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プラークってなんだろう?~歯磨き粉や歯ブラシのCMでおなじみの、あの言葉~

2021年1月24日

こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

みなさん、プラークと言う言葉を聞いたことはありませんか?

歯ブラシや歯磨き粉のテレビCMで、良く聞きますよね。
プラークは別名、歯垢ともいいます。

プラーク=細菌と、細菌の分泌物と、細菌の死骸で出来たネバネバ

プラークとは歯の表面に付着している細菌の寄り集まりのようなものです。

色的には白や乳白色といった感じでしょうか、古くなってくると黄色やオレンジっぽくなってきます。

プラーク(歯垢)はバイオフィルムの1種です。

またカタカナ語が出てきましたね。

バイオフォルムも、テレビCMで聞く言葉です。主にパイプ除菌などの商品のCMで耳にするはずです。

バイオフィルム=微生物と微生物の分泌物などで作られた膜

プラークの他には、排水溝などのぬめりなどもこれにあたります。

バイオフィルムは、漂白剤でも使わない限り、物理的に磨き落とすしかない!

「歯磨きが面倒だから、マウスウォッシュだけで綺麗になったら良いのに」
「最近、細かいものが見えにくいから、磨き残しを溶かして落としてくれるお薬があれば良いのに」

と、思ったことはありませんか?

ハイプや排水溝は塩素系の漂白剤で綺麗になりますが、口の中にそんな劇薬を使うわけにはいきません。

酸素系漂白剤としても用いられるオキシドールで、排水溝のぬめりが取れないように、弱い薬剤のみでプラークを完全に溶かすことはできません。

どうしても、物理的に磨き落とす必要があるのです。

バイオフィルムって、なんでそんなに落としにくいの?

細菌が集まって菌体外多糖というネバネバした分泌物で周りを固めたものがバイオフィルムです。
このネバネバがバリアとして働いて、抗生物質や免疫細胞による貪食(細菌を免疫細胞が殺す働き)から細菌を守ります。

お口の中では、虫歯原因菌のミュータンス連鎖球菌が出す菌体外多糖(ムタン=グルカン)がプラークを歯にしっかりと引っ付ける作用をしています。

ちなみに「ミュータンスレンサ球菌」という名前は、ムタンを産生する細菌ということからきている説があります(*他の説もあります)。

参考:外部サイト(日本細菌学会)
http://jsbac.org/youkoso/mutansStreptococci.html

虫歯菌と歯周病菌

ミュータンス菌は砂糖(ショ糖)を原料としてムタンを産生します。これによって他の口腔内細菌とともにプラークとして成熟して行きます。

プラークは細菌の寄り集まりと書きましたが、プラーク1mg中には1~2億もの細菌が存在しているようです。

種類としても600種類ほどの細菌が寄り集まっています。

歯の表面にいる筋の多くは「酸素が好き」な好気性菌と言われる菌です。

しかし、成熟したプラークの中には酸素は届きませんから、分厚いプラークの奥の方には、「酸素が嫌い」な嫌気性菌が増えていきます。

口の中の代表的な嫌気性菌に、歯周病菌もいます。

プラークが古くなる=長いこと落とせずにいるプラークが出来ると、歯周病菌が増えていってしまうんです。

プラークは、むし歯、歯周病のどちらにも関係しています。

先ほどにも書いたのですが、プラークには防御力が備わっています。
しかも時間がたつほど歯にしっかりとこびりついていきます。
うがい程度では除去できませんから、歯みがきで落とすしかありません。

さらに長い間歯面にプラークが存在していると、唾液に含まれるカルシウムなどによって石灰化してしまいます。
これが歯石と呼ばれるもので、灰白色や黒褐色の石灰化物です。
この歯石も、歯周病を引き起こす毒素を出して、歯周病を悪化させていきます。

歯石はさらに除去が困難となるため、歯科医院での歯石取りは定期的に行う必要があるということになりますね。

完全に溶かすことは出来ないのに、マウスウォッシュは何のために使うの?

マウスウォッシュには、大まかに分けて以下の4種類があります。

  1. 口腔の保湿を目的としたもの(バイオティーンなど)…口腔乾燥症の方向け
  2. プラークを落とした上で、歯ぐきの炎症を抑えることを目的としたもの(コンクール、リステリンなど)…歯周病の方向け
  3. プラークを落とした上で、フッ素による再石灰化を目的としたもの(ミラノールなど)…歯周病の心配の少ないお子様向け
  4. タンパク分解作用、消毒作用によりプラークの表面の菌を殺したり、プラークが溶けやすい状態にする目的のもの(POICウォーターなど)…プラークそのものを攻撃するタイプなので、歯周病・虫歯予防両用です。ただし、口腔乾燥症の方には向きません。

プラークを完全に溶かすことはできないけれど、たんぱく質を分解することで取れやすくするウガイ薬はあります。
ご興味のある方は、お気軽にお尋ねください。

インプラント術後の方、矯正装置が口の中に入っていて磨きにくい方、歯並びのガタガタのため磨きにくいところがある方には、特におススメです。

まとめ

  • プラークが硬い歯石になる前に歯磨きで出来るだけ落としましょう。
  • 磨き残しがどうしても歯石になってしまうので、定期的に歯科医院で取り除く必要があります。
  • ウガイ薬だけでプラークを取り除くことはできませんが、取れやすくするものはあります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

口の中が汚れていると、熱を出しやすくなってしまう!?「誤嚥性肺炎」のおはなし

2020年8月9日

こんにちは!つぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
突然ですが、お口の中に少し唾液を溜めて、上を向いてみてください。

むせた方…それは「誤嚥」です!

誤嚥って何?

食べ物や飲み物でむせた経験は、あなたにもきっとあると思います。

人間の喉は、途中で食道(食べ物や飲み物を胃に送る道)と気道(空気を肺に送る道)に枝分かれしています。
喉頭蓋という、可動式のフタのような器官が「食べ物が食道に行くように、気道をふさぐ」ために、気管に食べ物や飲み物が行かないのです。

「むせる」とは、食道ではなく気道の方に、食べ物や飲み物が入ってしまったときに、気道から食道にむけて追い出そうとして起こる反応です。

「むせる」ことが出来るので、気管や肺に異物が入り込まないで済むんですね。

では、「むせる」ことが出来ないと、どうなるでしょうか?

気道に異物が入っても、「むせる」ことが上手にできなければ、肺炎になってしまう

高齢者になると、喉の筋力が低下して上手にむせることが出来なくなってしまう方も少なくありません。

肺炎は、高齢者ほど多く、さらに重大な結果を引き起こしてしまいます。

高齢者の肺炎のうち1/3程度が誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)と言われていますから、ご高齢の方にとってはとても身近な病気です。

人間が2足歩行に進化したために「誤嚥(ごえん)」するようになった

「そもそも、どうして食道と気道が合流しているの?」
「ほかの動物がむせているところ、そういえば見たことない…」

そうなんです。

誤嚥は人間が2足歩行となった弊害といえます。

2足歩行によって食べ物と、呼気が同じ所を通るように変化してしまった結果、人間の喉はとても複雑な作りになってしまっているのです。

自分でもできる「誤嚥性肺炎」予防法!

誤嚥(ごえん)により、口腔内細菌などが肺に入ることで起こる肺炎を、誤嚥性肺炎といいます。
歯垢(しこう、プラーク)の中には、大量の細菌が棲息していて、唾や食べ物・飲み物などを誤嚥することで、口腔内の細菌が肺に運ばれてしまうのです。

自分でも出来る「誤嚥性肺炎予防」というと、やはり口腔内の細菌数を減らすことが一番ではないでしょうか。

歯周病なども、口腔内の細菌感染です。

歯を残すことは、もちろんとても大事なのですが(80歳で20本以上の歯が残っている人の、要介護度は低いことがわかっています。
歯を減らさずにおくことは、健康寿命を伸ばすためにも、とても重要です!)

参考リンク:歯科と糖尿病、脳血管障害、要介護度は関係が深い!?あれこれ関わっているお口の病気

 

一方で、歯が多く残っているということは、しっかりとしたケアをしないと、汚れやすい環境を作りやすいと言うことでもあります。

1)誤嚥性肺炎予防は、歯磨きが基本です!

歯磨きの方法、苦手な部分に対する対処方法などを、歯科医院においてレクチャーを受けてみる、というのもおススメです。

歯磨きは子どもの頃からやっていますから、簡単に思っている人は多いのではないでしょうか?
では、あなたのまわりに「虫歯も歯周病も、1本もない!経験したこともない!」という方はおられるでしょうか?

おそらく、めったに居ないはずなのです。

統計上、日本人の8割以上の方が歯肉炎・歯周病を持っていることが分かっています。虫歯を経験した人も入れると、ほぼ100%に近くなると思います。

これらの病気にならないための歯磨きは、大人にとっても、とても難しいのです。

2)細菌数を減らす消毒成分を持つうがい薬もおススメです。

当院では、POICウォーターという次亜塩素酸水や、ネオステリングリーンというベンゼトニウム塩化物製剤のうがい薬を、よく使っていただいております。

3)管理の不十分な入れ歯も、誤嚥性肺炎のリスクとなります。

入れ歯の表面にも、細菌がカビはたくさん繁殖します。
適切なケア、手入れが必要です。

義歯ブラシでの洗浄と、義歯洗浄剤での消毒など、ちゃんとしたお手入れ方法があります。
もし、不安がある方はお気軽にご質問くださいね。

自分で出来ない場合は、プロ(歯科衛生士)に頼む!

介護が必要な方など、自力でのお手入れや、ご家族によるお手入れが難しい場合は歯科医師・歯科衛生士による訪問歯科診療をご利用いただくと良いでしょう。

口腔ケアのあるなしで、誤嚥性肺炎のリスクに違いがあるようです。

お口の中の専門家として、お手伝いできることもあると思いますので、気軽にご相談くださいね。

まとめ

  • ご高齢の方の場合、口の中が汚れていると誤嚥性肺炎になりやすいです。
  • 口腔ケアにより、誤嚥性肺炎のリスクを下げることができます。
  • 歯磨き、うがい薬、入れ歯のケアなどが、口腔内の細菌数を減らすのに有効です。
  • 自力での口腔ケアが難しい場合は、訪問歯科診療をご利用いただくのも良いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

お子さんの歯並びと8020(ハチマルニイマル)

2020年7月22日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。
新型コロナウイルスの流行期、マスクをする時間が増えた方が多いのではないでしょうか?

マスクをしていると、口呼吸になりやすい

「マスクをすると口呼吸になりやすい」とよく言われています。
子どもの頃からこんなに長期間、マスクをする羽目になってしまった今のお子さん達が心配です。

顎や頭の骨が成長している最中の子どもが、口呼吸の癖をつけてしまうと、鼻(正確に言えば「副鼻腔」という、鼻と連結した空洞です)が十分に発達しません。
そのため、上顎が横に成長することができなくなり、
その結果、歯が前にあふれてしまう…。

つまり出っ歯さんになりやすくなってしまうのです。

歯並びが悪いと何が起こるのか、矯正のタイミングなどの質問にお答えします!

1)年をとった時に、自分の歯を残せない歯並びとは?

みなさんは8020(ハチマルニイマル)という標語はご存じですか?

「80歳で20本の歯を残しましょう!」という意味の言葉です。

なぜ80歳の時に20本歯が残っているのが良いのか?
80歳で20本の歯が残っている人は、そうでない人と比べて、要介護度が低く、高齢でも自活できる人の割合が高いと言われています。

東北大学の研究で、80歳で歯が20本以上ある人と0本の人を比較すると、寿命だけでなく、健康寿命を比較しても、男性で92日、女性で70日の差が出ました。
健康寿命というのは、寝たきりなどにならずに、自分の力で日常制限を受けずに生活できる寿命です。

また、20本歯が残っていれば、たいていのものを食べることができると言われています。

8020を達成しにくい歯並び

8020を達成しにくい歯並びの人がいることがわかっています。

反対咬合・開咬

2000年の東京文京区と千葉市の結果ですが、
反対咬合(はんたいこうごう:受け口)と開咬(かいこう:前歯が咬んでいない咬み合わせ)の人の8020達成率は驚異的に低く、ほぼ0%です。

反対咬合

 

開咬

共通しているのは、
奥歯で、すべての咬合力をほぼ支える咬み合わせであるという事です。

奥歯が抜けると徐々に前に…という負のスパイラルを生じやすいのです。

叢生

次点で問題のある咬み合わせは、
いわゆる叢生(そうせい:ガタガタの歯並び)です。

叢生は虫歯リスクの高さと関係があるようですが、個人差も大きい印象です。

叢生

2)お口ポカンを防ぎたい!噛み合わせを鍛える時期とは?

お口ポカンはなぜ悪い?

近年、お口がよく開いているお子さんが増えています。
お口がポカンと開きっぱなしになっていても、口呼吸になってしまいます。
また、歯並びが崩れてしまいます。
「お口ポカン」も、防ぎたい「悪い口の癖」と言えます。

前回の小児歯科学会学術大会でも、そのような報告が多くされています。

お口ポカンの原因は口輪筋の発達不全

お口周りの筋(口輪筋:こうりんきん)の強さが、その能力に大きく関係していると言われています。

研究によると、
口輪筋の強さは、3歳児では3ニュートン(N)、6歳児で6N、11歳で8Nまで上がりますが、12歳では8.5Nで、それ以降はあまり伸びていかないことが報告されています。

つまりは口輪筋の発達は、3歳から6歳が最も旺盛で、11歳ぐらいでその成長は落ち着いてしまうということです。その成長のピークに合わしてトレーニングするのが最も効率的と言われています。

口輪筋を鍛えてお口ポカンを改善する

お口ポカンを防ぐトレーニングについては、過去の記事をご覧くださいね。

あいうべ体操

3)子供時代に口腔機能の能力をしっかり高めて、高齢になっても機能低下しにくい口をつくっておく

 口腔機能は乳幼児期で一気に発達し、成人期では変化が少なく、高齢期で低下します。

よって、まずすべきことは、
小児期(3歳~6歳、遅くとも11歳)ぐらいまでに口腔機能をできるだけ鍛え、ピークを上げることです。

将来的に問題が出やすい咬み合わせ(反対咬合、開咬、叢生)の治療も、そのころまでに治しておくことが、正常な発達の上で重要です。

高齢期で機能を落とさないやり方はいくつかありますが、最も大事なことは、歯と筋肉をなくさない、これに尽きます。

できるだけピークを上げて、成人期~高齢期ではメンテナンスを行い、機能を落とさないようにしていきましょう。

まとめ

  • 口腔機能を保つためには、まず発達時期に適切に機能を発達させることと、そのピークを落とさないことが重要です。
  • お子さんの口の機能の発達は、3歳から6歳までが最も旺盛で、11歳ぐらいまでは成長がみられますが、そこからは変化が少なくなります。
  • 8020を達成しにくい咬み合わせは、奥歯で多くの負担をかけている開咬と反対咬合です。可能であれば11歳ぐらいまでに治療を行いましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

原点にもどって歯磨きの話

2020年2月27日

 こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。
本年度最初のブログ記事なので、原点に立ち返って歯磨きや歯垢染色液について説明していきたいと思います。

1)歯磨きをする前に

「歯磨き、完璧です!」という方は少ないと思います。
習得するのはなかなか難しいですね。

そもそもプラーク(歯垢)は、食べ残しというわけではなく、口腔内の虫歯の原因菌を含む常在菌が、食べ物(特に糖分)を分解・代謝して歯の表面に作った菌と代謝物のかたまりです。

想像してみてください。
甘いものを食べると、古いプラークの上に新しいプラークが雪だるま式に増えていくイメージです。
表面と内側の古いプラークは酸性度などの性質も異なり、古いプラークの下では虫歯がおきています。


ですので、基本的にはまず「質の悪い虫歯になるプラークを増やさない!」というのが最初の戦略となります。
具体的には、糖分の摂取量を減らす、これが大前提です。

実際3歳までは、「虫歯の原因は歯磨きよりも食生活習慣の影響が大きい」という調査結果がいくつも出ています。

2)歯ブラシを選ぶ前に

歯磨きというのは結局のところ、質の悪い古いプラークを取り除くことに尽きます。

「小さめの歯ブラシで丁寧に時間をかけて」、と、我々歯科医師は患者さんにお伝えしますが、きちんとできる人は少ないです。

最近特に思うのは、口頭での説明だけでは、プラークの付きやすい位置はわかりづらく、こちらの危機感はなかなか伝わらないなあ、ということです(特にお子さん)。

ですので、最近は家庭でも歯垢染色液の使用をおすすめしています。
歯垢染色液は食紅等の染色液を溶かしただけの単純なものですが、液体歯みがき剤と歯垢染色液が一体化したものが特におすすめです。歯科医院で使用する歯垢染色剤より染まった色は薄めなのですが、その分、お母さんの洗面台のお掃除が楽です。
もし、うがいの後で赤い色があちこちに飛び散っても、濡れた布やティッシュでサッと一拭きするだけで色が落ちます。
受診時に染色液で染めてから歯磨きしてもらうと、お子さんでもすぐに汚れが取り除けます。見える化は大事ですね。

3)歯磨き粉を選ぶ前に

昭和の頃の歯磨きは、粉(研磨剤)を多くして歯垢を取り除く効率を上げようという戦略が小児でもとられていました。
しかし現在は、薬効成分を多く含む、粉を含まないゲルのものにほとんど変わっています。
薬効成分の代表的なものがフッ素です。


ブラッシング後、一定時間、一定濃度以上のフッ素をお口の中に残しておくことがポイントです。
ですので、仕上げのうがいはほとんどしなくてよいです。
フッ素の濃度が有効性に関連しますが、ブラッシング時に通常量使う場合、400ppm未満は虫歯予防効果が期待できないというデータがあります。
最近の商品は500ppm~1450ppmの範囲となっており、年齢が上がるにしたがって濃度も高い製品をお勧めしています。

最近、乳酸菌入りの歯磨き剤も出ていますが、虫歯があったり、なりかけている状態でに対しての効果は不十分です。

たしかに乳酸菌を使うことで、虫歯の原因となるミュータンス菌が歯に定着するのを防ぐ効果はあります。
しかし、そもそも、再定着を防ことができるのは、虫歯を作る部位である溝や小窩、歯と歯の間の隣接面からミュータンス菌を完全に取り除けた場合にのみという報告があります。

乳酸菌を虫歯にならないくらい効率よく歯に定着させるためには、歯科医院で使っている器具レベルで細かいところの除菌が必要そうです。(まあ、そこまでしたらそもそも虫歯にならないかも。。)
あまり現実的ではないかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたか?

  • 歯磨きを頑張る前に、まず食生活習慣を見直しましょう。
  • 歯磨きの前に、まず取り除くべき歯垢の確認、磨かないといけない場所をよく知りましょう。
  • 歯磨き粉は薬効性が多いもの(代表的にはフッ素)を使いましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

良くない口の習慣、「口呼吸」 ~風邪をひきやすく、虫歯・歯周病・口臭・出っ歯の原因にもなる~

2020年1月31日

こんにちは、つぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
あなたは、口呼吸と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?

対する言葉としては、鼻呼吸です。

鼻で呼吸するということはどういうことでしょうか?
鼻には体を守る色々な作用が備わっています。
加湿作用や、粘膜によるウイルス、細菌に対する防御作用などです。

口呼吸のデメリットはよく言われているように思います。

口で呼吸するので、鼻での作用の恩恵が受けられませんから、当然ながら感染しやすかったり、乾燥の原因となったりするようです。

口呼吸のデメリット…その1 口の乾燥

口の乾燥も、色々なリスクとなります。

虫歯ができやすくなる

唾液にはカルシウムが豊富に含まれ、口の中が虫歯になりやすい環境になったときに、歯を補修する働きがあります。

参考リンク:削らなくても治る虫歯があるって本当?

 

唾液が少なくなると、むし歯ができやすくなるのですが、同じように口呼吸による乾燥でもむし歯になりやすくなります。

歯周病になりやすくなる

歯周病も感染症です。唾液の抗菌作用が、口の乾燥によって低下してしまうので歯周病の危険が増してしまいます。

口臭が出やすくなる

口臭についても乾燥の影響で強くなってしまうようです。

参考リンク ドライマウス(口腔乾燥症)の原因と自分での治し方

歯への着色が起こりやすい

口呼吸をされる方は、ちょうど前歯の唇が当たらない部分に、着色が起こりやすいです。

唾液の作用っていろいろな面に作用していて大きいのです。

口呼吸のデメリット…その2:歯並びが悪くなる

口呼吸は、歯ならびにも関係してきます。
口で呼吸しているということは、当然ながら口は開いているんですよね。
口を閉じるのは口の周りの筋肉(口輪筋)の作用ですので、この力が弱いのです。

舌の位置についても鼻で呼吸するのとは違い、口で呼吸しやすい位置に舌が移動してしまいます。

参考リンク:いつでもお口がポカンと開いている「口呼吸」

歯ならび、歯列というのは外からの力、頬や唇ですね。それと内からの力、舌の力のバランスによって大きく影響を受けます。
つまり、口で呼吸しているというのは、歯ならびが悪くなるリスクになるのです。
矯正治療をする場合でも「後戻り」の大きなリスクとなることがあります。

長い期間をかけて歯並びをキレイに整えて行くのが矯正治療ですが、歯に(骨に)力をかけることで歯が動いていきます。

矯正治療が終わった後でも、歯に力がかかっていると、当然歯は動いてしまいます。つまり、後戻りのリスクがあるとも言えます(後戻りのリスクが高いと判断される場合は、後戻り防止装置が外せないこともあります)。

力のバランスが取れていないと、治療した歯並びが変化してしまうということが起こってしまうのです。

鼻呼吸で、感染や歯並びのリスクを予防しましょう!

口で呼吸することにはデメリットがいっぱい。
可能であれば意識して鼻で呼吸するようにしていきましょう。

テレビを見るときなど、ボーッとしていてもお口はつむっているようにしていただくことが大事です。とはいえ…夢中になっている時に、意識できない…という声もあるかと思います。

口の周りの筋肉(口輪筋)が十分に発達していないと、口を閉じ続けるのが難しいことがあるのです。そんなときは、「口の周りの筋肉の筋トレ」が必要です。

参考リンク:口呼吸を改善する!「あいうべ体操」

筋トレなので、すぐに効果が出るわけではありませんが、「インフルエンザ予防に効果がある」として、取り入れている小学校も多い体操です。

歯科医師としてもおススメです!

まとめ

  • 口呼吸は、デメリットが多いので止めましょう
  • 口呼吸のデメリットとして、風邪をひきやすくなる、虫歯・歯周病・着色・口臭などの原因となることがあります。
  • 口呼吸は、出っ歯や矯正治療後の後戻りの原因となることがあります。
  • 鼻呼吸トレーニングとして「あいうべ体操」がおススメです。

今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

お子さんの歯医者さんトレーニングってどんなことをするの?

2020年1月11日

~おうちで出来る、TSD法(Tell言ってShow見せてDoやらせて 段階的に慣れさせる方法)~

こんにちは、岩国市のつぼい歯科クリニック 院長の坪井です。
今日はお子さんの歯医者さんトレーニングについてのお話です。

歯医者さんが怖いお子さん、…多いですよね。
理想は、もちろん最初から虫歯を作らないことです。

虫歯予防に関しては、過去にもブログでご紹介しています。
まだ読まれていない方はぜひお読みください。

★基本にして王道の「お子さんの虫歯予防法」★

  • お母さんが妊婦さんのうちから、ご家族で虫歯予防!

(参考リンク:こどもの口の中の虫歯菌はどこからくるの?

  • 1歳前後の卒乳、特に夜間授乳を避ける

(参考リンク:卒乳が遅くなると、こどもが虫歯になりやすいと聞きました。本当ですか?

  • 食生活管理によって、虫歯になりにくい生活へ

(参考リンク:虫歯になりやすいオヤツがあると聞きました。どんなものに注意すればいいですか?(食事管理 前編)

  • 年齢に応じた歯磨き・仕上げ磨きを行う

(参考リンク:こどもが歯磨きを嫌がってさせてくれません。どうすれば良いでしょうか?

  • フッ素を用いることで歯質を強化

(参考リンク:フッ素は危険?3歳~6歳ぐらいの子どものフッ素についての話)

(参考リンク:フッ素入りの歯みがき粉や洗口剤などについて

既に虫歯がある場合は、治療するしかありません。
また、定期検診に来られた時に「虫歯にならないように検診に来ているけど、泣いてしまってかわいそう…!」と思われることもあるかもしれません。

3歳が「歯科治療を理解できる」年齢

結論から言うと、治療のためのトレーニングは3歳以上が対象となります。
(治療のトレーニングに関してです。歯みがきトレーニングとは異なります。)

なぜなら、3歳未満のお子さんの場合、歯科治療についてあまり理解できません

そのため、3歳未満のお子さんには、歯科医師は治療時間が1秒でも短くて済むように、短時間でコンパクトな治療を心がけます。

早熟な女の子の場合は2歳半くらいから歯科治療が理解できる場合もあります。しかし、一般的に、3歳未満のお子さんには、歯医者さんトレーニングは、あまり効果がないと言われています。

(参考リンク:低年齢児の大きな虫歯治療は、お子さま、保護者の方、歯科スタッフの全員にとって大変!!
3歳を過ぎるとお子さんも歯科治療が理解できるようになってきます。

治療や検診よりも先にトレーニングをおすすめするケース

  • 虫歯がない方、またはすぐに治療が必要でないくらいの虫歯の方
  • 予防と検診で歯科受診を希望される方
  • 歯みがきでも泣いてしまう方

歯医者さんトレーニングを行うのが良い理由

想像してみてください。

「歯医者さん怖い!嫌!」で終始「恐怖と怒り」の中で号泣するお子さん。
そして、
「歯医者さん怖い!…でも、頑張ったら褒めてもらえるし、ご褒美ももらえる。お父さんやお母さんも、とっても嬉しそうにしてくれる。練習では頑張れたから、治療でも…」と、怖い気持ちとがんばる気持ちで揺れ動きながら治療に入るお子さん。
どちらがお子さんにとって「楽」でしょうか?

後者の子どもは、泣いていても、周囲を冷静に観察しています。
そして、
「あれ?動かないなら、押えられないんだ」
「上手にできたら、みんなに褒められる」
と気づき、少しずつ治療を受けられるようになります。
やがて、「自分は歯医者さんを頑張れる子だ」と自信をつけていきます。

この際の保護者のかたの声掛けのコツなどもあります。
ご興味のある方は、以下のページをご覧ください。
(参考リンク:お子さんを泣かせず上手に歯科医院に通わせるコツとは?)

自宅での歯医者さんトレーニングの方法

小児歯科では系統的に、少しずつ歯科の道具や治療に慣れてもらう方法をよく用います。
代表的な方法に「TSD法」(Tell言って、Show見せて、Doやらせて慣れさせる方法)があります。
ご自宅でも出来る方法なので、ぜひ試してみてください。

TSDの例
  • Tell 「●●ちゃん、お口の中を見せて。鏡さんを、お口の中に入れさせて。」
  • Show「見てごらん、お道具はこれだよ。鏡だね。●●ちゃんのお顔が写ってるね?ほら、見てみて!」
  • Do「鏡さん、自分で持ってごらん?そうそう、上手!じゃあ、自分でその鏡をお口に入れてごらん?ぱくーって、お口に入れてごらん?わぁ!上手だね!」

歯科治療と予防管理は、まずは口の中を見ることから始まります。

最初の歯医者さんトレーニングは、歯科用ミラーを口の中に入れ、上手に大きく口を開けられることです。

歯科用ミラーを口に入れて大きく口を開けるトレーニング

歯科用ミラーを、

  1. 「口の中に鏡を入れる」と『言って』
  2. 鏡を実際に『見せて』
  3. お子さんが『自分で鏡を口の中に入れるように』指示します。

POINT
3の段階で「お母さんにお口の中を見せて」と言ってはいけません。

あくまで主役はお子さん。
お子さんが、自分で自分の口に鏡を入れるように指示しましょう。

お子さんができたら、大げさなくらいに喜んで、褒めてあげてください。
本人が嬉しそうに、何度も鏡を口に入れて見せては「さぁ、褒めて!」という視線をくれるようになったら、次の段階に進みます。

3の段階で「●●ちゃん、本当にすごい~~!!ママにもちょっと持たせて!いい?ちょっとだけだから!」と、本人が持っている鏡に指を添え、すぐに離して「すごい!ママに持たせてくれた!ママ嬉しい!!」と褒めてあげます。

すると徐々に、お子さんは保護者の方が鏡で口の中を見ることを許してくれるようになっていきます。

基本的にはこの繰り返しです。

歯科用ミラーができるようになったら、歯科用ハンドピース(ドリルや回転ブラシを取り付ける道具)に挑戦します。

もちろん、ドリルはつけずに、本物の滅菌済みハンドピースを鏡の代わりに口に入れます。
保護者の方がハンドピースを口に入れて、口の中を覗き込んでも、お子さんが大きく口を開けて待っていられるようになれば、自宅でのトレーニングは完了です!

当院での取り組み

その1 保育士さんと一緒にトレーニング

アンパンマンベッドの部屋で保育士と一緒にトレーニング

つぼい歯科クリニックでのTSD法の取り組みは、保育士さんとアンパンマンベッドの部屋でTSD法をトレーニングを行います。(1枠20分。完全予約制)

お母さん、お父さんにも一緒にお部屋に入っていただき、ご自宅でもトレーニングできるように、保育士さんのやり方を見て学習していただきます。

歯医者さんトレーニングセットをレンタル(無料)

保育士さんとトレーニングした「歯医者さんトレーニングセット」をそのままレンタルして、ご自宅で練習していただきます。

「歯医者さんトレーニングセット」は、滅菌済み使い捨て歯科用ミラーと、本物の滅菌済み歯科用ハンドピース、トレーニング表のセットです。
次回受診時、または期日を設けて歯科用ハンドピースのみ返却していただきます。ハンドピースは動かない物を、トレーニング用に洗浄・滅菌して用います。

その2 ご自宅でトレーニング

次回のご予約日まで、トレーニングをしてトレーニング表にチェックをお願いします。

その3 自宅トレーニングが終わったら、再び医院でのトレーニング

自宅トレーニング用ハンドピースからは水は出ません。
また、ご自宅には水を吸うバキュームもありません。

「水」と「音」と「注射」が、お子さんが怖がる歯科医院の嫌われ3トップです。

注射だけは練習できませんが、「水」と「音」は練習できます。
「水」「音」のトレーニングも、基本的には上の①~③を、歯科医院の治療椅子で行う形になります。

具体的には、水を吸うバキュームを言って見せて触らせて、自分で自分の口に入れさせ、次に術者が入れるのを大きく口を開けてじっとできるか見ます。

バキュームの音を怖がる場合は、
手や頬をバキュームで吸って、「面白いねー!」としばらく遊んでから口に入れさせます。
本人の警戒心が強くて、手や頬を吸われるのを怖がる場合は、術者が同伴の保護者の手をバキュームで吸って、「怖くない、面白いよ!」と伝えます。

バキュームが問題なくクリアできたら、次はハンドピース(今度は水も出るし動くもの)に回転ブラシをつけて、水を出しながら歯のクリーニングを行います。

ここをクリアできたら、チェアに動かず横になり、口を開け、水が出てくる回転器具を口に入れ、同時に水をバキュームで吸われ、音が怖いのを我慢する、ということができたことになります。

ここまで泣かずに頑張れたら、治療もほとんど問題なく受けられるようになるお子さんも多いです。

お子さんが上手に治療を受けられるよう、必要な方はぜひ、試していただければと思います。

まとめ

  • 歯科の治療トレーニングの対象年齢は3歳以上です。
  • 緊急の治療が必要ない3歳以上のお子さんは、トレーニングから入ると、少しずつ抵抗なく治療を受けられるようになりやすいです。
  • TSD法を使用して、お子さんと保護者の方がクリニックで学び、自宅でトレーニングして、段階的にできることを増やしていく方法もおすすめです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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乳児の虫歯予防のポイントは?歯磨きは何歳からがんばればいいの?

2019年6月6日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦和則です。

虫歯予防は生涯にわたって必要なことですが、今回は特に低年齢の虫歯予防について話を進めて行ってみようと思います。
第一回の今回は、乳幼児期についてです。

年齢別虫歯の予防方法について

乳児(0歳児)期

歯みがきより食生活が大事

この時期は、歯磨きよりもフッ素や食生活管理のほうが、確かな予防効果があります
授乳、卒乳の影響も大きいとされています。
卒乳が遅いと虫歯になりやすいということが、疫学的に分かっています。

食生活管理がちゃんとできていれば、この時期に虫歯になることはあまりありません。

ですから、この時期の歯磨きは「習慣づけ」の側面が大きいと言えます。

保護者の方が、赤ちゃんの口に指を入れて、お口の中をしっかり見ることが出来るよう、慣らしてあげましょう。

「どうしても泣いてしまって難しい」と言う場合は、歯磨きシートで代用することも可能ですが、少しずつ歯磨きトレーニングは始めて行きましょう。

また、低濃度フッ素の活用も効果的です。
赤ちゃん用のフッ素スプレーやジェルもありますので、ご興味がおありの方はお試しください。

離乳食が始まると、ミルクの飲ませ方が大事になる

虫歯というのは、お口の中の細菌の作用によって、「歯が溶ける」ということです。

母乳には乳糖という、糖の一種が含まれていますが、母乳の乳糖濃度のみでは虫歯はできないと言われています。
野生の動物の赤ちゃんが、母乳で虫歯にならないのと同じですね。

ただ、離乳食が始まれば話は別です。

離乳食に含まれる糖分と母乳の糖分が合わせ技で、虫歯をつくってしまうことは、珍しくありません。

母乳はお母さんと赤ちゃんの大切なスキンシップです。
しかし、離乳食が始まったあとは「だらだら飲み」になりやすく、特に、夜間授乳は非常に虫歯のリスクを高くしてしまうことで知られています。

また、1歳半を超えての夜間授乳は、歯科医師としては
「難しいのは承知ですが、それでも、できれば避けてください」と申し上げたいところです。

遅くなれば遅くなるほど、虫歯のリスクが上がってしまいます。
そして、4歳未満で虫歯を作ってしまうと、生涯を通して虫歯リスクが(乳歯が永久歯に生えかわった後も)高いままであることが、研究で分かっています。

でも、今日からすぐに卒乳は無理ですよね。
そんな時は、「歯を強くする、虫歯ができにくい環境をつくる」ということが、重要だと思います。

具体的には2つです。

  • 赤ちゃん用のフッ素を使う
  • 食事やおやつ、飲み物からの砂糖の量に気を配ること

ぜひお試しください。

1歳半~2歳

歯みがきトレーニングをしましょう

お口の中には前歯と横の歯あわせて16本程度の乳歯が生えてくる時期になります。
1歳半~2歳にかけての虫歯は上の前歯がほとんどです。
歯磨きに慣れながら虫歯予防をすすめていきましょう。

虫歯菌は、常在菌といって、お口のなかに定着している菌のひとつです。
3歳までに80%のお子さんで虫歯菌の定着がおこってしまいます。
虫歯菌の定着は遅いほうが虫歯予防には有利なので、保護者の方とお子様が1本のスプーンを共有して、お食事されるようなことは、避けた方が良いでしょう。

参考:院長ブログ こどもの虫歯菌はどこから来るの?

この時期も、まだ歯磨き(仕上げ磨き)より飲食習慣の管理の方が重要であるとされています。
お兄ちゃん、お姉ちゃんが甘いおやつを既に食べる時期になっていて、1~2歳の下のお子様が、上のお子様のおやつを欲しがるようになり、低年齢でアイスやチョコや飴を口にし始める…というケースもありますので、要注意です。

参考:末っ子は虫歯が多い!? 兄弟がいるお子様にありがちな虫歯のできる理由

この時期に市販のお砂糖たっぷりのオヤツを食べると、あっという間に虫歯になってしまいます。
「おやつは上のお子様が、下のお子様に合わせる」ようにすると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

  • 低年齢では、歯磨きより食生活管理が大事
  • 離乳食が始まると、夜間授乳による虫歯リスクが高くなります
  • 赤ちゃんと保護者の方のスプーンは分けましょう

次回は、3歳以上のお子様の虫歯予防について、お話していく予定です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

フッ素入りの歯みがき粉や洗口剤などについて

2019年5月17日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
そろそろ企業や学校の歯科健診のシーズンですね。

今回はむし歯予防のための、フッ素についてお話していきます。

フッ素について

フッ素といえば、テレビCMなどでも、虫歯予防の代名詞のように言われていますね。

 

実際、フッ素は虫歯予防に対して、しっかりとした効果が得られることが明らかになっています。

参考 ドクターズブログ:フッ素は危険?3歳~6歳ぐらいの子どものフッ素についての話

フッ素が歯を丈夫にするメカニズム

フッ素の作用としては、歯の表面構造を丈夫で安定なフルオロアパタイトという構造に変化させて溶けにくい歯、虫歯に強い歯にするというものです。

 

虫歯を予防するという点からすると、欠かせない存在であることは確かです。
フッ素は食品にも含まれており、紅茶などにも含まれています。

参考 院長ブログ:お母さんが妊娠中に赤ちゃんの歯を丈夫にできる食べ物とは?

歯みがき粉とフッ素

フッ素はほとんどの歯磨き粉に配合されています。

市販品の約9割がフッ素配合みたいです。

逆に、フッ素入りではない歯磨き粉を探す方が困難なようです。

高濃度フッ素含有の歯みがき粉について

フッ素濃度が950ppm程度である歯磨き粉がほとんどでしたが、最近では高濃度フッ素と言われる1450ppm程度まで認可されました。

濃度が高い方が虫歯の予防効果は高いです。
しかし、注意も必要です。

高濃度のフッ素による副作用リスクもあるため、6歳未満のお子さまへは使用させない、また、保管も6歳未満のお子さんの手の届かないところにするように、厚生労働省より各歯科医院に通知が来ています。

小さなお子様がいるご家庭では、注意してご使用ください。

 

歯みがき後うがいをするとフッ素が洗い流されます。

フッ素入りであることを意識するのであれば、歯磨き後のうがいはほどほどにして、お口の中にフッ素が残る方が効果的です。

もっと確実な方法として、歯磨き後普通にしっかりうがいをして、唾液の分泌の少ない寝る前にフッ素入りのジェル歯に塗って寝るという方法もおススメです。

歯科医院でのフッ素塗布と自宅でのフッ素を併用しても大丈夫なの?

作用機序が違うので、併用して問題ありません。

歯科医院で使用しているフッ素の濃度は9000ppmです。

毎日ご自宅でフッ素で虫歯予防をして、あとは定期的に歯科医院で高濃度のフッ素を用いて予防を行っていくのがベストではないかと思います。

フッ素入りの洗口剤について

他にも洗口剤と言ったうがい薬のようなものによるフッ素の応用もオススメです。

 

洗口剤は歯磨き粉やフッ素入りジェルよりも細かい部分にフッ素が入り込んで虫歯を予防してくれるので、予防効果が高いです。

つぼい歯科クリニックではミラノールという洗口剤をおすすめしています。

就寝前にうがいをします。

お口の中にフッ素が残っている状態において、歯の表面構造が変化していきます。

先ほどの歯磨きの後のうがいもそうですが、お口の中にフッ素が残っているということが重要なんです。

寝る前洗口剤でうがいをして、そのまま寝るというのは理にかなっているように思います。

 

年齢やお口の中の状態によっても、より良いフッ素の使い方が異なりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

  • フッ素とは歯の表面に作用し、歯を丈夫にします。
  • 高含有量のフッ素入り歯磨き粉が発売されましたが、6歳未満のお子さまのいるご家庭では注意が必要です。
  • フッ素はお口の中に長時間残っていることが大事なので、寝る前にフッ素入り洗口剤の使用がおススメです。

歯周病は骨が溶けている!?自宅でできる治療法とは

2019年3月3日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。
前回の虫歯のはなしに続いて、今回は歯周病をテーマにお話ししていきたいと思います。

歯周病ってよく聞くけど、結局どんな病気なの?

みなさんは歯周病をご存知ですか?
「テレビの歯みがき粉のCMで聞いたことあるよ」という方もいれば、
「知らないなぁ」という方もいらっしゃるかと思います。

歯周病=骨が溶けている

歯周病って歯を支えている骨が溶けてきているってことなんです。
こう聞くと、「ちょっと怖いな」と思った方もおられるかもしれませんね。

骨は溶けていないけど、歯の周りに炎症があって、歯ぐきが腫れている状態を歯肉炎と言います。
歯磨きしてて血が出る時は、歯肉炎かもしれません。

歯周病が悪化すると歯が抜けることも…

歯の周りの骨が溶けてくると、歯がグラグラしてきたり、ひどくなると歯を抜かないとならないケースも出てきます。

歯を抜かなくてはならない原因としては、40代以上では虫歯よりも歯周病の方が多いそうです。
歯の土台が弱っていく歯周病って怖いですね。。。

歯周病の原因とは

歯周病ってなんで起こるかって言いますと、歯の周りの汚れ(プラーク)が原因なんです。
歯の周りには溝があって(歯周ポケット)、そこに汚れが溜まりやすくなります。

歯の周りの汚れは細菌の集まりです。

虫歯は細菌が口の中の糖から酸を作って、歯を溶かします。
一方、歯周病は、細菌に対して自分のカラダを守ろうとする反応として炎症が起こります。
この炎症反応により、自分の骨が溶けちゃうんです。

骨が溶けてしまうと、歯の周りの溝の深さもさらに深くなっていきます。
そして、さらに汚れも取りにくくなる…と、悪循環に陥ってしまいます。

自宅でできる歯周病の治療法とは?

歯周病で骨が溶けてしまっていて歯の周りの溝が深くても、口腔ケアをがんばって歯ぐきが引き締まっていくと、溝の深さは浅くなり、汚れも溜まりにくくなります。
汚れが溜まりにくくなった状態で、口腔ケアをがんばっていると、次第に炎症も改善してきます。

具体的には何をしたら良いの?

では歯周病の症状を改善したり、歯肉炎から歯周病に進まないようにしたりするためには、何をしたら良いのでしょうか?

①自分にあった口腔ケアグッズを選ぶ

口腔ケアグッズには歯ブラシやフロス、歯間ブラシ、歯磨き粉、フッ素入りジェル、うがい薬、タブレットなど今は非常にたくさんの種類があります。
そしてそれぞれにたくさんの種類の商品があります。

色々試してみて、ご自分に合ったものを探すというのも一つの手ですが、
「たくさんありすぎてよくわからない。」
「良い商品のように思うけど、自分に合っているかどうかわからない」
という方もいらっしゃるかと思います。

歯みがきの癖、口の中の状態、年齢、ライフスタイル、体の状態によって、ご自分に合った口腔ケアグッズは変わります。

自分に合ったものがどんなものを知るためにも、歯科医院に定期検診で受診することをおススメします。

歯科医師や歯科衛生士がお口の状態やライフスタイルをチェックして、あなたに合った口腔ケアグッズの選び方や使い方のご相談に乗ります。

②口腔ケアグッズを正しく使う

日本人の大部分の方が毎日歯みがきをしているにもかかわらず、虫歯の方も歯周病の方もとても多いです。

実は、歯みがきや口腔ケアを「ちゃんと正しく行う」ことは、とっても難しいんです。

子どもの頃から毎日していることなので、簡単に感じている人もいるかもしれませんが、もし簡単なら、多くの人がこんなに虫歯や歯周病には罹っていないはずです。

自宅で取り切れない分は歯科医院でプロケアを行うのがおススメ

歯科医院で歯石を取り除きましょう

歯の汚れ、歯垢(プラーク)は細菌の塊ですが、その細菌の死骸が硬くなったものが歯石です。
歯石になってしまうと、ご自宅の歯みがきでは取り除くことができなくなります。

また、歯石は毒素を出し、歯ぐきに炎症を起こし、骨が溶けてしまう歯周病の原因となります。歯石を除去すると、歯ぐきの炎症も改善します。

ご自宅で毎日の口腔ケアを行うとともに、定期的に歯科医院で検診を受けて、虫歯や歯周病のチェック、ご自分にあった口腔ケアの方法を取り入れてみてはいかがでしょうか。

まとめ

いかがでしたか?

  • 歯周病は骨が溶けている怖い病気です。
  • 歯周病を自宅で治すためには、自分に合った口腔ケアグッズと正しい使い方を知ることが大切です。
  • 歯石の除去は歯科医院でしかできないので、口腔ケア方法と歯石除去のために、定期検診に受診されることをおススメします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「虫歯=歯が溶けている」ってご存知ですか?

2019年2月1日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

あなたは虫歯と聞くと何を思い浮かべますか?

虫歯になると歯に穴が開いてしまったり、痛くなってしまうイメージでしょうか?

そもそも虫歯ってどんなものなの?

虫歯を大まかに言うと、お口の中の細菌の作用によって歯が溶けるということです。

「虫歯は感染症」という言葉をお聞きになったことがある人もいるかもしれません。

 

歯を溶かす代表的な細菌としてミュータンス菌があげられます。

「ミュータンス菌という名前を聞いたことがある!」という人も多いのではないかと思います。

 

そうなんです。虫歯って歯が溶けているんです。

開いた穴は自然には埋まりません。

だから虫歯って自然には治らないんです。

ミュータンス菌が口の中にあるだけで虫歯になってしまうの?

細菌が歯をとかすには砂糖が必要です。

「キシリトールが歯に良い」とよく言われているのは、ミュータンス菌がキシリトールからは上手に歯を溶かす物質を作れないので、結果として、歯を溶かすことがなく虫歯にならないといった感じです。

生活の中で砂糖を取らないで生きていくのは無理なのでは…

しかし、生活の中で砂糖を全くとらないというのも無理がある話ですよね。

食事をすると歯が溶け始めます。(これを脱灰:『だっかい』と言います)
しかし、溶けてもある程度戻ります。(これを再石灰化『さいせっかいか』と言います)

実は、歯は溶けても、ある程度は元に戻る可能性があります。

この状態を初期う蝕(しょきうしょく)と言って、フッ素の活用や自宅でのお口のケアなどで、再石灰化優位な状態を保てたら、虫歯が進行していきません。

虫歯あるある、その1 「ショック!表面からは大きな虫歯に見えないのに、歯の中で大きな虫歯に広がっていた!」

歯は、表面からエナメル質、象牙質、歯髄(いわゆる神経ですね)と言った順になっています。

エナメル質は歯の表面にあるだけあって、象牙質と比べると虫歯に対しても強いです。(溶けにくい)

「歯の表面に少し黒いとこがあるなぁ」と思っていたら、実は歯の中にゴッポリ大穴があいているということも…。

 

虫歯が進行していくとエナメル質を溶かし、象牙質まで到達します。

エナメル質よりも象牙質の方が溶けやすいので、歯の中で大きく虫歯が広がってしまうことがあります。

中で虫歯が広がるなんて厄介ですよね。

歯と歯の間も、中で広がるという点では同じような感じです。

虫歯あるある、その2「しみるから知覚過敏だと思っていたら、虫歯だった…」

虫歯が進んでいくと神経近くまで溶けていきます。

象牙質に刺激が伝わると、しみたり神経の反応が起こります。

 

虫歯でしみたりする場合は、すでに象牙質まで虫歯が進行している可能性が高いかもしれません。

また、虫歯でしみているなら虫歯は大きいかもしれません。

 

しかし、しみるからといって、必ずしもむし歯ではないケースもあります。

知覚過敏や歯ブラシでゴシゴシこする人は、虫歯でなくても歯がしみることもあります。

虫歯あるある、その3「虫歯をほっておいたら、ズキズキした痛みが出てきた」

さらに進行して神経まで虫歯が影響を及ぼすと、ズキズキ痛むこともあります。
虫歯で歯に穴が開いてしまっていたら、さらに治療も大変になります。

神経の治療は、歯科医院で「長く治療がかかる治療ナンバー1」です。
患者さんも通うのが大変、治療する歯科医師もとても大変です。

虫歯を作らない・早めに治療することが、通院回数も痛みもかかるお金も少なく、歯も失わない方法です。

まずは定期的に虫歯のチェックにぜひいらしてください。

もしむし歯ができてしまっても、早めに見つけて、小さいうちに一緒に治してしまいましょう。

まとめ

いかがでしたか?

  • 虫歯は、細菌と砂糖によって、歯を溶かされている状態です。
  • 一見小さなむし歯でも、歯の中で大きく広がっていることもあります。
  • 虫歯が進行すると、しみたり、ズキズキした痛みが出てくることがあります。
  • 検診で早めのチェックをして、通院回数も痛みもかかるお金も少ない予防を一緒に行いましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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