5歳6ヶ月ぐらいの子どもの口臭の話
2018年4月1日
こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。
最近保護者の方からよく受けるご質問の中に、お子さんの口臭が気になるというのがあります。
卒業式や入学式など、別れと出会いのシーズンでもありますし、皆さん気にされておられますね。
診療室では、4歳から6歳ぐらいのお子さんで、急に口臭が気になりだしたというご相談や、思春期のお子さんに関してご相談を受けることがあります。
子どもだけに限りませんが、口臭の原因には下に挙げられるようなものが考えられます。
口臭の原因
1) 虫歯、歯周病
〇むし歯
虫歯があると、そこに食物のかす等が残って口臭の原因になることがあります。
特に、虫歯が大きく化膿している場合は、化膿部位から強い臭いが出ることがあります。
まずは歯科医院でしっかり虫歯を治療することが第一です。
〇歯周病
大人の口臭の最も大きな原因は歯周病です。
しかし子どもは大人とは口の状況や性質が異なり、ひどい歯周疾患になることはまずありません。
2) 体調からくるもの
口臭の原因として、胃などの消化器官の調子が悪い場合があります。
また、扁桃腺炎が原因となり、膿栓(匂い玉)と呼ばれる細菌の塊ができる場合があります。
副鼻腔炎についても口臭の原因になりえます。
上記の可能性が高い場合、歯科ではなく医科(耳鼻科、小児科など)にご相談ください。
3) 歯磨き不足+口呼吸や口腔乾燥に伴うもの
歯磨きが不足し、大量に古い歯垢(プラーク)が付着してくると、それ自体が細菌の塊ですので、臭いを発する場合があります。
また鼻が悪く、口で呼吸していると、口腔内が乾燥してプラーク自体が付着しやすく、量も増えていきます。
朝に口臭がひどくなる場合、歯磨き不足+口腔乾燥パターンが多いようです。
これは、夜間睡眠時に唾液の分泌量が減るため、菌やプラークが夜間にさらに増えることが原因と考えられます。
4)間違った対策によるもの
洗口剤などを用い、歯磨きついでに舌みがきをすると口臭対策に効果的な場合がありますが、あまりにやりすぎるとお口に傷をつけてしまったり、唾液量が減ってしまいかえって臭いが強くなる場合もあります。
口臭に関して悩みをお持ちの方は多く、ご本人だけでなくご家族が気にされてお子さまを連れてこられるケースも多いです。
つぼい歯科クリニックでは、ブレスチェッカーなどの機器を導入して、客観性を持った診断や説明を行います。
お気軽にお問い合わせください。
まとめ
いかがでしたか?
- 口臭は、4歳から6歳ぐらいのお子さんで急に気になりだす場合と、思春期で気になりだす場合があります。
- 口臭の原因には虫歯・歯周病の場合、体調からくるものの場合、歯磨き不足+口腔乾燥を伴うものがあります。
それぞれによって対策が異なります。 - 臭いというのは微妙なもので、他人から言われた場合、思春期などではお子さまがかなり気にする場合があります。
そのため、本人が傷つかないようにアプローチをしていく必要があります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。