摩耗しにくいと言われています。
3.昔はセラミックを歯に直接、接合させることができなかった。
いかにセラミックが優れた柔軟性や丈夫さを獲得しても、人の体重とほぼ等しいという圧力を日常的に受ける歯に、1㎜程度の薄さで被せるとなると、耐久性の問題が発生してしまうのです。
歯と完全に一体化できるならば、天然の歯と等しい性能を発揮できます。
しかし、歯とセラミックの間に「歯科用セメント」の層が入ることにより、その性能を発揮できない時代が長くありました。
硬いものと硬いものをセメントで張り付けたものに、力をかければどうなるでしょう?
セメントの接着強度が低ければ、いかに優れた材料であっても、接合面が壊れてしまいます。
セラミックが天然の歯よりも物性に優れているのに、天然の歯より割れやすいのは、この「接合面が弱い」問題があるからです。
逆に天然の歯は「最初から一塊で継ぎ目がない」からこそ、割れにくいのです。
・「接着性レジンセメント」登場前の、セラミックの問題点

セラミック(実は天然の歯も)は、曲げ強くて強度があっても、一定以上の強い力がかかって一部に小さなヒビが入ってしまうと、ヒビが全体に広がって割れてしまいます。
これを脆性破壊と言います。
お茶碗がひび割れるイメージです。
一方で、金属は薄くても、針金のように曲がる性質(延性と塑性)があるので、強い力がかかっても、強い力がかかった部分が歪むことで力を分散し、全体にはひび割れない性質があります。
こうした理由から、セメントの性能が低く歯と被せ物が一体化できない時代は、セラミック単独の被せ物は存在しませんでした。
昔のセラミックの被せ物は、金属の内冠にセラミックを張り付けた陶材焼き付け鋳造冠(メタルボンド)しかなく、20年前は「綺麗な被せ物」というと、これを指しました。

陶材焼き付け鋳造冠(メタルボンド)
今はあまり人気がない被せ物です
4.接着性セメントの登場が「オールセラミック」時代を作った
接着性レジンの発明により状況が変わりました。
セラミックを歯の表面に強固にくっつけることができるようになったのです。
そして初めて、セラミックの「歯に近い透明感・白さ」「歯に近い弾性率」の特徴を生かせるようになりました。
こうして、現在では自由診療の被せ物といえばオールセラミックという時代になりました。
セラミックだけではありません。
保険のCAD/CAM冠(セラミックの粒子を樹脂で固めた白い被せ物、保険の白い冠)はセラミック以上に歯の接着しにくい材質として知られていますが、接着性セメントの進化によって、現在では脱離の問題はずいぶん少なくなっています。

e-MAX冠(ファインセラミック製)
5.金属 VS オールセラミック
接着性レジンセメントの登場で、現代の歯科治療はまさに「脱金属時代」という様相です。
皆さん、白くて綺麗な方が良いっておっしゃいますからね。
ただ、金属もセラミックも、それぞれメリット・デメリットがあります。
そしてそのメリットとデメリットは裏表の特徴であるともいえます。
・金属は強い力がかかっても歪むことで力を分散するため、割れにくい
↔ 金属は中に虫歯ができても外れないため、虫歯の発見が遅れる、虫歯になりやすい。
・セラミックは強い力がかかると脆性破壊が起きる
↔ セラミックは少しでも詰め物の状態が悪くなったら外れることで、セラミックの下は虫歯に非常になりにくい
・金属は塑性変形するため、薄い被せ物でも割れにくい
↔ 金属は科学的・物理的に不安定で摩耗や金属イオンの放出、硫化銀の形成などが起きる。
長期安定性が低く、アレルギーや変色の原因になる。
・セラミックは変形しないため、被せ物にはある程度の厚みが必要
↔ セラミックは科学的・物理的に安定で、アレルギーや変色を起こさない。
・セラミックは歯にしっかりと接着しないと取れやすい。
防湿やタンパク除去などの前処置をしっかりする必要がある。
樹脂含侵層を作るためのプライマー処理が必須。
↔ 少しでも接着が甘い部分があれば外れるので、中に虫歯ができにくい。
樹脂を歯にしみこませた「樹脂含侵層」は虫歯になりにくくなる。
・金属は弱い接着でもとれにくい。
防湿やタンパク除去をちゃんとしなくても歯につく
↔ プライマー処理はされないことが多い。
タンパク除去処理、防湿が不十分なまま歯に装着されると、虫歯の原因になる。

*金(ゴールド 18K以上)は、他の金属とは異なり、虫歯になりやすい、化学的に不安定、変色を引き起こすというデメリットがありません。アレルギーに対しても、他金属と比較すると起こしにくいです。
金属の延性や塑性変化の性質を持ちながらも、最も虫歯になりにくい歯科材料の一つです。
このように、セラミックにも金属にも長所と短所がそれぞれあります。
私たち歯科医師は、まずは患者さんの価値観をまずはしっかり聞かせていただいて、お口の状態を見て、医学的にできること・できないことをすり合わせていくことで、患者さんお一人お一人に合わせた治療計画を立案させていただくことが大事だと思っています。
まとめ
いかがでしたか?
・歯に関する美しさの常識は時代と共に変化しています。
・セラミックは接着性セメントの進化により、適応範囲が広がりました。
・歯科材料は進化していますがそれぞれメリット、デメリットがあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。