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「虫歯=歯が溶けている」ってご存知ですか?

2019年2月1日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

あなたは虫歯と聞くと何を思い浮かべますか?

虫歯になると歯に穴が開いてしまったり、痛くなってしまうイメージでしょうか?

そもそも虫歯ってどんなものなの?

虫歯を大まかに言うと、お口の中の細菌の作用によって歯が溶けるということです。

「虫歯は感染症」という言葉をお聞きになったことがある人もいるかもしれません。

 

歯を溶かす代表的な細菌としてミュータンス菌があげられます。

「ミュータンス菌という名前を聞いたことがある!」という人も多いのではないかと思います。

 

そうなんです。虫歯って歯が溶けているんです。

開いた穴は自然には埋まりません。

だから虫歯って自然には治らないんです。

ミュータンス菌が口の中にあるだけで虫歯になってしまうの?

細菌が歯をとかすには砂糖が必要です。

「キシリトールが歯に良い」とよく言われているのは、ミュータンス菌がキシリトールからは上手に歯を溶かす物質を作れないので、結果として、歯を溶かすことがなく虫歯にならないといった感じです。

生活の中で砂糖を取らないで生きていくのは無理なのでは…

しかし、生活の中で砂糖を全くとらないというのも無理がある話ですよね。

食事をすると歯が溶け始めます。(これを脱灰:『だっかい』と言います)
しかし、溶けてもある程度戻ります。(これを再石灰化『さいせっかいか』と言います)

実は、歯は溶けても、ある程度は元に戻る可能性があります。

この状態を初期う蝕(しょきうしょく)と言って、フッ素の活用や自宅でのお口のケアなどで、再石灰化優位な状態を保てたら、虫歯が進行していきません。

虫歯あるある、その1 「ショック!表面からは大きな虫歯に見えないのに、歯の中で大きな虫歯に広がっていた!」

歯は、表面からエナメル質、象牙質、歯髄(いわゆる神経ですね)と言った順になっています。

エナメル質は歯の表面にあるだけあって、象牙質と比べると虫歯に対しても強いです。(溶けにくい)

「歯の表面に少し黒いとこがあるなぁ」と思っていたら、実は歯の中にゴッポリ大穴があいているということも…。

 

虫歯が進行していくとエナメル質を溶かし、象牙質まで到達します。

エナメル質よりも象牙質の方が溶けやすいので、歯の中で大きく虫歯が広がってしまうことがあります。

中で虫歯が広がるなんて厄介ですよね。

歯と歯の間も、中で広がるという点では同じような感じです。

虫歯あるある、その2「しみるから知覚過敏だと思っていたら、虫歯だった…」

虫歯が進んでいくと神経近くまで溶けていきます。

象牙質に刺激が伝わると、しみたり神経の反応が起こります。

 

虫歯でしみたりする場合は、すでに象牙質まで虫歯が進行している可能性が高いかもしれません。

また、虫歯でしみているなら虫歯は大きいかもしれません。

 

しかし、しみるからといって、必ずしもむし歯ではないケースもあります。

知覚過敏や歯ブラシでゴシゴシこする人は、虫歯でなくても歯がしみることもあります。

虫歯あるある、その3「虫歯をほっておいたら、ズキズキした痛みが出てきた」

さらに進行して神経まで虫歯が影響を及ぼすと、ズキズキ痛むこともあります。
虫歯で歯に穴が開いてしまっていたら、さらに治療も大変になります。

神経の治療は、歯科医院で「長く治療がかかる治療ナンバー1」です。
患者さんも通うのが大変、治療する歯科医師もとても大変です。

虫歯を作らない・早めに治療することが、通院回数も痛みもかかるお金も少なく、歯も失わない方法です。

まずは定期的に虫歯のチェックにぜひいらしてください。

もしむし歯ができてしまっても、早めに見つけて、小さいうちに一緒に治してしまいましょう。

まとめ

いかがでしたか?

  • 虫歯は、細菌と砂糖によって、歯を溶かされている状態です。
  • 一見小さなむし歯でも、歯の中で大きく広がっていることもあります。
  • 虫歯が進行すると、しみたり、ズキズキした痛みが出てくることがあります。
  • 検診で早めのチェックをして、通院回数も痛みもかかるお金も少ない予防を一緒に行いましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

虫歯はないって思っていたのに、急に激痛が!?

2018年3月2日

神経の入った歯の「おでき」中心結節(ちゅうしんけっせつ)ってなんだろう?

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

今回は歯の形のバリエーション、中でも歯に生まれつきついている「おでき」のお話です。

歯にはおおよその決まった形があります。しかし、細かい部分ではひとりひとり形が違います。
手相と同じように、溝の位置がちょっと違ったり、大きさが違ったり。

その中で「結節」と呼ばれる、生まれつき歯についている「おでき」があります。

「おでき」といっても腫れたり引っ込んだりするわけではなく、生まれつきそういう形になっている、というものです。

結節の種類

 

  1. 基底結節
    上の前歯の舌側にできる。虫歯になりやすいことがあるので注意。
    中心結節横の歯(小臼歯)の、溝の真ん中にできる。知らずに折れて、時差でとても痛くなることも。
  2. カラベリー結節
    上の6歳臼歯の舌側にできる。あって困ることは別に無い。
  3. 臼傍結節
    上の12歳臼歯や親知らずの頬側にできるおでき。歯磨きがしにくい。
  4. プロスタイリッド
    下の奥歯の頬側にできる。あっても困らない。

たくさん種類ありますね。

「あ~、色んな形の歯があるんだな~」くらいに思ってください。

ほとんどの場合、「おでき」があったとしても特に何も不都合はありません。
あったとしても、ない人と比べて歯磨きが難しくなるとか、虫歯になりやすい程度です。

しかし、一つだけそれだけではすまないものがあります

中心結節 ~知らずに折れて、あとでとても痛くなることがある~

*症例写真は、患者様および保護者の方の許可を頂いています。症例については、解説しやすいようにフィクションも交えています*

小学5年生A君の場合

小学校5年生のA君は、とてもキレイ好きで毎日の歯磨きも頑張っています。

学校検診でも虫歯は指摘されませんでした。
ところが、ある日、歯が急に痛くなりました。

そういえば昼食のとき、何か違和感を感じたような気もします。
その日のうちに、お母さんがすぐに歯科医院に連れて行ってくれましたが、歯科医院に行ったときは痛みが落ち着いていたこともあり、「少し様子をみましょう」というお話になったそうです。

その日と翌日、しみる感じはするものの、そのまま様子をみていました。

しかし2日後、今度はズキズキと夜も寝られない程の痛みになってきたため、翌朝、たまたま予約のとれた当院に急患来院されました。
その時の写真です。

いったい、どこが痛みの原因でしょうか?
写真はご本人の許可を得て掲載しています。
拡大して見てみましょう。矢印の先です。
写真はご本人の許可を得て掲載しています。

小さな穴が開いているのが分かりますでしょうか?
よ~く目をこらしてみて、初めて気づくほどの小ささです。

実は中心結節が折れています

食事中の違和感というのが、たぶん中心結節が折れた瞬間と思われます。
敏感な人は「ポキっ」と折れたのが分かる場合もあるようですが、ほとんどの方が「何もしてないのに(心当たりがないのに)急に痛くなった」とおっしゃいます。

その日のレントゲン写真がこちら。
写真はご本人の許可を得て掲載しています。

赤丸がついているところが中心結節が折れた歯の根っこの先です。
黄色丸のついた反対側の歯の根っこの先と比べて、赤丸の方には影があるのが分かります。

中心結節が折れて、歯の神経が口の中に出てしまった結果、神経の管から根っこの先まで細菌に感染してしまったのです。

写真はご本人の許可を得て掲載しています。

電気的歯髄診(でんきてきしずいしん)という、歯に微弱な電気を流して神経が生きているかどうかを判定する試験でも、神経が既に死んでしまっているという結果が出たので、この歯は 根っこの処置をすることになりました。

後から痛みが出たり、神経を取りましょうという話になりますと「違和感を感じた直後に何かすれば、神経を取ることは避けられたのでは?」と考えてしまう方もいるでしょう。

この症例では、中心結節が折れた直後=根っこまで感染が広がっていない時期はこのようにレントゲンに影が出ていなかったと思われますし、しみると感じていたということは神経は生きていたはずです。

神経の処置をするかどうかを決める電気的歯髄診という検査でも、おそらく多少なり反応があり「神経を温存できる可能性がある」として様子見するしかなかったと思います。

折れた中心結節の中に神経が見えている(出血している)わけでないなら、折れた衝撃で違和感がしばらくあるものの、落ち着くこともあります。

もちろん、今回のケースのように目で見えないほどの小さな穴で神経が口の中に露出して、後で痛みがでることもあります。

中心結節が折れるのは、予防できないの?

折れてしまったあとに出来ることは、症状が出るなら神経の処置、症状が出なければ様子見…程度ですが、実は最初から「中心結節が折れないように予防」することはできます

出典https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspd1963/34/4/34_842/_pdf

黄色の丸で囲んだ部分が中心結節です。
まだ乳歯が上にあって、中心結節の生えた永久歯は生えていません。
歯はレントゲンに写りますので、中心結節も生える前からレントゲンで確認することができます。

そして、中心結節が折れるタイミング…これは歯が生えてきて、お向かいの歯と噛むようになってから。

つまり、6~8歳くらいの時期にレントゲン撮影をしたら、まだ生えていない小臼歯に中心結節がないかあらかじめチェックしておき、生え変わりのタイミングに歯科医院で予防処置を受ければ良いのです。

中心結節が折れないようにする予防処置って?

とてもシンプルな方法で「少しずつ中心結節を削る」という方法を取ります。

生えたばかりの歯は、とても生命力に満ちていて「中心結節をわずかに削られる」という刺激を受けると、中心結節の中の神経が歯の質(二次象牙質)を作って逃げてくれます。

上下の歯が噛み合うほど生える前に、少しづつ中心結節を削っていき、最終的に結節をほぼ削り取ってしまうのです。
だいたい、1年半~2年ほどかけて、ゆっくり少しずつ、歯の中の神経が逃げてくれる速度に合わせて削っていきます。

まとめ

いかがでしたか?

  • 歯の形には色々なバリエーションがある
  • バリエーションの一つである「中心結節」は、折れると大変
  • 中心結節が無いか、生え変わえり前にレントゲンでチェックができる
  • 中心結節のある歯が生えたら、少しづつ削ることで折れるのを予防できる

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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神経を取った後の歯が噛めるようになるまで

2018年2月23日

神経のない歯が割れやすいってホント? その2

その1はこちら

 

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

前回は虫歯を放置すると歯が痛みだし、さらに放置すると歯の根っこだけの状態になってしまう…というお話をしました。

この、神経まで虫歯が到達してしまった歯の治療を「歯内療法(歯の根っこの治療)」といいます。
週1で通院しても1か月以上かかることも珍しくない、「歯医者って通院長い」と言われる代表格の治療なんです。

他の病気と同じように虫歯も重症化してからではなく早期発見・早期治療して、軽症のうちに治した方が通院回数も少なく、治療費用も安くなるんですね。

さて、今回は「歯内療法」が終わった後、根っこだけになってしまったがちゃんとまた噛めるようになるために、どんなことをするのか…というお話をしていきたいと思います。

歯内療法が終わった後にする治療とは?

歯の根っこだけになってしまった歯に「歯内療法」を行って、根っこの中を綺麗にして痛みが出ないようにした状態

上は歯の根っこだけになってしまった歯に「歯内療法」を行って、根っこの中を綺麗にして痛みが出ないようにした状態です。痛くは無くなったけれど、これではまだ噛めませんね。

この根っこだけの歯に、土台を入れた状態

この根っこだけの歯に、土台を入れます。

土台のことを「コア」と呼びます。歯の芯になるものですね。

材料は歯科用のプラスチックや、金属(銀合金や金銀パラジウム合金、保険は効きませんが金なども用いられます)、グラスファイバーと呼ばれる棒高跳びの選手の棒に使われる材料など、色々な種類のものがあります。

治療の際に「土台の材質は何にしますか?」と聞く歯科医師はほとんど居ないのですが、実は材質によって様々な特性があります。
これは次回、詳しくご説明しますね。

コアの上に冠をかぶせた状態

コアが入ったら、その上から冠を被せて治療終了です。

昔はコアと冠が一体型の「ポストクラウン=差し歯」と呼ばれるものが主流でしたが、歯を残せる量が減る問題があり、今ではほとんど見られなくなりました。

(余談ですが、歯を抜いた後に「差し歯にはできんの?」と聞かれる患者さんは少なくないのですが、差し歯は歯の根っこが残っていないと出来ない治療なんですヨ)

根っこの治療を途中放置するとどうなってしまうの?

歯内療法をしてコアを作って型をとって冠をつけてで、合計5回前後の通院が必要となります。

回数が多いので通うのは大変です。
しかし、通うのが大変だからといって、途中で中断するのは良くありません。

歯内療法を終えて、仮の蓋のまま放置してしまうと、仮の蓋が痛んで歯内療法からやり直しになってしまったり、冠が入らないまま放置することで歯並びが崩れてしまったりすることがあるからです。

お仕事やご家庭の事情で少し治療の間隔をあけたい場合は、長持ちする仮歯をつけるなどの方法もありますので、早めに歯科医師にご相談いただく方が良いでしょう。

 

ここまでがんばって通院し、根っこだった歯が噛めるようにまでなりました。

でもここで注意が一つ。神経がある歯と比べて神経をとってしまった歯は硬くて脆くなり「割れやすい」のです。

「神経をとった歯は割れやすい」のはどうして?

突然ですが、木の若枝を想像してください。

若枝はしなりますね。生きている木の枝は水分をたっぷり含んでいますから柔らかくしなる特性を持ちます。
力を加えても、しなることで折れにくいです。

では、枯れ枝を想像してください。

硬くて脆く、あまりしなりません。力を加えるとポキっと折れてしまいやすいです。

 

実は歯も神経をとってもしまうと、同じ現象が起こるのです。

歯の血流は、歯髄(歯の神経)にしかないので、取り除いてしまうと歯が硬く脆くなってしまう

一般に「歯の神経」と言われているものは、医療用語で「歯髄 しずい」という、神経線維や血管を多く含んだ組織を指します。
歯髄には神経だけでなく、血管があることで血流があるんですね。

歯は歯髄以外は血流が無い臓器です。
歯髄を取り除いてしまうと、歯への血流が途絶えてしまい、歯が硬く脆くなってしまうのです。

ですから、歯の根っこの治療をした後、いかに歯が割れないようにするか、神経のない歯に優しい素材の追求が多くの研究者や歯科医師の間でなされてきました。

 

少し長くなってしまいましたので、今回はここまでにしたいと思います。

まとめ

  • 歯内療法が終わったら、土台を立ててかぶせ物をかぶせ、初めて噛めるようになる
  • 治療を途中で中断すると、初めからやり直しになったり、歯並びが崩れてしまうことがある
  • 歯の神経を取ると血流がなくなるので、歯が割れやすくなる

最後までお読みいただきありがとうございました。

神経を取った後の歯って割れやすいってホント?

2018年2月15日

歯の根っこの治療って、どうして必要なの?

こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。
今回のテーマはズバリ、根っこの治療です。
今回と次回、根っこの治療をテーマにお話ししていきたいと思います。

私は、歯医者たるもの予防歯科の番人として「少しでも抜かず・削らないで済むようにしたい」と常々考えております。

しかし、来院された段階で神経に達する大きな虫歯や、すでに神経の治療を行った後の再治療が必要となる場面は、削らないわけにいきません。悪くなった部分を削り取らないと、歯が余計に悪くなることが予想されるからです。

下の図をご覧ください。

①虫歯のない歯

②虫歯が神経まで到達してしまった歯

イラストの②の状態では、ズキズキと脈を打つような痛みや、キューンと余韻を引っ張るような強い痛みがでたり、熱いものや冷たいものがしみたりすることが多いです(子供や若い方の場合は、あまり痛みが出ないこともあります)。

虫歯菌が歯髄に感染して、歯の神経が死にかけている状態と言ってよいでしょう。

③根っこだけになってしまった歯

しかし、強い痛みが通日間継続すると、やがてその歯の神経が死んでしまい、痛みがいったんなくなります。
そのまま痛みが出ないこともありますが、歯の根っこの先に膿が溜まって痛みが出てくることもあります。

治療について

イラストの②と③は歯髄(しずい:歯の神経)を取り除いて歯の根っこを綺麗にする治療が必要です。
これは歯の中を治療する、いわゆる「歯の根っこの治療(歯内療法)」と呼ばれる治療です。

「歯医者、通院長いよね」と言われる代表格の治療で、根っこの治療に3~4回、土台と上物が入るのに1~2回程度かかることが多いように思います。

1本の歯の治療に週1回通院しても1か月とちょっとかかってしまう計算です(歯の状態によってはもっと少なくて良いこともありますし、状態によってはもっとかかることもあり得ます)。

 

では、このような回数のかかる治療を何故しないといけないのか。

放置したらどうなるのでしょうか?

根っこの治療をしなければいけないワケ~放置したらどうなるの?~

歯の神経まで虫歯が到達した後、ずっと放置しておくと、強い痛みが出た後いったん痛みが治まり、やがて歯の神経の管の中を虫歯菌が通って歯の根っこの先まで虫歯菌に感染してしまいます。

歯はどんどん脆くなっていき、ぽろぽろと欠けるように壊れてしまい、やがて根っこだけになります。

この状態でさらに放置すると、歯を治療しても上物の冠を入れることが出来ないほど虫歯が進行してしまいます。

歯の根っこだけになっても、かろうじて歯茎から上の部分に健全な歯質が残れば、歯に土台を入れて上物を作ることができます。
ここでのポイントは、歯茎の下まで虫歯が進行すると、その歯を残すことは難しくなる、ということです。

 

より正確に申しますと、自由診療の範疇では、部分矯正で虫歯になってない場所が歯茎の上にくるまで歯を引っ張り上げて歯を残す方法などもありますが、虫歯をすべて削り取ると冠を支えるだけの根が残らない場合などは、歯の保存は難しくなります。

 

虫歯をずっと放置すると、最終的には「歯を失う」ということになるのです。

なにごとも「早期発見・早期治療」が大事なんですね。

まとめ

いかがでしたか?

  • 虫歯が神経まで進行すると、強い痛みが出る
  • さらに虫歯が進行すると、いずれは歯が根っこだけの姿になってしまう
  • 進行した虫歯は治療に回数がかかる
  • 虫歯を延々と放置すると、いずれは歯を失うことになってしまう

 

次回は、歯の根っこの治療をした後、歯の土台の治療についてお話したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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親知らずの抜歯は口腔外科か歯医者かどちらにかかったらいいですか?

2017年5月16日

こんにちは♪岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

前回は親知らずを抜いた方が良い場合と、抜かなくて良い場合の違いについてお話ししました。

 

当院での親知らずの抜歯は、当院の設備で安全に行える範囲で行っております。

技術的には、私は親知らずの抜歯は割と得意なのですが、きちんとした設備でいつも安全に行えることが医療だと考えています。

 

当院の設備で完全に安全性を担保できないと判断した親知らずの抜歯については、広島大学病院や徳山中央病院などの口腔外科に紹介を行い、抜歯後の消毒や抜糸は当院で行っております(ご希望の方のみ)。

 

今回は、大学病院口腔外科などにご紹介が必要な親知らずの抜歯について、お話していこうと思います。 

骨削除を伴う、横を向いて埋まった親知らずの抜き方

さて、下の写真をご覧ください。

いずれも、横を向いて埋まったまま、生えてくることはまず無い状態の親知らずです。

症例1 10代のAさんの親知らず

横向きにはえた親知らず

写真は全てご本人の同意を得て掲載しています。 

10代のAさんの親知らずです。

親知らずの根っこはまだ未完成です。

 

 親知らずの根っこの近くに、白い二重線が見えますね。

これは「下顎管(かがくかん)」と言いまして、歯や唇の神経や血管がまとめて入っている重要な管です。 

下顎管と親知らずの写真

 

下顎管(かがくかん)を赤でマークしました。

この神経と血管の束は抜歯時に傷つけないようにしないといけません。

 

黄色の矢印の幅が、歯肉をめくったときに歯が見える部分です。

ほぼ、骨に埋まっている感じですね。

黄色の矢印のスペースから、埋まっている親知らずをそのまま抜くのは不可能です。

 

親知らずの抜歯を行うためのスペースを示した写真

 手順としては、
歯肉をしっかりと広くめくってから、青色の部分の骨を削り取って、親知らずを取り出せる窓を広げます。

 

黄色の矢印が大きくなりましたね。

しかし、まだ親知らずを丸ごと取り出すことはできません。

 

点線の部分で、黄色の矢印の部分から取り出せる大きさにするために、骨に埋まった親知らずを切り分ける必要があります
(このやり方を分割抜歯(ぶんかつばっし)といいます)。

無事に親知らずを取り出せたら、中に抗生剤(必要に応じて止血剤も)を入れて、歯肉を縫います。

 

Aさんの親知らずはとりわけ深く、下顎管(かがくかん)と接している、または、非常に近い位置にあるので、分割抜歯が難しいケースになります。

 

下顎管の位置と、親知らずの位置をあらかじめ三次元的に確認する必要があると思われますので、事前のCT撮影は必須となるでしょう。

歯を抜くのに、どうしても骨の削除量も大きくなりますので、術後少し腫れやすいかもしれませんね。

症例2 Bさんの親知らず

横向きにはえた親知らずが隣の歯を虫歯にしてしまっている写真

こちらのBさんは、親知らず横を向いた状態で中途半端にお口の中に生えていて、親知らずの噛み合わせ面にも手前の歯の奥側の面にも、虫歯が出来てしまっています。

 

親知らずを抜いて、傷の治りを待ってから、
手前の歯の虫歯を治す方針となりました。

 

 

親知らずと下顎管を示した写真

赤の実線が下顎管(かがくかん)です。

親知らずの根っこから距離がありそうですね。

青の線の部分の骨を削除して、赤の点線の部分を切り分けると抜歯できそうです。

 

 当院では骨削除を伴う分割抜歯はほとんど行っておりません。

大学病院口腔外科等へ紹介を行っている抜歯

  • CTでの術前診断で、親知らずの位置と下顎管の位置を確認する必要がある場合
  • レントゲン上でも親知らずと下顎管の位置が近いと判断できる場合
  • 歯肉の切開が大きい、骨削除がある、など侵襲が大きい術式になると予想される場合

これらの場合は、CT検査や点滴などができて、不測の事態があっても全身管理が出来る医師が待機している環境での抜歯が好ましいと考えているからです。

最近は病院口腔外科の方も一般歯科との連携強化をしてくれていますから、
患者さまのご負担も少なくなっています。

つぼい歯科クリニックの病院口腔外科との連携の流れ(親知らずの抜歯の場合)

<広島大学病院に行く場合>

抜歯のご希望候補日を第3候補までスタッフにお伝えください。

当院より患者さまへお電話等でご連絡致します。

<お伝えする内容>

  • 決定した抜歯日
  • 抜歯日の次の日、当院で抜歯後消毒される場合は、ご予約時間をご相談

広島大学病院口腔外科で抜歯

つぼい歯科クリニックで抜歯部位の消毒(次の日または2日後)

つぼい歯科クリニックで抜糸(1週間後)

 

<広島大学病院口腔外科で親知らずの抜歯を行う、会社員の方のよくあるスケジュール>

金曜に広島大学病院口腔外科で抜歯

翌日土曜につぼい歯科クリニックにて消毒(約20分)

翌週土曜につぼい歯科クリニックにて抜糸(約20分)

<徳山中央病院口腔外科に行く場合>

徳山中央病院口腔外科に受診(予約なし)

抜歯の予約をしていただきます

抜歯日をお電話等で当院へご連絡いただき、次の日または2日後に消毒の予約時間を決定

徳山中央病院口腔外科で抜歯

つぼい歯科クリニックで抜歯部位を消毒(次の日または2日後)

つぼい歯科クリニックで抜糸(翌週)

 

いかがでしたか?

 

「この親知らずは抜いた方が良いですよ~」とクリニックで言われたことのある方の、ご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

親知らずを抜歯する?しない?

2017年5月13日

そもそもどうして親知らずを抜いた方が良いと言われることがあるの?

こんにちは、つぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

今日は「生えてこなければいいのに~…」と言われる歯No.1、親知らずに関するお話です。
親知らずは別名「智歯(ちし)」とも言い、18~24歳ころに生えてくる3番目の奥歯です。

原始人にはちゃんと親知らずが生えていたのをご存知ですか?

親知らずは、原始人のころはちゃんと生えそろっていた人が多かったことがわかっています。
しかし時代と共にちゃんと生えなかったり、横を向いて生えてきたり、そもそも最初から作られなかったりするようになりました。

なぜ時代とともにちゃんと生えなくなったのでしょうか?

顎の大きさと親知らず

原始人は硬い生の食べ物をガリガリと食べていたので、幅広のしっかりした顎をしていました。
顎がしっかりしていたので、親知らずが生えるスペースがちゃんとありました。

しかし、人間が加熱調理をするようになってから、1000年単位のゆっくりしたペースで人類の顎は退化しました。
その結果、顎が小さくなり、親知らずが並ぶスペースが足りなくなってきてしまったのです。

顎がほっそりしていると親知らずが生えるスペースが足りなくなる?

歯は、先に生えてくる歯の方が良い位置を占めてしまいます。
よって、顎がほっそりした方は、最後に生えてくる親知らずの生えるスペースが足りなくなってしまいます。
スペースが足りないと上手く生えてこなかったり、歯が横を向いてしまったりします。

親知らずが横を向いて生えていると、どうして良くないの?

下の写真は、親知らずが横を向いている写真です。

親知らずが横向きにはえている写真

写真はご本人の許可を得た上で掲載しています。

左端の親知らずが、生えるスペースが足りないために横を向いてしまっています。

この患者さんはまだ十代で、親知らずの根っこが完成していません。
根っこがどんどんできていっても、手前の歯に引っかかっていますから、生えてくることはありません。

 

では、こういった親知らずを置いておくと、どんなリスクがあるでしょうか。

①手前の歯に虫歯を作ってしまう

親知らずが横向きにはえて横の歯が虫歯になっている写真

写真はご本人の許可を得た上で掲載しています。

これは本当に残念なことです。

横を向いている親知らずと、その手前の歯の間はお手入れが非常に難しく、虫歯にしてしまう方がとても多くいらっしゃいます。

しかも、手前の歯の歯茎より下の部分に虫歯ができることが少なくありません。
その場合、痛みが出るまで虫歯があると本人が気づかないばかりか、治療しても予後が悪いこともあります。

②下顎の前歯の歯並びが悪くなってしまう

これも全ての方がというわけではありませんが、特に女性では珍しくありません。

「若い時は歯並び悪くなかったのよ~。歳をとったら、なんだか前歯がガタガタになっちゃってね…」と年配の方がおっしゃっているのを耳にしたことはありませんか?

歯は常に、顔の真ん中に動こうとする性質があります。
例え歯茎の中に埋まっている歯でも、その性質は消えません。
ゆっくりと親知らずが手前の歯を押すために、奥歯が少しづつ手前にズレて、前歯の歯並びを悪くしてしまうことがあります。

③矯正治療の後、歯並びを逆戻りさせてしまう

これも②と同じ理由によります。
せっかく時間と費用をかけて歯並びを治したのに、十数年後に後戻り…は悲しいですよね。
矯正治療をなさる方の場合は、あらかじめ親知らずを抜くことをおススメしております。

抜かなくても良い親知らずの条件は?

  • まっすぐ生えていて、手前の歯に悪さをしていない
  • お手入れができている
  • 矯正治療の予定が無い

この条件を満たしている時は、親知らずを抜かねばならない理由がありません。

虫歯や歯周病にならないように、お手入れを続けていきましょう。

やっぱりMI!~時には守るために抜かねばならないこともある~

痛くならないかぎり、できれば抜きたくないのに、
歯医者で「抜きましょう」と言われることが多い、親知らず。

逆に言うと、ご本人に自覚はないけれど、抜かねばならない状態であることが少なくない歯とも言えます。

「親知らず以外の他の歯や歯並びを守るため」に抜く必要がある親知らずを抜くのも、また一つのMI(ミニマル・インターベーション=侵襲を最小限に留める治療の取り組み)の一つと言えるでしょう。

ご自身のお口の中の親知らずが抜いた方が良い状態かどうかが分からない、という場合はお気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

  • 生えるスペースが足りないと親知らずは真っすぐ生えてくることができない。
  • 他の歯や歯並びを守るために、親知らずを抜いた方が良いことある。
  • 自分の親知らずが抜いた方が良いかどうか分からない場合はご相談を!

最後までお読みいただきありがとうございました。

不良補綴物(ふりょうほてつぶつ)ってな~に?

2017年5月1日

こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。
今日は古くなって悪くなった歯の被せ物についてのお話です。

皆さんは、歯科医院で「被せ(かぶせ)のラインと歯茎が合わなくなってますね」と言われたことはありませんか?

不良補綴物のせいで、歯ぐきが腫れている写真

写真は本人の許可をいただいた上で掲載しています。

この写真は、何年も前に治療した前歯の様子です。

歯茎のラインと被せ物のラインが一致しておらず、黒いラインが見えています。

この被せ物は保険の「硬質レジン前装冠(こうしつれじんぜんそうかん)」といい、金属の裏打ちの上に白いプラスチックで覆っているものです。

こちらの患者さんはとても丁寧に歯をお手入れされていらっしゃるので、歯茎は全体的に綺麗なピンク色ですが、不良補綴物のあたりだけ歯茎が少し腫れぼったく、赤黒くなっています。

歯茎と冠の境目の部分がへこんでいて、そこに汚れが溜まりやすくなった結果、合っていない冠の部分だけ歯茎が炎症を起こしています。

不良補綴物をやりかえた後の歯ぐきが引き締まっている写真

写真は本人の許可を得た上で掲載しています

2枚目の写真は、同じ患者さんに新しい被せ物を入れた後にとったものです。

被せ物と歯茎のラインが調和していて、歯茎も健康的なピンク色になり、キュッと引き締まってるのがお分かりになりますか?

(被せ物:セラミック焼き付けジルコニア冠)

どうして被せ物が合わなくなるの?

歯茎に炎症が起きて歯周病になれば歯茎が下がってしまいますし、歯茎が下がって冠と歯茎の間にできた帯状の隙間(歯の根が露出している状態)が虫歯になってしまう場合もあります。

歯の汚れやすく、お手入れが難しいところは全部で4つ

  • 噛み合わせの溝
  • 歯と歯の間
  • 歯と歯茎の境目
  • 歯と詰め物の境目

「被せ物と歯茎の境目」は、「歯と歯茎の境目」と「歯と詰め物の境目」の両方であるので、ただでさえお手入れが難しく虫歯や歯周病の原因となる歯垢が残りやすいのです。

 

被せ物・詰め物を入れたらその歯の虫歯治療は終わりですが、被せ物と歯と歯茎のメンテナンスの始まりでもあるのです。

詰め物の場合、噛み合わせの面が「合わなくなっている」ことも多い

次は、詰め物の場合を見てみましょう。

こちらの患者様は咬む(かむ)力の強い男性。
金属の古い詰め物は、2つとも歯と詰め物の境目に隙間ができてしまっています(黄色矢印)。

古い詰め物が合わなくなり隙間が虫歯になっている写真とやりかえた後の写真

写真は本人の許可を得て掲載しています。

この方は隙間から虫歯菌が入り込んで、詰め物の下に虫歯を作っていましたので、詰め物のやり替えになりました。

ご本人の希望により白い詰め物になっていますが、虫歯による詰め物のやり替えは保険でもできます。before 左:メタルインレーとFMC(フルメタルクラウン)、aftere 右:E-maxインレーとセラミック焼き付けジルコニア冠

やっぱりMI(ミニマル インターベーション)!歯を守る取り組みを始めましょう

以前、MIのお話をさせて頂きました。

なるべく削らない、抜かない治療を目指して①
なるべく削らない、抜かない治療を目指して②

MIとは、なるべく削らない、できるだけ歯を残すよう努力する治療であり、当院の理念の一つでもあります。

具体的には

  • なるべく削る量が少ない治療法を選ぶ
  • 初期虫歯が削って治さねばならない程の虫歯に進行しないよう管理する
  • そもそも虫歯を作らない
  • 一度治した歯をもう一度虫歯にしない

という考え方です。

定期的な歯科受診やご家庭でのフッ素の使用、長持ちする詰め物・被せ物を選ぶなど、出来る範囲での歯を守る取り組みを始めることをオススメします♪

まとめ

  • 不良補綴物(合わなくなった被せ物や詰め物)をそのままにしておくと、虫歯や歯周病になりやすくなる。
  • やっぱりMI!歯を守る取り組みをオススメします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

歯科と糖尿病、脳血管障害、要介護度は関係が深い!?あれこれ関わっているお口の病気

2017年1月10日

こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。
前回まで2回に渡って「MI=なるべく削らずに済む歯科治療」についてお話させていただきました。

 

究極のMI(ミニマルインターベンション できるだけ歯を残す治療)は予防歯科、そもそも虫歯を作らないようにすることが大事…ということで、定期的に歯科医院でプロケアを受けることをお勧めします。

※プロケアとはお家でのむし歯・歯周病対策のホームケアに対して、歯科医院で行うケアのことです。詳しくは別の機会にお話ししていこうと思います。※

MI(ミニマルインターベンション)そう・・・たとえお忙しい会社員さんでも、主婦の方でも!お子様からお年寄りまで、皆さんに歯科検診を受けて頂きたい、そして虫歯や歯周病で歯がなくならないようにしたい

 

皆さまが歯科検診を受けたくなるように、今日はちょっと怖~いお話をしていこうと思います。

「歯の定期健診を受ければ良かった」と歳をとってから後悔する人が多い日本 

PRESIDENT 2012年11月12月号に「リタイア前にやるべきだった……」後悔トップ20という興味深い記事が掲載されました。
55~74歳の男女1000人にアンケートを行い、人生の先輩方の「後悔していること」と教えて頂くという内容です。

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画像:http://president.jp/

健康部門で「歯の定期健診を受ければ良かった」が1位!

どうしてこんなに皆さん後悔していらっしゃるんでしょうか。

歯の定期健診を受ける習慣の有無で変わる、歯の本数

前回の記事で歯の定期健診の習慣がある人が多い国では歯を失う本数が少なく、日本のように歯の定期健診が普及していない国では歯を失う本数が多いというお話をしました。

特にスウェーデンは、キシリトールガムのCMなどでも出てくるので、何となく歯の予防に力を入れていそうなイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

スウェーデンも昔は日本と同じく虫歯や歯周病が多い国でしたが、1970年代に「セルフケアとプロフェッショナルケアを併用した方が歯科疾患を防げる」という研究がなされたあと、国家をあげて予防歯科に取り組みました

19歳までの歯科治療を無料にし、全国民が歯科定期健診を受けられる体制を整え、代わりに成人の歯科治療費をうんと高額にしました。結果、スウェーデン国民のほとんどが積極的に歯科定期健診を受け、予防歯科に取り組むようになり、80歳の平均の歯の本数が25本(日本は8.8本)という素晴らしい歯科先進国となったのです。

日本のリタイア世代の方の後悔「歯の定期健診を受ければ良かった」は、歯の本数が減ってしまってからの後悔と思われます

では、歯を失うとどんなことが起きるのでしょうか。

歯を失って噛めなくなるのは、要介護への入り口

東京都医師会連盟のサイトからの引用ですが、介護が必要になった主な原因は認知症と骨折・転倒で全体の25%を占めますが、その認知症、骨折・転倒ともに歯の数が減ったり、入れ歯を使っていなかったりするとリスクが増すことが示されています。

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画像は全てhttp://toshiren.or.tv/pdf/dmt_11.pdfより引用

 

つまり、咬めない(かめない)ことは要介護への入り口と言えるのです。

 

本日この日記を書いていたら、タイムリーな話題が。

「歯が全くない人」は、「歯が20本以上ある人」に比べて1.28倍、抑うつ状態になるリスクが高い

こちらもニュースになっていますね。
食べる楽しみが失われると、毎日の刺激も減りますね。

お家で実験していただきたいのですが、

①まず片方の側だけでご飯を食べてみてください。

次に
②普通にご飯を食べてみてください。

ごはんの味が全く違うはずです。

普通に食べると舌の上に食べ物を転がしながら食べるので味がよりわかりますが、片方の側だけで食べると舌に対して触れないので味が薄く感じます。

私もやってみましたが、甘みも塩味もすごく薄く感じました。
なので、片方で食べるだけでも食事が濃い味付けになって、高血圧になる方もいらっしゃるそうです。

また、口の中は手の次に神経の多い部位ですから、歯がなくなり、噛めなくなり、食べることを忘れると、認知症が悪化し、一日中意識がはっきりしない・・・なんてことになります。

そんな方に噛める入れ歯を入れただけで、噛んで飲み込む本能を思い出して、寝たきりの人が普通に生活できるまで戻ることもあるそうです。

入れ歯が入っただけでも、もちろん入れ歯も入れない人に比べると劇的に差がありますが、入れ歯と自前の歯でも全然違います。

部分入れ歯になっただけでも、『びっくりするほどご飯がおいしくなくなった』と仰る方も多いです。

 

メタボリックシンドロームと歯周病の深い関係

歯周病は、歯石によって起きる病気です。
参考 歯石って何?どうしてほっといてはいけないの?

特に糖尿病とは相互関係が強く、糖尿病が悪化すれば歯周病も悪化しやすく、また歯周病が悪化すると糖尿病も悪化するという関係にあります。
他にも心臓病の手術をした人や、心臓の弁膜などに障害がある人の場合、歯周病菌が原因で心内膜炎を起こすことがありますので、注意が必要です。

また、歯を失い十分に咬め(かめ)ないことから満腹感が得られず、食べ過ぎて肥満になったり、お肉や野菜が食べにくいことから炭水化物ばかりを食べて「痩せてないのに栄養失調(カロリーは取れているけど、ビタミン・ミネラル・たんぱく質が欠乏する高齢者の新型栄養失調)」になったりと、歯とメタボリックシンドロームは深い関係にあるのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

  • 歯の本数を維持することは、生涯おいしくごはんを食べられるだけでなく、糖尿病、認知症、骨折、心臓、脳血管、メタボリックシンドロームなどを悪化させないという意味でも大切。
  • 歯を失わないように予防するのが一番!

もし、すでに歯を何本か失ってしまっているならば、これ以上失わずに済むように治療とメンテナンスが必要です。しばらく歯科医院に受診していないな・・・という方は、歯科健診を受けることをお勧めいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

なるべく削らない、抜かない治療を目指して ②

2017年1月5日

岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

前回、接着技術の進歩とともに「MI=Minimal Intervention ミニマルインターベンション」つまり、「なるべく削らずに歯を残したい!」を実現する治療が進歩してきた、というお話をしました。

なるべく削らない、抜かない治療を目指して①

接着技術の進歩で「保持形態」とよばれる、詰め物が外れにくくなる形を余分に削ることは少なくなりました。(まったく必要なくなったわけではありません)。

しかし、それはMI:ミニマルインターベンションの「入り口」。

もっと根本的に削らずに済む方法について一緒に考えていきましょう。

その1 神経に近いところまで進行したむし歯でも、神経をなるべく残す治療を試みること

歯の神経は、刺激を受けると「二次象牙質(にじぞうげしつ)」と呼ばれる歯の質を作って、虫歯などの刺激の原因から逃げる性質があります。

人間がまだ野生動物だったころは、生の食べ物をガリガリがじって歯が「咬耗(こうもう:噛むことによって歯が摩耗してしまうこと)」することが珍しくありませんでした。

しかし、歯の神経が刺激を受けて歯の質を作って逃げることで、歯が咬耗により削れても、歯の神経がむき出しにならずに食事ができたのです。

この「刺激により神経を逃がす」ことは、薬品を用いて人工的に行うことができます。

詳しくは以前の記事をご覧ください。

神経に近いところまで進行してしまった虫歯 歯の神経を残す方法♪

神経を温存する、これも立派なMIです。

 その2 削る量を最小限にするための詰め物の材質を選ぶこと

 削る量を最小にするため材質を選ぶ上で考えないといけないことは、以下の2点になります。

  1. 強度が弱い材質の詰め物を使う場合
    ⇒詰め物が割れないように多めに削って詰め物に厚みをもたせなければならない
  2. 歯と比べて詰め物が硬すぎると、歯が割れやすくなる

以前の記事でもお話しましたが、

参考 保険の効く歯科治療と効かない歯科治療 その2

  • 見た目や費用を気にしない場合
  • 歯を傷つけない
  • むし歯が再発しにくい
  • 詰め物が割れるリスクのために必要以上に歯を削らなくて良い

という点では金が最も優れています。
ただ、金の欠点…保険が効かない、非常に目立つという側面もあります。

以下、他の素材の詰め物の特徴を上げていきます。

CR(コンポジットレジン)

  • 保険が効く
  • 症例を選びますが、あてはまる症例ならとても良い

金銀パラジウム合金

  • 保険が効く
  • 硬すぎて歯を傷つけてしまいやすい
  • 色も銀色で目立つ

e-MAX(セラミックの詰め物)

  • もっとも歯の色に近く非常に美しい
  • 強度が弱いために「詰め物が割れない厚みを得るために」多くを削る必要がある
  • 保険が効かない

ジルコニア

  • e-MAXほどではないが色は白くて美しい
  • 強度があるので多めに歯を削らずに済む
  • むし歯の再発を起こしにくい材料
  • 保険が効かない

それぞれ、一長一短の特徴があるので、これを選んでおけば間違いは無い!という全ての症例に最適な材料というのは存在しません。
ですから、見た目やむし歯再発のしやすさ、強度や費用などを考慮して、個別に患者さまご本人に選んでいただくのが良いと思います。

その3 初期むし歯はあえて削らず、食習慣・歯磨き習慣の改善とフッ素で修復させること

穴が開く前の、ごく初期の虫歯は実は削らずに治すことが可能です。

参考 削らなくても治る虫歯があるって本当?
削らずに治せる虫歯は削らない、これもMIの基本になります。

その4 そもそもむし歯にしないようにする=予防歯科こそが究極のMI!

 「うちの家系は虫歯が多くって・・・虫歯って遺伝するんですか?」

ときおり、診療室で患者さまから訊かれる質問です。
答えはNOです。

虫歯は生活習慣病であり、遺伝要因は非常にまれです。
虫歯になりやすい生活習慣、食習慣、歯磨き習慣の積み重ねで虫歯になってしまうんです。

自分なりに頑張って歯磨きをしているつもりでも、虫歯がすぐに出来てしまうなら、磨き方の癖や食習慣に問題があるのかもしれません。
もしくは、歯ぎしりや口呼吸など、良くない癖のために詰め物が痛んだり、虫歯になりやすくなっていたりする場合もあるでしょう。

定期的に歯科医院で詰め物が悪くなっている場所がないか、初期虫歯ができていないかチェックして、歯磨きの悪い癖や、磨き足りない場所があれば歯磨き指導を受ける、必要あればフッ素を塗り、歯石も取って歯周病も予防する・・・

これこそが、究極のMIと言えます。

実際、歯の定期健診の習慣がある人が90%もあるスウェーデンでは、80歳の歯の平均数が25本、定期健診に行く人が80%のアメリカでは80歳の歯の平均数が17本、定期健診に行く人が10%未満の日本では8.8本と、歯を失う数と定期健診の受診率には相関性があります

 

「でも、育児に仕事に忙しい中で、痛くもない歯のために時間を作るのは難しいなぁ~」

・・・よく、お気持ちはわかります。

↑のように思われた方のために、次回は「予防しなきゃ怖い!歯科疾患 ~糖尿病、脳血管障害、要介護度まで あれこれ関わっているお口の病気~」をお送りします。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

なるべく削らない、抜かない治療を目指して

2017年1月5日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 院長の坪井文です。

今日は当院の治療理念の一つでもあります「MI=Minimal Intervention ミニマルインターベンション」についてお話していこうと思います。
いきなり横文字が出てきましたが、要は「なるべく削らずに歯を残したい!」という考えのことです。

ミニマルインターベーションって何?

MIが登場する前の歯科治療

虫歯の穴がすでに開いてしまっている場合、まず、虫歯は取り除かねばなりません。そして開いた穴を埋めていきます。
昔は「接着技術(歯と詰め物を科学的にひっつける技術)」が未発達だったため、詰め物は機械的な凹凸にはまり込んでくっつける「合着(ごうちゃく)」という方法でつけるしかありませんでした。

合着は力が弱いので、詰め物が取れないように様々な工夫がなされました。
虫歯を取り除き終えた後に詰め物が取れにくいように「保持形態(とれにくい形)」を削っておく、などが代表例です。
これは釘を使わずに木をくっつける大工さんの技法ととても良く似ています。
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画像:http://ameblo.jp/ghostripon/entry-11953176433.html

接着技術の向上とともにMI時代が幕開けた

1977年、ついに歯科界に接着技術が日本のクラレ社から登場します。
初めて歯と詰め物が、科学的にひっつくようになったのです。

接着で詰め物が外れないなら保持形態を削らなくて良いのでは?と、この時の多くの歯医者さんが考えたのではないかと思います(ちなみに当時、私はまだ生まれておりません)。
虫歯になってしまった部分は仕方ないとしましても、虫歯じゃない部分でできれば削りたくないですからね。

しかし実際は、すぐには普及しませんでした。まだまだ接着の力が弱く、接着させるための作業も煩雑だったのです。

けれど接着技術の登場を機に、MI=なるべく削らなくて済む治療を目指して、世界中の研究者と歯科メーカーと歯科医師の努力の結果、接着技術はどんどん向上していきました。
いまでは保持形態は必要最小限、どうしても必要と思われる症例のみ、最小限にとどめる形で使わる程度になりました。

接着だけではMIは達成できない!

さて、接着技術の進歩により虫歯でない部分まで余分に削る必要は少なくなりました。
しかしそれではまだ不十分なのです。
まだ、削りすぎなのです。
もっともっと、削らずに済む方法があるのです。

それは・・・

  • 神経に近いところまで進行したむし歯でも、神経をなるべく残す治療を試みること
  • 削る量を最小限にするための詰め物の材質を選ぶこと
  • 初期むし歯はあえて削らず、食習慣・歯磨き習慣の改善とフッ素で修復させること
  • そもそもむし歯にしないようにする=予防歯科こそが究極のMI!

 

次回は、さらなるMIを進めるための4つのポイントについてお話いたします。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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