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普通だけれども普通に見えない・・醜いアヒルの子の時期? ~子どもの前歯の隙間~

2019年12月12日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

寒いですね。すっかり冬になりました。

最近保護者の方からのご相談で多い、お子さんの状態で正常だけれどもそうは見えにくく、不安を思われているケースがいくつかありましたので、お話していきたいと思います。

1)前歯がすきっ歯に見えます。

 永久歯、特に上の前歯は顎の狭いところに折り重なって控えているので、乳歯と比べ、やや八の字で生えてきます。

そのため、前歯部ではすきっ歯な感じで生えてきます。

その後、2番目の前歯(側切歯)、犬歯が生える時に、前歯を押し込む方向に力が働くので、気が付けばきれいな歯並びになっていきます。

この時期は焦らず、歯が生えるのを待ってみましょう。

小児歯科ではugly dukling stage『みにくいアヒルの子の時期』と言います。

画像引用:医歯薬出版 デンタルハイジーン別冊コミュニケーションから歯科処置までを”つかむ”

いずれは白鳥になるっていう意味ですが、考えた先生は洒落がきいてますね。

 

ちなみに、アヒル、ガチョウにはすごい歯(歯ではないが髭の一部らしいです。構造学的には。)があります。

なかなか衝撃的ですので、興味がある人は動物園とかで見てみてください。


画像引用:buzzfeed

2)下の前歯がかなり奥(乳歯の後ろ)から生えてきてます

下の前歯は一番最初に揺れはじめて、最初に永久歯に生え変わりますが、ここだけ他の歯とは異なる特徴があります。

ここもやはり後継永久歯の控えるスペースがないため、永久歯は乳歯のやや後ろに位置しており、生えてくるのは乳歯のやや後ろである場合が多くあります。

これは『エスカレーター式交換』といいます。

この時期も焦らず待っておくと、生えてきた歯が舌に押されて前にいき、唇と舌の筋肉の圧が折り合うところに落ち着きます(図参照)。

両方とも、乳歯よりも1.5倍程度も大きな永久歯が、出生前後の小さな頭蓋骨の時期に形作られるために体が作った巧妙な仕組みです。

最初の乳歯の生え変わり時期に起こることなので、心配になりますが、状態をよく見ながら経過を観察してください。

うまくいかない場合もまれにあり、その場合は抜歯や矯正等必要になる場合があります。

まとめ

いかがでしたか?

  • 生え変わりの時期(特に初期)には、正常であっても歯並びが心配に見える時期があります。
  • 上の前歯ではすきっ歯に見える時期があり、下の前歯では乳歯の後ろから生えて歯並びが悪く見えるのが典型的です。
  • 経過観察してるとよくなることが多いですが、本当に歯列不正の場合もあり、抜歯や矯正が必要になる場合があります。

「うちの子は大丈夫かな?」とご心配の方は、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

したはうえに(舌は上に)!

2019年11月21日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

朝晩はもはや寒い感じになり、秋も深まってきておりますね。季節の変わり目は風邪などを引きやすく、今年はインフルエンザが早めに流行しているらしいので、注意しましょう。

 最近気になった患者さんの相談に、お口がポカンとよく空いている、前歯が噛めていないというものがありました。実際にお口をみると前歯が噛めていない状態で、舌がチロチロと見え、いわゆる開咬(かいこう)といわれるものでした。最近よく相談を受ける不正咬合の一つでもありますので、今回はその原因と対策についてお話していきます。

1)開咬(かいこう)の原因は?

 開咬の原因は大きく2つに分けられ、指、爪、ものしゃぶりなどの『モノ』を常にお口に入れることによって発生するものと、口呼吸、舌小帯(舌の下の筋)の付着が原因となって、舌が低位になることにより生ずる『舌癖(ぜつへき)』でおきるものがあります。その両方が並行して起きている場合もよくあります。

2)指しゃぶり、ものしゃぶりの場合

 指しゃぶり、ものしゃぶりは不安や緊張を和らげる心理作用があると言われ、1歳半から2歳ぐらいまではある程度しょうがないものです。ただ、3歳以上ではその後の歯並びに影響するといわれておりますので、そのあたりまでには中止できるようにしましょう。

指しゃぶり、ものしゃぶりの対策とは?

 対策としては、ある程度周囲の話が分かるようになったら話して聞かし、眠い時に指が入るのであれば、手をつないで眠るとか、手にテーピングしたり、ミトンをはめたりして、物理的に入れにくくするなどの地道な対策が有効です。ただ、心理的な面の影響も強いので、その子の性格や発達状態によっては、スムーズに中止するのが難しい場合もあります。おしゃぶりは指よりも柔らかいので、影響はやや少なめにはなりますが、お勧めはできない習慣です。

3)舌癖の場合

 上下の歯の間に舌を押し付けるような習慣を舌癖と言います。本来の正しい舌の位置は上顎の前歯の後ろから、口蓋(口の天井)に舌全体を軽く押し付けているのが正しい姿勢です(したはうえに(舌は上に)!)。その位置にないと、舌の姿勢が悪いということになります。その結果、歯並びに影響したり、発音(サ行、タ行)の発音がおかしくなる場合があります(例:サクラがさいた→タクラガタイタに聞こえる)。

舌癖の原因とは?

 原因としては、指しゃぶりなどの残存、卒乳の遅れ、舌小帯が強いこと、口呼吸などがあります。指しゃぶりは(2)で説明した通りです。母乳の摂取は舌を使って搾り取る、幼児嚥下の典型ですので、2歳以降では悪影響の面が強くなります。

 口呼吸は、舌小帯が強いことと表裏の関係です。呼吸に用いる筋肉、つまりは舌を含めた口周囲の筋肉が発達していないことによって生じます。筋肉ですので、トレーニング次第によっては発達する可能性もありますが(したはうえに(舌は上に)!)、一度も経験していないところに、舌を意識的に持っていくのは難しいと思います。

ある程度、矯正器具を用いることも必要ですし、呼吸筋のトレーニングのために、お口にテープなどを軽く張って、鼻呼吸を意識させることも効果的です。
また、舌や上唇の小帯が強そうな場合は、付着部分を少し切除し、筋トレを頑張ることが結果的には最も効果的です。

いずれにしても、お口の状態はいろいろと診査してみないとわかりません。そのうえで、メニューや矯正装置を選択しますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしたか?

  • 開咬(かいこう)の原因は指しゃぶりなどの『モノ』を常にお口に入れることによって発生するものと、『舌癖(ぜつへき)』でおきるものがある。また、両方併発している場合も多い。
  • 指しゃぶりなどの場合は、3歳ぐらいまでに中止できたら、影響は少なめであると言われている。
  • 舌癖の場合は、原因を追究したうえで、その改善と舌の姿勢の改善(お口の筋トレ)の併用が重要。

具体的にお子さまの状態などが気になる、という保護者の方は、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

歯を失ってしまった場合の治療について ~その2~ブリッジ

2019年11月7日

こんにちは、つぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

前回は歯を失ってしまった場合の治療法について「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」という治療法があることをご説明しました。

特に「入れ歯」について詳しくお話しましたので、ご興味がある方は、ぜひ読んでみてくださいね。
参考 歯を失ってしまった場合の治療法について その1

今回はブリッジによる治療について、詳しくお伝えしていこうと思います。

ブリッジについて

ブリッジというのは、「被せ物」の一種で、失ってしまった歯の前後の歯に被せ物をして、失ってしまった歯の部分を補うダミーの歯と、前後の被せ物をつなげた形をしています。
前後の歯とダミーの歯で、橋のような形をしていますので、ブリッジと呼ばれます。

入れ歯が取り外しができるのに対して、ブリッジは歯に接着するので取り外しはできません。

<ブリッジの良い点>

  • 歯にしっかりと固定するので、揺れにくく、噛み心地が天然の歯に近い。
  • 出し入れしなくて済むので、入れ歯を出し入れするところを人に見られる心配がない(入れ歯を出し入れする姿を人に見られたくないと言う方、多いですよね…)。
  • 入れ歯のように、留め具や金属の棒など、邪魔になるパーツが口の中に無い。
  • 歯があったときと同じ配置でダミーの歯が配置されるので、パーツが舌に触って話しにくいということがない。
    (ただし、ダミーの歯の場所によっては息が若干もれる、ダミーの歯と歯茎のスキマが気になる、などのケースもあります)
  • お手入れ方法が歯磨き、歯間ブラシと、歯があった時と同じ方法のまま。
  • 金属のバネが見えるなど「あ、入れ歯だ」を見てわかるパーツが無い。見た目は入れ歯よりも良い。

<ブリッジの良くない点>

  • 前後の歯を大きく削る。
    すでに前後の歯が神経を取った歯であったり、すでに被せ物をしてある歯であれば、それほどのデメリットではないかもしれませんが、
    むし歯になったことのない歯であっても削らないとならないので、この場合はかなりのデメリットであると言えます。
  • 失った歯の位置や本数によって、ブリッジが選べないことがある。
    どの治療もそうなのですが、力のバランスもしっかり考えないと、土台の歯への負担が大きくなってしまいます。
    ダミーの歯の分まで、前後の歯で噛む力を負担するわけなので、無理な設計をすると歯が折れてしまうためです。

また、前後の歯を土台にするので、前後に歯がないと出来ないことも多いです。

前後に歯があっても失った歯の本数によっては土台の負担が大きすぎる構成となるため、出来ないこともあります。

無理な設計は保険治療では保険が通らないようになっていますし、自由診療でも(歯が折れてしまうリスクが高いと最初から分かっているので)お断りすることになります。

また、保険で「この設計ならブリッジにしても良いよ」と決まっている設計でも、噛む力が強い方や、歯ぎしり・食いしばりがある方、土台となる前後の歯が「神経を取ってしまった後、太い金属の土台(メタルコア)が入っている」ケースなどでは、土台の歯が折れてしまうこともあります。

参考:神経を取った歯が割れやすいって本当?

 

リスクの度合いは「土台となる歯の状態」「設計」「歯ぎしり・食いしばりなどの癖」などによりますので、詳しくは担当医にご質問くださいね。

・お手入れの難易度が部分入れ歯より難しい。

お手入れ方法は歯磨き・歯間ブラシと今までと同じなのですが、取り外して洗浄できる部分入れ歯より、難易度は高いです。特にダミーの歯と、土台の歯の被せ物がつながっている部分はお手入れが足りないと虫歯になりやすいので要注意です。

歯科医院で定期的に、虫歯ができていないか、ちゃんとお手入れできているかチェックを受けた方が良いでしょう。

 

色々デメリットもありますが、部分入れ歯と比べると噛むということに関しては、ブリッジのほうが有利かなぁと個人的には思っています。

まとめ

・個人的には、しゃべりやすさ、見た目、噛み心地の面では、入れ歯よりブリッジがおすすめです。

・ブリッジは前後の歯を大きく削ること、お手入れが不足すると前後の歯が虫歯になるなどしやすい短所もあります。

・ブリッジがそもそもできない症例も少なくありません。

 

インプラントによる治療については、また今度の機会にさせて頂ければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

歯を失ってしまった場合の治療について

2019年10月20日

こんにちは。岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

今日は、残念ながらながら歯を抜かなければならなくなった、失ってしまった場合の治療についてのお話をしていこうと思います。

歯を抜けたままにしておくと、反対側の歯が伸びたり、周りの歯が倒れてきたり、その結果、かみ合わせが変わることもあり、かみ合わせが変わることで顎の痛みなどの症状を起こしてしまったり、噛む能力も低下したり、色々と健康にとって良くないです。

よって、抜けた部分に何かは入れる必要があります。

基本的には、3パターンの治療法が挙げられると思います。

①入れ歯

まずは入れ歯。義歯ですね。
まだ自分の歯が残っている人に入れる部分入れ歯と、完全に自分の歯がない人用の総入れ歯があります。

部分入れ歯

部分入れ歯では留め金などで自分の歯に入れ歯をひっかけて、入れ歯を動きにくくしたり沈みにくくします。

総入れ歯

総入れ歯では、口の中の粘膜で入れ歯を支えます。

②ブリッジ

次に、残った歯を用いて、無くなった歯の部分を支える治療です。
ダミーの歯の両サイドに、土台になる歯がくる形が「橋」に似ていますね。
ブリッジとは、両サイドの歯を削って土台にし、歯がない部分に入れる偽物の歯と土台の歯に被せる被せ物を連結させることで、偽物の歯を固定します 。

③インプラント

もう一つがインプラント治療。
人工の土台を骨に埋め込んで差し歯を入れるといったものですね。
①②③それぞれ利点、欠点があります。

入れ歯について

今回は入れ歯、義歯による治療について、少しくわしくお話をしてみようと思います。

<良い点>

  • 歯を失ったほとんどのケースに治療が可能
    入れ歯による治療はあらゆるケースに対応、失った歯の本数、部位など様々なケースに対応可能な治療法と言えると思います。
  • 健康な歯を削らなくて良い
    ブリッジによる治療と比べると、残った歯を削る量は少ないという良い点もあります。
    取り外しができるので入れ歯に関して言えば手入れは容易と言えるかもしれません。

<良くない点>

  • 留め具をかけた自分の歯に負担がかかり、抜ける原因になりうる

    入れ歯は、留め金のようなものを残った歯にかけて入れ歯の動きを抑制するので、その歯への負担がかかります。

    力のバランスなどには注意して作らないといけないのですが、歯の残った部位や、ご本人の希望により、そうも言っていられないケースもあるのも事実ですね…。

歯を失った部分の骨などは減っていく傾向にあります。
入れ歯を入れると年間ほんの少しずつ骨が下がります。
口の中の粘膜も徐々に変化していくので、定期的な調整をしなければ必ず合わなくなってきます。
入れ歯自体もすり減っていくので消耗品と考えてもらう方が正しいかもしれません。
入れ歯を使う場合、慣れが必要であることも、デメリットかもしれません。

入れ歯の患者さんが診療中よく言われる言葉にこんなものがあります。
『「違和感がある」「合わない」から今は入れ歯を使っていない』
『食事の時だけ入れ歯を入れている』

上記のことを仰る患者さんは、足に力が入りにくく、転倒・寝たきりのリスクも高くなります。

他の治療も慣れは必要ではありますが、入れ歯は特に慣れてもらうこと、きちんと使用してもらうことが重要になります。
入れ歯に口を合わせることはできませんから、入れ歯を使いながら、入れ歯を口に合わせていく必要があります。
よって、新しく作った入れ歯を徐々に調整していって、問題なく使えるようにしていくという作業が必要です。

歯科医院で新しい入れ歯を渡された時、「入れ歯治療が終わった」と思われる患者さんが多いのですが、新しい入れ歯を渡された時は「入れ歯トレーニングが始まった」時なのです。

咬む能力や咬み心地という点では、ブリッジやインプラント治療に軍配が上がるかもしれません。

他の治療もメリット、デメリットはやはりありますので、またお伝えしていこうと思います。

まとめ

いかがでしたか?

  • 歯は抜けたままにしておくと健康に良くない
  • 抜けた部分には、入れ歯、ブリッジ、インプラントの選択肢があり、それぞれメリットデメリットがある
  • 義歯は作って終わりではなく、義歯に慣れることが大事

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

一番虫歯になりやすい糖はどれ?

2019年10月10日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

まだまだ暑い日もありますが、秋らしくなってきましたね。僕にとっては食欲の秋でもあります。
秋は果物等にも旬の物が多く、美味しい時期ですね。

つぼい歯科ではお子様のお口の状態や食生活に合わせて、生活習慣に関する話をよくさせていただいています。
その結果、「じゃあ結局なにがおススメですか?」という話になります。

虫歯の原因は圧倒的に砂糖(ショ糖)が含まれるお菓子なのですが、糖にもいろいろな種類がありますので、一度調べてみることにしました。

僕は歯科に関する知識はありますが、食べ物や栄養に関する知識は専門外ですので、やや偏っているかもしれません。
その道の専門の方はご容赦くださいませ。

糖類にはなにがあるの?

糖は甘み成分を意味する漠然とした概念で、砂糖(ショ糖)などは糖類とよばれています。

単糖とよばれる環構造が最小単位で、ブドウ糖と果糖があります。
ブドウ糖と果糖がくっついたものがショ糖です。
それが3~10程度つながったものがオリゴ糖、大量に繋がったものが多糖と呼ばれます(図参照)。

糖と虫歯菌の関係は?

やっぱりダントツでショ糖が虫歯を作る

人間にとっても大事な糖ですが、虫歯菌にとっても重要な材料となります。

ミュータンス菌はブドウ糖から歯垢(歯の汚れ)の元である不溶性グルカンを作り、果糖からは歯を溶かす酸を作るのです。
両方の機能を助けてしまうショ糖は圧倒的に虫歯のリスクを高めてしまいます。

従って、ショ糖が分解されたブドウ糖と果糖は、ショ糖よりやや虫歯リスクが低いのですが(実験によっては20~30%減)、虫歯の原因になることが確認されています。

オリゴ糖になると相当リスクは下がります。
多糖であるデンプンぐらいまでなると、虫歯のリスクはほぼ気にしないでいいレベルになるようです。

一方、冠構造が少し異なる糖アルコールは菌が分解できないため、虫歯のリスクは完全に無いといえます。

食べ物に含まれる糖

ブドウ糖や果糖はその名の通り果物に多く含まれます。

果物は甘いのですが、特に果物に多く含まれる果糖は相当水に溶けやすく、また果物は繊維が多いので、虫歯にはなりにくいと言われています。
ただ、ドライフルーツなど加工したものは歯にねばりつき、ショ糖の濃度も高まるため、虫歯リスクは高いとの報告があります。
はちみつは果糖やブドウ糖が多く含まれるので、ショ糖を使うよりもリスクは相当低くなるようですが、粘り気もあり、多少リスクはあるようです。

また加工されたはちみつはショ糖が添加されている場合が多く、リスクは当然高まります。

糖アルコールは完全に虫歯リスクはなくなりますが、キシリトールは食べすぎるとお腹を下しやすく、それ以外のものはいわゆる人工甘味料なので、いろいろなデメリットも報告されています。

食品表示のラベルをみよう!

結局のところ経済性や安全性の面で、ショ糖(砂糖)を使わなくなることはありません。

ただ、ショ糖の量と虫歯は完全に相関関係が示されています。
食品表示は含まれる材料の多い順に書くことが決まっています。

おやつなどを選ぶ際には、最初に「砂糖」と書いてないものを選ぶだけでも、摂取量は大きく減少します。

食欲の秋です。美味しいものを上手に食べて、虫歯を予防していきましょう!

まとめ

いかがでしたか?

  • 糖類にはブドウ糖、果糖などの単糖、ショ糖に代表される二糖類、冠構造の数によってオリゴ糖、多糖と分けられる。また冠構造が少し異なる糖アルコールも含まれる。
  • 虫歯の原因菌は、ブドウ糖からネバネバの歯の汚れの元となるグルカンを作り、果糖から酸を作る。その両方をもつショ糖(砂糖)は最も虫歯リスクが高い。
  • 自然界の食べ物には果糖、ブドウ糖、ショ糖などの糖が様々な割合で含まれるが、加工して甘みを強くしなければ、リスクはさほど高くないと言われている。
  • ショ糖は、その摂取量と虫歯が完全に比例する。食品表示のラベルなどを確認しながら摂取量を減らすと良い。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

当院の診療体制のこと

2019年10月1日

こんにちは、つぼい歯科クリニック 院長の坪井です。

 

本日は、歯と口の知識ではなく、当院の診療体制についてお話させていただきたいと思います。

最初は予約優先制でした

当院は、約4年前の2016年1月に開業しました。

当初は歯科医師は私1名で、診療室も3部屋からのスタートでした。

 

当初は予約優先制で診療させていただいておりましたが、開業から半年くらいまで、待ち時間が50~60分となってしまうことも、少なくありませんでした。

 

「これ、予約の意味ありますか?」

と患者さんにお叱りを受けたこともありました。

 

「治療が終わる時間が分からないから、半日予定をあけなきゃいけない。

予約を取ろうにも、それだけの時間、予定が空いてる時がない。
ちゃんと、治療を終えたいけれど…」

と、予約が取れないとお困りの方もいらっしゃいました。

 

また、
「子どもが預けられないから、治療を受けたいけれど歯科医院に行けない」
という方のために、最初は現在のように保育士ではなく、歯科助手がお子さんをお預かりする形で、予約制で無料託児を始めました。

患者さんには好評で良かったのですが、前の託児枠をご使用の方の治療時間延長により

「1枠に1人のみのお子さんをお預かりする安全な託児」という方針の維持が難しくなってしまいました。

 

「このままではいけない。もっと、通いやすい医院にしなければ。予約外の方を診療した結果、予約してご来院の患者さんが通いにくくなってしまっている。ご予約の方が通いやすい体制を目指そう!」

開業後1年ほどたったころ、そのように思うようになりました。

「お待たせしたくない」でも「今日、辛い思いをされている方の助けにもなりたい」という葛藤

内科や整形外科、婦人科とは異なり、歯科医院の場合、長い待ち時間を患者さんはとても嫌がられます。

治療中は通院頻度が高いというのも原因だと思いますし、歯科は婦人科や眼科、耳鼻科や皮膚科よりは診療所の数が多いので、夕方や土曜日を除けば、そこまで待たされないというイメージもあるためかもしれません。

無料託児も、大規模に大勢の保育士さんを確保している医院ならともかく(そのような歯科医院は今のところ日本に存在しないと思いますが…)予約時間がずれてしまうと維持できません。

 

解決策は「完全予約制」

お待たせしない代わりに、予約をしてご来院くださいね、という仕組みです。

 

お待たせ時間を限りなく少なくするために、

治療予定を立て、個々の患者さんのその日の治療に合わせて、治療の道具などを前もって準備して患者さんをお待ちします。

 

その代わりに「今日すぐ診て欲しい」とおっしゃる患者さんへの対応が難しくなってしまいます。

 

使っていない診療室は、数分後に来られる予定の予約患者さんのために準備してありますから、キャンセルなどで、まとまった時間が空いていないと、当日の診療申し込みには対応が、難しくなってしまうのです。

 

 多くの歯科医院が、同じ葛藤を抱えていると思うのですが、

「患者さんをお待たせすることなく、スムーズに診療したい」

「いま痛い、詰め物が外れて辛い、という患者さんも診てさし上げたい」

この2つの両立が非常に難しいのです。

 

術者の予約が空いていない、診療室が空いていない状態で急患を受けるほど、予約の方をお待たせしてしまうことになってしまうからです。

予約優先制が「予約目安制」になってしまった

当院には、予約優先制だったころから大勢の患者さんが、待たされると分かっていても時間通りにおいでくださっていました。

一方で、待ち時間が長いからと、待たされそうな分、遅めにいらっしゃる方も大勢いました。

当然ですよね。
「毎回50分も待たされるなら、予約の40分後くらいに行くのが丁度良いはず!」と考えたくもなります。

 

お一人の治療を40分で予約して、こちらもお待たせし、次の予約時間の患者さんも40分ほど遅れていらっしゃるとどうなるか…そう、「予約はただの目安」になってしまいました。

 

時間について、患者さんも医院もお互いにただの目安と考えるようになると、
予約は入れたけれど連絡なしにキャンセルされる方も珍しくなくなってしまいました。

また、治療をお休みしがちの患者さんは、治療が長期化しやすく、そのうち治療を終えることなく中断になってしまうこともありました。

 

何よりも申し訳なく感じたのは、
お待たせしてしまうにも関わらず、毎回お時間通りにいらしてくださる患者さんに対してでした。

当院が「ちゃんと時間のお約束を守れる体制」になることを、信じて待ってくださっている方へ誠意をもってお応えしたい…そう思いました。

(もちろん、当院で予約優先制が上手くいかなかっただけで、もっとスマートに予約優先制で運営されている医院もあると思います。ただ、当院では上手くいかなかったのです)

完全予約制への移行

予約優先制が予約目安制になってしまった反省から、当院では2017年11月より「ほぼ完全予約制」に移行しました。

「ほぼって何?」という感じですね。

それまでお待たせするのが当然だった当院が、すぐにお待たせ時間をゼロに出来るはずもなく、少しずつ待ち時間を減らす取り組みをはじめ、そして治療が始まる時間だけでなく終わる時間もキチンと守れるように、時間をかけて体制を整えていきました。

 

診療室の中で、患者さんとスタッフが一緒に電子予約簿を見ながら予約を取ったりするようになったのも、この頃からです。

「患者さんの時間を守る」という気持ちで、スタッフ一丸となって取り組みました。

その甲斐あって、

「つぼい歯科さんは、終わる時間を言ってくれるから、仕事抜けて歯医者来れるし助かるよ」と言っていただけることも増えていきました。

一方で、事前準備をして、予約の患者さんをお待ちするようになった結果、

「待っていただけるなら今日中に応急処置しますよ」と言いにくくなっていきました。

 

お待たせすると言っても、すべての診療時間に予約患者さんがいて、全てに時間厳守!としていると、

「キャンセルが出たら空き時間ができるけれど、キャンセルがいつ出るか分からないし、出ないかもしれない」という状態になってしまうからです。

逆に、「急患対応・応急処置をして欲しい」という患者さんがいつ現れるかというのも、当院には分からないので、いつも予約をあけて待っておくということもできません。

 

「でもせめて、定期健診にもいらっしゃっていて、いつも予約通りにご来院くださっている患者さんには、どうにか応急対応したい!」

そう思い、術者の数より多くの予備設備を揃えました。

 

当院には現在、ドクター5名、衛生士4名が在籍しておりますが、診療室数は術者の人数より多い11部屋(診療椅子11台という意味です)あります。

2つ余分に診療室があれば、他の患者さんに麻酔や型取りなどをしている合間に診ることもできるだろう、と考えたのです。

それが2019年4月~5月の頃です。

トンカントンカン、丸一カ月も工事音の中、診療していたのを思い出します。

 

工事が終わったのはゴールデンウィーク開け、完全予約制に着手してから、実に1年半年後のことでした。

完全予約制ですが、当日空き枠があればもちろんご案内しております。

 

当日枠がなければご来院いただける日をご予約し、お急ぎの方にはキャンセル待ち申し込みをしていただいた上で、キャンセルが出たらすぐ電話連絡を行っております。

「人気の時間帯(夕方と土曜)に来院したいけれど予約が取り難くて困る」という方には、複数回予約(キャンセルせずに通院してくださっている患者さんにのみ、予約変更しないという条件で3回まで先々に予約できるようにさせて頂いております)をご利用いただける、今の予約の仕組みができました。

完全予約制を守るために多くの当日診療希望者をお断りする一方で、直前電話キャンセルや無断キャンセルも多いのが現状

現在、多くの「口の中が痛い」「歯が痛い」「詰め物が取れた」「入れ歯が壊れた」などの、できれば当日中に何とかして欲しい、という方からのお申込みを、

「予約がいっぱいで、診療受け入れが本日は出来ません」とお断りして、先の日程でご予約をご案内しております。

本当に心苦しく思っております。

 

しかし、完全予約制を守るためには、「とりあえず来て待ってください」ということが難しいのです。

当院に通院中、もしくは定期管理(メンテナンス)で通院されている方の急患対応は、出来る限り当日もしくは近日でご案内する努力をしております。

しかし、土曜日や月曜日、連休明けなどは予約が殺到し、近日と言いづらい日程のご案内となることもあります(このような場合は、ぜひキャンセル待ち制度をご利用ください)。

 

一方で、

予約時間直前の電話キャンセル、無断キャンセルも毎日数件あるのが現状です。

 

もし、朝の段階でご連絡いただければ、他のキャンセル待ちをして下さっている方にご連絡できるのですが、予約時間の10~20分前でのご連絡の場合、キャンセル待ちの方と連絡がつかないことがほとんどで、

「ああ、この時間に、先ほど本日のご予約は無理だとお伝えした方を診てさしあげたかった…」と思うことも多いです。

 

どうか、待っておられる方のために、ご予約の変更やキャンセルは、早めにご連絡をいただければ幸いです。

それが、めぐりめぐって、あなたの口の中に急なトラブルが起きた時に、当日に治療可能な体制につながります。

キャンセルポリシー~ご予約を守ってくださる方が、いちばん通いやすいように~

 当院では「予約を守ってくださる方がいちばん通いやすいように」をモットーに、キャンセルポリシーを設けております。

 

予約を守ってくださる方には複数回予約をおススメしているのもそうですし、予約通りにご来院くださる方の口の中の状態は把握できますので、治療時間の予測が立てやすいこともあり、当日や翌日に予約枠をなるべくお取りできるよう努力しております。

 

ただし、病気や妊娠、仕事などで予定が立てにくい方には、30~50分程度お待ちいただく前提で、その代わりに気楽にキャンセルしても大丈夫な枠(再診の方のみ)の用意もございます。

しかし、この「待つけど気楽にキャンセルok」枠も、1日1枠程度しかご用意できないのが現状で、ご希望の日時にかならずご用意できるものではございません。
申し訳ございませんが、ご了承ください。

 

キャンセルポリシーは、患者さんの時間を守りながら、なるべく多くの方に必要な歯科医療を提供するために設けました。

皆様のご協力で、多くの方に歯科医療をお届けすることができます。

どうか、ご協力のほど、お願い申し上げます。

良い歯科医院を目指して

当院には妊婦さんから赤ちゃん、お子さんや学生さん、働き盛りのお忙しい方、ご高齢の方、そしてご高齢で通院が難しくなられた方まで、大勢の患者さんが「かかりつけ」としてご来院されます(来院困難な方には訪問治療も行っております)。

「子どもの歯医者さん」「高齢の方が通う歯医者さん」など、患者さんの年齢層がある層に集中している歯科医院というのも多いと思いますが、当院の場合、特定の患者層というのはございません。

 

例えば、
若いお母さんは、幼児の泣き声はあまり不快に感じませんが、ご高齢の方は「子どもの泣き声を長時間聞くのは辛い」とおっしゃいます。

働き盛りの方は「時間厳守の方が通いやすい」とおっしゃいますが、ご高齢の方は「融通が利く方が助かる」とおっしゃいます。

 

定期管理も、じっくりと担当者とお話しながら受ける方が安心する方と、忙しいので最速でやって欲しいという方がおられます。

 

お子さんの治療も「抑えずに、トレーニングしてからして欲しい」と言う方と、「何軒もの歯科医院で暴れる・泣くから治療できないと言われた。抑えてでもとにかく治療して欲しい」という方に分かれます。


「最新の治療をしっかり勉強した歯科医師にかかりたい」とおっしゃる方もいれば、
「あの先生はしょっちゅう勉強会だ研修だと休診にするから困る」とおっしゃる方もいます。

 すべての患者さんにご満足いただける歯科医院でありたいと思っても、思い描く「良い歯科医院」は患者さんの数だけあると言っても過言ではありません。

全年齢の方が、ご家族で通える歯科医院であるというのが、私の理想です。

3世代のご家族皆様に通院していただけるように、開業以来、努力してまいりました。

しかしそれは裏を返せば、「特定の年代の方に焦点のあった理想の歯科医院にはなれない」と言うことでもあると思います。

お子さんが楽しく通えるようなキッズルーム、防音の託児室、玄関の手すり、スタッフの死角となっている場所で転倒などされた方がいた場合に素早く反応できるよう安全見守りカメラの設置、ご家族で入れるファミリー診療室、静かな環境でゆったり定期管理をうけられる完全個室、ご高齢の方向けの手すり付きチェア、待合室のレイアウト変更、じっくりお話できるカウンセリング室、お薬でウトウトしながら治療を受けられる鎮静診療室、急なお痛みや仮の蓋が取れたなどに対応できる予備診療室…

ご要望が出るたびに出来る限り対応すべく、4年で5回の増築・改築を行いました。

「話を丁寧に聞いてほしい。説明して欲しい」という方のために、カウンセリングシステムにも力を入れております。

「予約が取りにくい」というご意見に対しては、完全予約制で治療開始時間も治療終了時間もお約束した上で、40分枠で1日80件の診療を行えるようにスタッフを増員しました。

2年前の1.5倍の予約枠を確保することで、多くの方が少しでも通いやすいようにしたのです。

一方で、特定の治療(泣いて暴れてしまうお子さんのため、介助スタッフが多く必要なケース、鎮静下での虫歯治療など)や、平日17時30分以降、土曜以外は通院できない方などの場合、順番待ちの解消にはいたっておりません。

かかりつけ歯科医として、かかりつけ患者さんに寄り添う

「あらゆる人にとって最高の歯科医院」であるということは、不可能に近いと思っております。

けれどこれからも、できる工夫は重ねていくつもりです。

当院は予防型歯科クリニックを目指しており、治療ももちろん行いますが、一番大切なのは「もう二度と治療せずに済むこと」と思っております

ですから、「痛いところだけ・詰め物が外れたところだけ治療して欲しい」とおっしゃる患者さんにも、歯周病の状態についての説明や、歯周病や虫歯の予防、すでに軽度の歯周病や初期虫歯がある方には悪化しないようにする管理処置をおススメしております。

当院の理念や治療スタンスをご理解いただいた上で、当院をかかりつけ歯科医として通ってくださる患者さんに対して、寄り添える歯科医院でありたいと願っております。

現在は、当院をかかりつけ歯科医院として定期管理にご通院くださっている患者さんに対しても、必ずしも当日に急患枠をご用意できているわけではございません。

とても心苦しく、申し訳ないと思っております。

もちろん、空き枠があれば当日をご案内しているのですが、キャンセルのほとんどが直前であることが多く、1日7~8枠、キャンセル枠が出ているけれど、急患希望の患者さんがご連絡くださったタイミングでは空き枠がなかった、ということが続いております。

 

どうか、お困りの方のために、キャンセルのご連絡は早めにいただけるよう、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

今後も、かかりつけ歯科医としてかかりつけ患者さんに寄り添える歯科医院であれるよう頑張りたいと思っております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

医療法人つぼい歯科クリニック 理事長 坪井 文

 

9月のお誕生日会☆

2019年9月28日

こんにちは!岩国のつぼい歯科 スタッフのミッキーです☆

今日は、りょうさん、めぐさん、きばちゃんのお誕生会でした!

ケーキはラポルトルージュさんで。
えりちゃんが買いに行ってくれました。
秋らしいおしゃれなチョコレートのケーキや、ちょっと大人っぽい素敵なケーキがたくさんありました!

インスタ風?

3人とも、お誕生日おめでとうございます♪

妊婦さんと歯について。妊娠中は口の中の環境が変わるので要注意!

2019年9月20日

こんにちは、岩国のつぼい歯科クリニック 歯科医師の松浦です。

当院には、小さなお子さまをお預かりできるベテラン保育士が在籍しておりますので、若いお母さん方がたくさんいらっしゃいます。
また、岩国市の行っている妊婦健診も月に3~4人ペースで来院されています。

今回は授乳期のお母さんや、妊婦さんのお口の中の変化について、お話したいと思います。

妊娠による口の変化

妊娠すると様々な変化が起こっていきます。

それによって、口の中でもいろいろな変化が起こっていきます。

つわりによる変化

つわりにより、ニオイに敏感になったり、特定の食事が苦手になったり、あるいは甘いものや酸っぱいものと好むようになったりすることがあります。

奥歯の方に歯ブラシを入れると吐き気をもよおす場合は、お口の清掃状態が悪化することもあるようです。

ホルモンバランスによる変化

妊娠中はホルモンバランスに変化が起こります。

女性ホルモンを餌に増殖するタイプの歯周病菌が活性化するので、妊娠期間~授乳中まで、歯ぐきの炎症が起こりやすくなります。
これを妊娠性歯周炎といいます。

なので、妊婦健診に歯科の項目があるんですね。

唾液の量も減ることがあるみたいで、これも虫歯のリスクをあげてしまう原因となります。

妊婦の歯科治療の時期はいつまで?

妊娠初期~4ヶ月

この時期はお腹の中の赤ちゃんの発育にとって大切な時期になります。

市販薬を含め、お薬の服用は極力控えたいところです。
ただし、お熱があったり、あまりにも強い痛みがある時は、ママさんが我慢するストレスが赤ちゃんに与えしまうストレスもあります。
限界まで我慢する前に医療機関にご相談ください。

また、つわりがある場合もあり、あまり積極的な歯科治療は行いにくい時期です。
歯科検診やクリーニングなどは可能ですので、妊婦健診はぜひ受けましょう。

ご自身のお口の中の問題点や、妊娠中のこれからの変化について、知っておくようにしましょう。

関連記事 院長ブログ 歯科の妊婦健診や、おとなの歯科健診って何のためにあるの?
院長ブログ 妊婦さんが歯周病や虫歯を予防した方がいい3つの理由

妊娠中期

安定期に入ると状況が変わってきます。
ほぼ全ての歯科治療が可能となります。

お薬に関してはやはり注意は必要ですが、比較的安心して使えるお薬もあるため大きな問題とはなりません。
なので、虫歯の治療などはこの時期に行うのが良いとされています。

なので、この時期までには虫歯治療にメドをつけておきたいですね。

妊娠後期

9ヶ月以降となると、治療が難しくなってくることもあります。

麻酔の種類にもよるのですが子宮の収縮を誘発したりするのもあるようです(当院は血管収縮剤不添加の、子宮の収縮を誘発しないタイプの麻酔を使用しております)。

体調的にもお腹にハリが出たり、仰向けになったときに、お腹の中の赤ちゃんの重さによって、血管が押し付けられ血圧に変化が起こってしまうこともあります。

また、痛み止めの服用も、妊娠後期から末期は赤ちゃんにとって、あまり良くないと言われています。
以上により、1回の治療が長時間に渡る処置は難しいかなと思います。

出産後

授乳が開始され、まだまだ女性ホルモンの分泌量も多く、歯ぐきが腫れやすい時期が続きます。
ただ、出産直後は、なかなか来院が難しい期間となるのではないかと思います。

出産後数か月は、お母さんは皆さん、お忙しいですからね。

最後に、お子さんの虫歯を減らすために家族全員で歯科健診を

お子さんが虫歯にならないようにはお父さん、お母さんのお口の中の環境が整っていることが重要です。

虫歯は虫歯菌が引き起こす感染症です。お子さんの虫歯菌への感染経路は母親が50%、父親が30%と言われています。
お父さんお母さんのお口に虫歯がないことが、お子さんの虫歯菌感染リスクをさげることに有効だと、研究により分かっています。

妊婦健診だけでなく、お父さんもご一緒に歯科医院でチェックを受けられるのが、お子さんのためにもより良いと言えます。

関連記事 院長ブログ こどもの虫歯はどこから来るの?

まとめ

  • 妊娠初期に妊婦健診を受けるのがベストです。
  • 妊婦検診で、治療が必要な部位はないか、もし治療が必要な場合は、安定期に治療を終えられるように計画するとスムーズです。
  • ママさんが妊娠中に、ご家族全員の健診と口の中の細菌数を減らしておいて、赤ちゃんにとって良い環境づくりをすることをおすすめします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

濵田リーダーの送別会

2019年9月19日

スタッフのキバちゃんです。
お世話になった受付の濵田リーダーが、ご実家のお仕事を手伝うために、つぼい歯科を卒業しました。

受付のマリリンがお花を渡すと、リーダーが「ウルウルしてきた…。」

恥ずかしがって、お花で顔を隠しています。

最後にみんなパチリ☆

濵田リーダー、今までありがとうございました!

子どもの歯ぐきから出血が!?原因は何があるの?

2019年9月10日

こんにちは!岩国のつぼい歯科クリニック 小児歯科専門医の吉村です。

先日、とあるイベントに子供と参加した際に、イベントの一環として、獣医さんの最近の気になる疾患について聞く機会がありました。

それが偶然にも犬の歯周病に関するものでした。

犬も高齢化や食事内容の変化から、歯肉炎から歯周病に移行することが多いそうです。
犬の歯周病は処置も大変で、大きな問題となる場合がありるそうです。

「犬の歯周病の予防にも、ブラッシングと動物病院での本格的な掃除が重要である」という話でした。

考えたら、あり得る話ですが、知らなかったなあ。個人的には興味深かったです。

関連記事 院長ブログ 犬の口臭い原因!ペットも歯周病になるの?ケアの方法は?

最近受けたご相談に、「歯茎からの出血が心配です。」というのがありました。

人間でも壮年期を過ぎた場合の歯ぐきからの出血の原因のほとんどが歯周病です。
お子さんの場合は、歯茎からの出血はいくつかのパターンがありますので、解説していこうと思います。

子どもの歯ぐきからの出血の原因

歯肉炎

最も多いのが、歯磨きの不足による歯肉炎です。

歯と歯の間の歯肉は本来三角なのですが、炎症があるとその先端が丸く発赤し、簡単に出血します。

適切な歯磨きにより改善します。
また、プラーク(歯垢)を取り除く時の軽度の出血は気にしなくて大丈夫です。
適切な歯みがきがわからない時は、歯科医院に指導を受けにいらしてくださいね。

ヘルペス性歯肉炎

その次によくあるのがヘルペス性の歯肉炎です。

口腔内症状の出る2-3日前に、38-39度ぐらいのやや高熱が出て、かなり歯肉の発赤があり、お口全体が真っ赤という雰囲気になります。

また、口唇、舌に小水疱ができることもあります。

歯科ではなく、小児科での治療となります。

 

手足口病はこの夏にも大流行しましたが、原因となるウイルスは異なり、典型的な症状は口腔内や手足の水疱です。

けれども、歯肉の発赤や口内炎を伴う事も多く、ヘルペスと似たような症状になることがあります。

つまりは夏風邪の口腔内症状を伴うイメージですね。

萌出性(ほうしゅつせい)歯肉炎

歯磨きをしていても生ずるものに、歯の萌出に伴う萌出性歯肉炎があります。

これは萌出してきた歯と歯肉の間が不潔となり、炎症が起きることによっておこります。

乳臼歯の萌出時、大臼歯の萌出時におきます。
永久歯萌出時の方が痛みを伴う事が多く、体質によっては結構腫れて、膿が出る場合もあります。

その場合には少し外科的に切り取ってしまいます。

上記以外

本当にめったにありませんが、血液・造血器疾患つまりは白血病などの重篤な疾患の症状で歯肉の出血がみられることがあります。

夏風邪の歯肉の炎症がいつまでも治らない感じです。

 

歯肉の出血は、ほとんどが歯みがきが十分にできていない、仕上げ磨きが足りない、などの不潔性のものです。
しかし、それ以外にも子どもの全身状態を示すサインでもあります。

想定外の病気の症状であることもありますので、よく注意してください。

夏風邪の場合は、他のお子さまへの感染リスクが大きいので、小児科から受診していただけると嬉しいです。

まとめ

いかがでしたか?

  • お子さんの歯肉からの出血の多くは不潔性の歯肉炎です。
  • 歯磨きの指導と実践により、ほとんどの場合改善します。
  • ヘルペス性の歯肉炎では、かなり広範囲の歯肉炎となる場合があります。
  • 萌出性の歯肉炎は体質によって程度が異なりますが、一か月ぐらい頑張って歯磨きすれば収まります。
  • それ以外にも想定外の大きな病気の症状である場合があります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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