マウスピース型矯正に値段の差があるのはどうして?
2023年7月21日
こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニック
おとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
「マウスピース型矯正で、
値段に差があるのはどうして?」
という、よくある質問に今日はお答えしようと思います。
1)マウスピース製作会社が違うから
マウスピース型矯正は、シェア1位のインビザラインの他に
キレイライン、クリアコネクト、ASOアライナー、
他にもかなり多数の会社が存在します。
最もシェアが高く、治療精度が高いと評価されている
インビザラインを採用する医院が多いです。
このあたりは、前回の記事をご参照くださいね。
マウスピース矯正にもいろいろある!?~インビザラインとそれ以外の違いとは?~
インビザライン以外の会社は価格競争していますが
インビザラインを提供するAlign社は
私が知る限り、値下げしたことは
無いのではないか、というか、
なんやかんやずっと値上げしている印象です(笑)
なので、製造メーカーごとに、
費用差が発生してしまいます。
2)インビザラインシリーズの中にも、種類があるから
シェア1位のインビザラインの中にも、
条件によって費用が変わってきてしまいます。
具体的には
A)大臼歯を動かすかどうか
B)乳歯があるかどうか
C)追加アライナーの回数と期間
がポイントになります。
A)大臼歯を動かすかどうか
→動かすのがインビザライン
動かさないのがインビザラインGO
インビザラインは、奥歯を動かすことで
幅広い症例に対応できます。
インビザラインGoは、
より軽度の歯列矯正向きで、
特に前歯のガタガタを取ることに向いています。
「前歯をひっこめるのがインビザライン
前歯のガタガタを取るのがインビザラインGo」
というと、イメージしやすいでしょうか?
上の前歯が出っ歯になっているのが
気になる、というケースはインビザラインで
1本だけ反対に噛んでいるとか、
歯並びからはみ出ているのを
綺麗に並べたい、というのがインビザラインGoです。
奥歯を噛ませるように動かすのがインビザラインで
奥歯は動かさないのがインビザラインGoです。
大きな歯並びのガタガタを
取れるのがインビザラインで
奥歯以外の20本の歯を動かす範囲で
ガタガタを取るのがインビザラインGoです。
要するに、インビザラインGoは
軽症向きの治療なんです。
重度・中等度の歯並びを無理やり
インビザラインGoで治そうとすると
かえって出っ歯になってしまいますから
「インビザラインGoで対応できる範囲」の
症例が対象になります。
歯並びのガタガタが大きかったり
奥歯を動かすとなると、
アライナーの枚数は倍以上必要になります。
ですので、インビザラインGoの費用を
インビザラインの半分にしている医院が
多いのではないかと思います。
B)乳歯があるかどうか
→乳歯がある時期にするのが
インビザラインファースト
インビザラインファーストは、
乳歯の時期に行うインビザラインです。
乳歯の時期は、歯が動くのも早く
短期で治療ができるのが特徴です。
ただ、デメリットもあります。
①歯が生え変わると装置の作り直しになることが多い
成人のマウスピース型矯正と異なり
乳歯は生え変わってしまいますから
たびたび装置の作り直しになることがあります。
追加料金は発生しませんが、
来院し資料を取り直し、装置を発注し
届くのを待ち…という煩わしさがあります。
②後から生えてくる12歳臼歯が、
横を向いて生えてくることがある。
その際の追加治療がインビザラインファーストの
保証範囲に含まれないケースがある。
6歳臼歯までを綺麗に並べた結果、
6歳臼歯が少し後ろのスペースに
移動してしまって、
後から12歳臼歯が生えるスペースが
足りなくなってしまうケースです。
これはマウスピース型矯正に限らず
小児矯正でそれほど珍しいことではないのですが、
問題はインビザラインファーストの
保証期間が1年半しかないということです。
例えば11歳で治療して、12歳の時に
12歳臼歯が横向きに生えてきたとして
12歳臼歯を動かすことができるほど
生えてくるのを待っていたら
無料保証の期間が終わっていた
(追加費用が必要)というケースがあります。
また、デメリットではないのですが
③小児矯正はもともと見た目が悪くないし
歯磨きも難しくない
成人のワイヤー矯正と異なり、
小児矯正の装置はもともとあまり見えませんし
歯磨きも成人のワイヤー矯正のように
難易度が高くありません。
あえてマウスピース型矯正を選ぶ意味が
薄いのです。
当院は、こういう事情から
乳歯が残っている時期は従来型の
小児矯正をおススメすることが多いです。
C)追加アライナーの回数と期間
→保証期間はインビザライン5年、
インビザラインGo2年、
インビザラインファースト1年半
通常、歯並び治療に必要な期間は
インビザライン:10か月~2年
インビザラインGo:3~10か月
インビザラインファースト:6カ月前後
です。
ただし、インビザラインファーストだけは
歯の生え変わり状況に左右されるので
始める時期によって差が出やすいです。
インビザラインファースト以外は
保証期間内に終わらないということは
通常無いのですが
・始めてみたものの、自己都合で中断してしまった
・後戻り防止装置をサボっていたら後戻りしてしまった
などのケースの時、保証期間内でしたら
無料か低料金で追加治療・やり直し治療を
受けることができる医院が多いです。
ちなみに当院では保証期間内の追加費用は頂いていません。
医院さんによっては、明らかなサボりの場合は、
5万円程度の追加費用を請求しているところも多いです。
Align社もどんどん値上げしてくるので、
追加アライナーの回数によっては仕方ないのかなとも思います。
まとめ
・インビザライン、インビザラインGoの違いは、奥歯を動かすかどうかです。
・出っ歯をひっこめたい場合はインビザラインになります。
・インビザライン、インビザラインGo、インビザラインファーストで費用が異なります。
ご自身がどのマウスピース型矯正が最適か
良く分からない…という場合は、
お気軽に無料矯正相談会にお越しください。(要予約)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。