しみる~歯の痛みの原因と治療法について~
2019年3月30日
こんにちは。岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
突然ですが、冷たいお水がしみたりするということはありませんか?
寒い季節だと、症状が強い方では、息をするだけでしみるということもあるみたいです。
冬だけでなく、これからの時期は氷やアイスクリームを食べるとしみる、という方もいらっしゃるかもしれません。
今回は「歯がしみる」場合の原因や治療をテーマにお話ししていきます。
歯がしみる原因とは?
歯の中には神経が通っています。
しみている状態というのは、その神経まで刺激が伝わっているといるということです。
①象牙質の露出
歯は内側から、神経(歯髄)、象牙質、エナメル質でできています。
神経はもちろんですが、この象牙質も神経まで刺激を伝えてしまうんです。
歯が削れて象牙質が露出してくることもありますし、虫歯などによっても象牙質が露出してしまいます。
②虫歯
もちろん虫歯でしみることもあります。
虫歯が進行してくると冷たいものだけでなく、熱いものもしみるようになることがあります。
虫歯で歯が溶けていき、刺激が歯の神経に伝わります。
虫歯でしみている状態は、歯に穴があいていて、そこから刺激が神経に伝わっている可能性もあります。
虫歯で傷んだり、しみたりする状態というのは、ある程度進行した虫歯の可能性も高いです。
③歯周病
虫歯以外のケースでは、歯周病も歯がしみる原因になることがあります。
歯周病が進行していくと、歯のまわりの骨が減っていきます。
骨が下がっていくといったほうが状態を言い表しているかもしれません。
骨が減ると、歯のしみやすい部分が露出してくることになります。
歯の根っこにあたる部分(歯根と言います)は、刺激に敏感です。
かみ合わせなどの影響で骨が下がることもあります。
④くさび状欠損
歯と歯ぐきの境目あたりの歯の根元の部分が擦り減っていってしまうことがあります。
かみ合わせなどの力による作用や、歯ブラシで磨く力が強すぎたり、磨きすぎによっておこることもあります。
だんだん神経近くまで擦り減っていくので、しみてくることもあります。
歯がしみる時の治療法は?
歯がしみる原因に合わせた治療を行います。
- 虫歯や歯周病の治療を行う
- しみる部分にしみ止めを塗ったり、表面をコートして、刺激を伝わりにくくする
- 知覚過敏用の歯磨き粉を使う
知覚過敏用の歯みがき粉を使うコツ
コツとしては、しみる部分に多めに使うと良いです。
奥歯がしみるのに前歯から磨き始めていくと、肝心の奥歯を磨く時には、歯磨き粉が薄まった状態になってしまうのでもったいない使い方になってしまいます。
しみる部分から磨くといった工夫をするといいようです。
歯がしみる場合、原因が色々ありますので、
気になる歯がありましたら早めに検診に来ていただくのがベストかなと思います。
まとめ
いかがでしたか?
- 歯がしみる原因としては、象牙質の露出、虫歯、歯周病、くさび状欠損などがある
- 治療法は原因によって異なるが、原因疾患の治療やしみ止めを塗る、コーティングする、専用の歯みがき粉を使うなどがある
- 原因によって治療法が違うので、気になっている方は早めの受診をおススメします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。