3歳ぐらいの子どもとフッ素とキシリトールについて
2018年1月18日
こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。
つぼい歯科ではよく定期健診をおすすめしておりますが、2歳から3歳ぐらいではよく歯磨きやフッ素についても質問を受けます。
また、最近はキシリトールの摂取の仕方について質問を受けることがあります。
(つぼい歯科でも昨年のクリスマスイベントでは、キシリトール入りのグミをクリスマスプレゼントにしました。)
今回はフッ素やキシリトールについて、保護者の方のよくある質問にお答えしていきたいと思います。
低年齢児の虫歯予防について
小児歯科学会などの報告によりますと、低年齢児の虫歯予防については、甘みの摂取量の制限、フッ素塗布、シーラント(歯の溝の予防的な処置)が有効とされています。
歯磨きについては、完全に有効性を求めるのであれば、歯科医院で20分ぐらいかけてプロフェッショナルな研磨(PMTC)が必要なようです。
また逆に、甘いものをそんなに摂取してない場合は、お子さんは唾液が多いので、朝晩の一日2回の歯磨きができればなんとかなります。
子どもが歯みがきを嫌がる場合は
小さなお子さんが歯磨きを嫌がる場合は、その原因を考えてみましょう。
歯磨きを嫌がる原因には「痛い」「怖い」「眠い」があります。
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ただこれは、服を着るとか、排せつの時などでもあり得ることです。
このような「習慣化」を目指す場面では、子供が保護者の求めに従う状況を作ることが重要です。
お子さんのちいさなお口に手や歯ブラシをいれる、それはたしかに最初は怖く感じるものですが、親御さんの「怖い」と言う感情はお子さんにも伝わってしまいます。
こういった親御さんの感情やちょっとした事が原因で嫌がられてしまう、ということがよくあります。
慣れればなんてことのない、ちょっとしたコツもありますので、お気軽に聞いてくださいね。
つぼい歯科ではフッ素塗布と共に、年齢にあわせた仕上げ磨きのコツを伝授させていただいております!
フッ素について
フッ素はご存知の方も増えてきましたが、自然界の成分の一つです。
歯のカルシウムが酸などで一部抜けてしまった後に、フッ素が適量入ることにより、歯を強くすることができます。
歯磨き粉に入っているフッ素について
フッ素は近年、歯磨き成分にも多く含まれています。
最近の歯磨き粉の使用説明書には、歯磨き後の含嗽(すすぎ)はごく少量と記載されています。
おちょこ1杯、最近認められたフッ素多めの歯磨き粉ではさらに減って大匙1杯程度の水が良いと書いてあるものがあります。
すすぎ過ぎていませんか?
キシリトールのタブレットについて
また、最近のキシリトールのタブレットには歯磨き後にもおすすめしているものがあるようです。
キシリトールの効果は、専門的には「無益回路」と言いい、砂糖に似ているために虫歯菌が間違って取り込むため、虫歯の原因である「酸」を作らないことにあります。
さらに食後にタブレット等を食べる事により、唾液の作用を正常に戻し、口の中のphを元に戻す効果が大きいようです。
従って食べる量や回数よりも、食べている時間(タイミング)が大切になります。
食後・おやつなど食事をした後に摂取する(食べる)事が望ましいのです。
ですから、キシリトールのタブレットやグミ、ガムなどは、甘いおやつ後にたべるのが、一番有効なようです。
寝る前に使用しても問題はありませんが、お子さんの場合は、歯磨き後は飲食はしないという生活習慣の方が好ましいでしょう。
このように最近は様々なものがメディアなどで勧められています。
今後も歯科的な解説を心がけていきますので、ご興味のある点などございましたら、お気軽にお問い合わせくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
- 小さなお子さんの場合、歯磨きも重要ですが、食生活習慣の方がもっと大事。
- お子さんが歯磨きを嫌がる場合は、原因を考えてみましょう。
- 最近のフッ素入り歯磨き粉では、あまりうがい(すすぎ)は推奨されておらず、ごく少量で十分となっています。
- キシリトールは量よりも食べるタイミングが重要で、食後(特におやつ後)が好ましいでしょう。就寝前はおススメできません。
歯磨きと共に歯に良いものを使って健康的にすごしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。