歯科におけるレントゲンの話
2021年6月21日
こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
あなたは歯科医院に行って、「レントゲンを撮りましょう」と言われたことはありますか?
今日は、歯科におけるレントゲンについてお話していきます。
レントゲンとは、X線を用いた写真撮影のこと
そもそもレントゲンとは、X線を光源とした写真撮影といったものです。
X線は放射線の一種で、電磁波に分類されます。
波長の短い電磁波であり、紫外線よりも波長の短いものになります。
さらに波長が短くなるとγ線と呼ばれます。
X線よりも波長が長いものが紫外線、さらに長いものが可視光線。
さらに長いと赤外線といった感じです。
そのX線を使って行う写真撮影がレントゲン撮影となります。
通常のカメラと同様に、デジタルのものと、フィルムを用いたアナログのものがあります。
デジタルレントゲンの方が被ばく量が少ない
今では、レントゲン撮影もデジタル化されていることが多いです。
当院にも固定式3個とポータブル1個で、計4つのレントゲン撮影機がありますが、全てデジタルで運用しています。
デジタルレントゲンの最大の利点の一つに、被曝量が少ないということがあります。
アナログレントゲンと比べて、デジタルレントゲンの被曝量は1/2~1/10になります。
歯科のレントゲンの被爆量ってどの程度?
ちなみに、歯科のレントゲンの被爆量はもともとさほど大きくはありません。
歯科用の1~3本の歯を撮影するミニサイズのレントゲンの場合、放射線量は1~10μシーベルト程度とされています。
よくある例えなんですが、東京~ニューヨーク間を飛行機で往復移動すると200μシーベルトの被曝量があるとされます。
歯科のレントゲンの被爆量は大きくはありません。
しかし、被爆量は少なければ少ないほど良いです。
昔から治療上どうしても必要な場合や、診断上のメリットが大きい場合に限定して撮影されていました。
デジタル化によって、更に被爆量を少なくすることができたと言えます。
骨や歯の状態は、歯科レントゲンがないと分からないことが多い
レントゲン撮影の目的
- 歯と歯の間にあるむし歯を見つける
- 根っこの先の状態をみる
- 歯の周りの骨の状態をみる
肉眼では見えないものを可視光線ではなく、X線を用いて見るのがレントゲンの役割であり、診断上欠かせないものです。
レントゲン写真を定期的に撮ることにも意味があります。
規格的に撮影したレントゲン写真を比較することで、早期に変化に気づくことができます。
むし歯も、歯周病も生活習慣病です。日々の積み重ねで進行することもあり、定期的なチェックが必要です。
まとめ
いかがでしたか?
- 歯科レントゲンは、もとから被爆量は小さいですが、デジタル化により更に安全性が高くなりました。
- 診断上、必要最小限のレントゲン撮影が必要になることがあります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。