上顎前突とは?出っ歯の基準・セルフチェック方法を解説
2026年2月15日

「前歯が出ている気がする」
「横顔が気になって写真を撮るのが苦手」
「子どもの前歯が目立ってきたけれど、治療が必要なの?」
「娘は自分の口元が出っ歯だととても気にしているけれど、親の目からはそこまでに感じられない」
「どこからが出っ歯なの?基準はあるの?」
このように悩んで、歯並び相談に来院される方は少なくありません。

こんにちは、医療法人つぼい歯科クリニックおとなこども矯正歯科 院長の坪井です。
この記事では、上顎前突(じょうがくぜんとつ)とは何か、出っ歯の基準、セルフチェック方法、治療の目安について、わかりやすく解説します。
1)上顎前突とは?
上顎前突とは、上の前歯、または上あご自体が前に出ている噛み合わせの状態をいいます。
一般的には「出っ歯」と呼ばれています。

上顎前突には主に2つのタイプがあります。
① 歯が前に傾いているタイプ
上あごの骨は正常でも、前歯が前方に傾いている状態です。

② 上顎が骨格ごと前に出ている/下顎が後退しているタイプ
奥歯のかみ合わせからして、上顎が前に出ている「骨格的歯列不正」の一種です。

もっとも簡単な「前に出ているかどうかのチェック法」に、横顔のEラインによる判定があります。
2)横顔の目安ライン=Eライン(エステティックライン)
『Eライン(エステティックライン)』とは、横顔を見たときに鼻の先とあごの先をまっすぐ結んだ線のことです。
この線に対して、上唇・下唇がどの位置にあるかを見ることで、横顔のバランスを確認します。

2-1)どんな状態が「きれい」なの?
一般的な目安では、
- ・唇がEラインに軽く触れる
- ・あるいは少し内側にある
と、横顔がすっきり見えやすいと言われます。

逆に、
- ・唇が線より大きく前に出ている → 口元が出て見える
- ・唇が大きく内側に入っている → 口元が引っ込んで見える
という印象になります。

2-2)自分でチェックする方法
- 1. 鏡の前で横を向く
- 2. 定規やペンを鼻先とあご先に当てる
- 3. 唇の位置を確認する
これで大まかなチェックができます。

2-3)Eラインは「目安の一つ」
とても大切なポイントですが、
- ・鼻の高さ
- ・あごの形
- ・骨格
- ・人種差
によって理想的な位置は変わります。
そのため、「Eラインに入っていない=悪い」ということではありません。
あくまで目安の一つです。
3)そのほかの「自宅でできるセルフチェック方法」
「治療が必要なのか分からない」という方のために、Eライン以外にも簡単なチェック項目をご紹介します。
☑ 口を閉じるとあごにシワができる
無理に閉じている可能性があります。

☑ 口を閉じても上の前歯の端の部分が見える
前歯の先端が唇よりも前に出てしまっている可能性があります

☑ 子どもの場合、口呼吸になっている
出っ歯と口呼吸は関連することがあります。
歯並びが気になる、出っ歯かもしれないと思っている方で、一つでもあてはまる場合は、専門的な診断を受けることをおすすめします。
4)出っ歯の医学的な基準とは?
歯科では「オーバージェット(上の前歯と下の前歯の前後差)」という指標で判断します。
正常な範囲
2~3mm程度
上顎前突とされる目安
4mm以上
明かな上顎前突
6mm以上

5)上顎前突を放置するとどうなる?
見た目の問題だけではありません
- ・口が閉じにくく、乾燥しやすい
- ・虫歯や歯周病のリスクが上がる
- ・前歯の破折リスク
- ・発音への影響
- ・コンプレックスにつながることも
特に思春期の中学生は、見た目への意識が高まる時期です。
「からかわれた」「写真が嫌い」といった心理的影響も少なくありません。
6)子どもの上顎前突はいつ相談すべき?

一般的に、
- ・前歯が永久歯に生え変わる頃(7~9歳)
- ・前歯が明らかに大きく前に出ている
- ・転倒で前歯をぶつけたことがある
このような場合は早めの相談が安心です。
成長期であれば、骨格のコントロールが可能なケースもあります。
大人になってからよりも、治療の選択肢が広がることがあります。
7)大人の出っ歯は治せる?
もちろん可能です。

現在は
- ・ワイヤー矯正
- ・マウスピース矯正
- ・部分矯正
など複数の方法があります。

骨格が大きく関与している場合は、抜歯が必要になるケースもありますが、軽度であれば非抜歯で改善できることもあります。
大人の場合は、見た目のバランス(Eライン)を重視した治療計画が重要になります。
8)治療が必要かどうかの判断基準
迷っている方にお伝えしたいのは、
「出ているかどうか」よりも
「機能と将来リスクがあるかどうか」
が大切だということです。
- ✔ 口が閉じにくい
- ✔ 外傷リスクが高い
- ✔ 心理的な負担になっている
これらがある場合は、治療によって生活の質が上がる可能性があります。

9)まずは診断を
自己判断では限界があります。
レントゲン・歯型・顔貌分析を行うことで、
- ・歯の問題か
- ・骨格の問題か
- ・軽度か中等度以上か
を正確に判断できます。

当院では無料矯正相談会も実施しています。
▶ 無料矯正相談はこちら
https://tsuboikyousei.com/soudankai/
「まだ治療するか決めていない」段階でも大丈夫です。
現状を知ることが第一歩です。
また、治療方法や費用について詳しく知りたい方は、当院の矯正ページもご覧ください。
▶ 当院の矯正治療について
10)よくあるご質問(FAQ)
Q1. 出っ歯治療のベストタイミングはいつ?中学生からでも遅くない?
A1)遅くありません。むしろ永久歯がそろう時期は治療しやすいタイミングです。
Q2. 大人は抜歯しないと治らない?
A2)症例によります。精密検査が必要です。
Q3. 出っ歯は遺伝ですか?
A3)骨格は遺伝の影響を受けます。ただし、指しゃぶりや口呼吸などの生活習慣が関与することもあります。遺伝だけが原因とは限りません。
Q4. 放っておくと自然に治りますか?
A4)永久歯が生えそろった後に自然に改善することはほとんどありません。むしろ成長に伴い目立つようになるケースもあります。
Q5. 出っ歯だと転倒したときに前歯が折れやすいって本当ですか?
A5)はい。上顎前突の子どもは、前歯の外傷リスクが高いと報告されています。スポーツ時は特に注意が必要です。特にバスケ、野球などの球技や、剣道、空手、柔道などの武道では要注意です。
Q6. 治療期間はどのくらいかかりますか?
A6)全体矯正の場合、1年半~2年半程度が目安です。症例によって前後します。
Q7. 痛みはありますか?
A7)装置調整後に数日間、歯が浮くような違和感が出ることがありますが、強い痛みが長期間続くことは通常ありません。
11)まとめ
いかがでしたか?
- ・上顎前突は、前歯や上あごが前方に出ている噛み合わせの状態です
- ・出っ歯の目安はオーバージェット4mm以上が一つの基準です
- ・口が閉じにくい、あごにシワが出る場合は注意が必要です
- ・子どもは成長期に相談することで治療の選択肢が広がります
- ・迷ったら自己判断せず、まず精密検査で現状を確認しましょう

上顎前突は単なる「見た目の問題」ではありません。
噛み合わせ・口呼吸・将来的な歯の健康にも関わります。
一方で、すべてが治療必須というわけでもありません。
大切なのは、正しい診断を受けてから判断すること。
「うちの子、治した方がいいのかな?」
「自分も今から間に合うのかな?」
そう感じたら、まずは相談だけでもしてみてください。
不安を抱えたまま数年過ごすより、今の状態を知ることが安心につながります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!






